この記事には星のカービィディスカバリーの核心的なネタバレを含みます
こうかいしませんね?
言語設定… オート…
認証システム… 作動…
認証中…… 認証中……
入館コードを承認。
館内ナビゲーションを 再起動します。
いかがでしたか?
科学研究所「ラボ・ディスカバール」の ドキドキ発見ドリームツアー!
それでは最後に、究極の生命体「ID-F86」について ご紹介します。
ID-F86は この惑星に飛来して以来、多くの原生種に対し 侵略活動を 続けて来ました。
危険性を憂慮した 研究対策チームは その対象を捕獲。
以来、当研究所にて
ID-F86の持つ 空間転移能力の 研究開発が始まり、
今、我々が手にしている 惑星間ワープ技術の 基礎となるのです!
しかし、研究開発から30年…
あの歴史的な ワープ実験事故が発生します。
事故により 体内から分離した別個体は 施設外へ脱走。
現在もまだ、見つかっておりません。
その後、ID-F86は
再び活動を 再開する事なく
今もここ、ラボ・ディスカバールの最上階にある エターナルカプセルにて
永久保存されているのです。
それでは ご覧ください!
究極の生命体、ID-F86です!
概要
星のカービィディスカバリーにおける、メインシナリオのラストステージ。
英語名は「Lab Discovera」
レッドガル禁足地の奥にある、今は廃棄された大型研究施設と、それを取り巻く元先進都市の廃墟。
かつては技術発展の先駆けとして栄華を誇り、一般人に向けた観光業「ドキドキ発見ドリームツアー」なるものも実施されていたらしい(上記のアナウンスは実際に日本語音声で流れる)。
ライトロンワークスカンパニーが投資していたとされる研究施設はこれだと思われる。
どうやら火山から効率的にエネルギーを抽出し、この都市へと送っていたようで、禁足地のエネルギープラントはその名残である他、ラボの最深部まで直通するシャフトエレベーターも未だ生きている。
しかし流石にラボの機能を蘇らせる程のインフラは死んでおり、現在の電力は、ビースト軍団が攫ってきたワドルディ達をまさかの回し車方式で働かせる事により賄われている。
小説版星のカービィでは、元々は火山のエネルギーで動いていたが、原住民がいなくなったことで設備が機能しなくなり、電力が無くなって廃墟になりかけていたとのこと。
そのため、今作の黒幕がワドルディを新たなエネルギー源にすることを思いつき、彼らの人力発電でラボを動かしていた。そのため、ワドルディが全員救出された後は設備の電力を失ってエレベーターが動かなくなり、完全に廃墟と化した(そのため、施設の探索に階段を使うしかなく、デデデ大王が苦労する羽目になった)。
レッドガル禁足地のボス・ワイルドデデデを撃破するとムービーの後に強制的に移動するようになる。ただし、その時点でレッドガル禁足地のボスステージをクリアした扱いになるため、ステージを出ても救出したワドルディを町に送る事ができる。
2回目からはレッドガル禁足地の奥にある火山の山頂から入ることができる。
ステージ内容
獣王レオンガルフや今作の黒幕との最終決戦が繰り広げられるステージ。
大きな特徴は戦いのたびにフィールドが二転三転していくことである。
戦闘前にエレベーターで最上階へ昇り、最上階の広場でレオンガルフと戦い、勝利すると黒幕が目覚め、床が抜け落ちる。そして最上階の一つ下の階に落ち、黒幕から逃げるためにドアから脱出し、植物が繁茂した廊下に出る。しかしドアが破られ、廊下の中を黒幕(第1形態)から逃げながら戦うことになる。勝利すると黒幕が逃亡し、カービィは非常階段から屋上のヘリポートへ向かう。そこで黒幕(第2形態)との最終決戦を始める。
というようにすべての戦闘が異なる場で行われている。
従来のカービィシリーズではナイトメアウィザードやダークマインドやなどとの戦いのよう。
また、従来のカービィシリーズに比べてサイコホラーやバイオホラー系の恐怖を煽る演出が多く、海外のレーティングでは実際に「恐怖」のカテゴリーがついている。
事実、あるムービーにて黄色い☒の下に新世界語で「Biological Hazard」(生物学的危険)と書かれた重厚な扉が出てくる。
また、ステージ各地のロゴマークを解読すると、カービィシリーズに馴染み深い名前が現れる。
ラスボスとの連戦がメインとなるためミッションはなし。
BGM
正式曲名:「ドキドキ発見ドリームツアー」
作曲者:下岡優希
本作のメインテーマ「WELCOME TO THE NEW WORLD!」を底抜けに明るくしたような曲調から始まるが、ワドルディが強制労働させられているシーンの辺りから各ボス戦前の部屋のBGM「こわいケモノのにおい」のアレンジに変化。ここのフレーズは館内放送のような音質に加工されているが、レオンガルフ戦前の部屋に入った辺りで加工が取れる。
なお、裏ステージの最終エリアや裏ボス戦でもある意味で印象的なアレンジがなされている(リンク先ネタバレ注意)。
各言語間の違いを考慮してサウンドテストに音声は入っていないが、サウンドトラックではボイスありバージョンが収録されている。
余談
アナウンスの声はかつてアニメ版の星のカービィでナックルジョーを演じていた高山みなみ女史である。アニメ版の声優が放送終了後のゲームで出演したのは『スーパーカービィハンターズ』の銀河万丈氏(アナザーナイトメア)に続いて2例目。本編作品としてはこれが初の事例となる。
恐らく偶然だが、出演声優についてはロボプラ(TVCM)、スタアラ、本作と3作品連続で某ジャンプ漫画の重要人物の中の人が関わる事となった。
星のカービィシリーズにおいて実在する言語の音声が流れるのは、アニメ版、スーパーカービィハンターズの主題歌「グリーンツリーメモリーズ」などスピンオフ作品では見られたが、本編では初。
現実世界からほど遠い世界観の作品で、耳慣れた音声が流れるミスマッチ感や、廃墟から流れる楽しげな音楽とテーマパークのようなアナウンスは非常に不気味。
また、アナウンスの最初に「言語設定オート」と言っていたように、本体の言語設定によって自動的に対応した音声が流れるようになる。
ラボ・ディスカバールのロゴマークの新世界文字を解読すると、なんとHAL研究所(HALLAB)の文字が現れる。このロゴは道中の作業場ステージにもあるが所々掠れている。
更に、新世界の企業であるホラインコーポレーションやアライブルホールディングス、ライトロンワークスカンパニーの頭文字を取ると、HALになる。奇しくも、ガチャルポンの看板フィギュアの並びも上述のとおりである。
また、ワドルディシアターで鑑賞できる本作スタッフクレジット(=HAL研究所スタッフ)のBGM名は「宇宙へと旅立った人々より」。
さらに、ID-F86の研究開発開始からワープ実験事故が起きるまでの30年という年数は、本作『星のカービィディスカバリー』が発売された2022年に星のカービィシリーズが30周年を迎える点と一致している。
もちろん、これらはただのネタである可能性もあるので留意しよう。