ドロシー(勝利の女神:NIKKE)
めがにけのどろしー
「あなたを楽園にご案内します。」
概要
ピルグリムと呼ばれるニケの1人。アークで一番の秘密主義者。
「楽園」と称される生存者とニケが暮らす地上基地「エデン」のリーダー。
同基地のニケ部隊「インヘルト」のリーダーでもある。
そして最初期のプロトタイプモデル「フェアリーテール」の2番目に創造されたニケ。
名前の由来は古典童話『オズの魔法使い』のヒロイン「ドロシー・ゲイル」から。
強者揃いの同部隊にあって圧倒的な実力を秘めているが、普段は優しげな微笑を浮かべ、天使のように優雅に佇む。果たしてその笑顔の奥に秘めているのはなんなのだろうか。
容姿
髪の左半分をカチューシャ編みし、左サイドで薔薇状に髪をまとめており、レースやフリルがふんだんに用いられたウェディングドレスのような純白の衣装を着ている。
メインストーリーの一部のシーンやバーストスキルを発動する時には、翼を彷彿とさせる「エデンの武装」と呼ばれる追加装甲を体の各部位に展開する(上のイラストはエデンの武装の姿)。
エデンの技術を集約した装備(本人談)ではあるものの、放熱機能しか無いらしい。
メガニケのキャラクターチーム長によると、天使をモチーフにキャラクターデザインされており、「美しい宝石のような天使」と評している。→【勝利の女神:NIKKE】開発インタビュー
なおこのドレス、スカートの丈が非常に短く、あらゆるアングルでパンツが見えてしまっている。
射撃時(後ろ姿)はもちろん、通常時の立ち絵でも見える。そしてSDモデルでも。バーストスキル発動時のアニメーションに至ってはもはや丸見えである。おまけにパンツのデザイン自体が大変際どい。
このゲームのご多分に漏れず上も下も大変ふくよかなものをお持ちなうえ、エデンの武装を展開すると胸元までシースルーになり露出度が上がる。実際に出会うと目のやり場にかなり困るルックスと言えるだろう。
性格
「私たちは希望の象徴、勝利の女神です」
柔和な顔つきに違わず誰に対しても物腰が低く、丁寧な口調で話す。
戦いにおいてもその余裕は失われず、自らの力に対する絶対的とも言える誇りとともに優雅に振る舞う。
ただ、その誇り高さ故に融通が利きづらい部分もあり、予期せぬ事態に取り乱してしまったり、仲間の醜態に苦言を呈してしまうこともある。血生臭いものや死体などにも免疫がなく(鉄火場続きとはいえ機械の体を持つラプチャーやニケではそうした機会が少なかったということもあるか)えづいてしまうほど。総じてお嬢様気質と言える。
「資格を持つ人たちに、楽園の祝福がありますように」
エデンを訪れることができた者に対する振る舞いは至って穏やかであり、できうる限りの歓待でもてなしてくれる。自身の拠り所であるエデンに対し強いこだわりのようなものを持っており、その良さを分かち合いたいからなのか、面談では客人の部屋の調度や空調など快適性に心を砕いていることが窺える。
ここまで書くと穏やかな性格のように見えるが、他者に対してはどこか一線を引いた態度で接しており、いかなる時でも気品ある態度を崩さない様子は慇懃無礼にすら見える。そんな彼女の内側にあるものは…。
ゲーム内での性能
「無意味な抵抗はつまらないもの…」
レアリティ | SSR |
---|---|
クラス | 支援型 |
コード | 水冷 |
武器 | アサルトライフル |
バースト段階 | Ⅰ |
パラメータ
HP | 647,453(Lv.200) |
---|---|
攻撃 | 21,307(Lv.200) |
防御 | 4,588(Lv.200) |
保有スキル
1 | 聖火 | ■最後の弾丸で攻撃した時、味方全体に 「バーストスキルクールタイム1.56秒▼」 ■最後の弾丸で攻撃した時、自分が発現状態なら、味方全体に 「敵のパーツを攻撃する際、該当のパーツに与えるダメージ50.68%増加」「5秒間維持」 |
---|---|---|
2 | 洗礼(CT20秒) | ■敵全体に 「焦土化:攻撃力の216%の分配ダメージ」 |
バースト | 失楽園 | ■自分に 「発現:スキル2のクールタイムを2秒に(10秒間維持)」「貫通特化(10秒間維持」 ■指定された敵対象1機に 「烙印:維持時間中、該当の敵の被撃ダメージを一括で累計。維持時間終了後、累計ダメージに応じて敵全体に分配ダメージ、ダメージの最大累計量はスキル発動者の攻撃力の8900.83%分可能」「10秒間維持」 |
※効果量はいずれもLv.10時のもの
支援型の皮を被った火力特化型ニケ
大量の雑魚ラプチャーや、破壊部位のある大型ラプチャー戦に対応したスキルを持つ。
支援型はその名の通り回復やバフデバフを駆使するタイプなのだが、彼女の場合はやや、どころかかなり勝手が異なる。
それを表す最たるものがバーストスキル「失楽園」。効果を要約すれば自身の攻撃性能を大幅に強化し、指定した敵に与えたダメージを一定時間後に全体にばら撒くというもの。
他の大抵のバーストⅠのダメージスキルがせいぜい攻撃力の2から300%前後、それも単体か数体までの中、上限一杯まで稼ぐとドロシーの攻撃力の8900%とまさしく破格。10体でも890%ずつ、単体であれば額面の値がそのまま襲いかかる。クールタイムが20秒と早いのも魅力。
対象を撃破すると発動してしまう都合上耐久力のないラプチャーを指定してしまうとあまりダメージを稼げないのがネック。オート照準だと狙いが適当なので多少面倒でも手動で指定してあげたいところ。
唯一の全体バフであるスキル1「聖火」は屈指の強スキルであるCT短縮はもちろん、バースト発動中に破壊可能部位へのダメージ5割増しがとにかく強力。特に破壊されるたび部位が復活するトーカティブやランドイーターには無法とも言える破壊力を見せる。
鉄板の支援型バーストⅠであるリターとは何かと比較されるが、本人の打点が低めながらも火力役のパワーを大きく引き上げるリターとは方向性は大きく異なる。スキルの発動を滑らかにしつつ、火力役をもう一人増やしたいといった時はドロシーが有効。細かい部分の差はあるので同時起用もアリといったところ。
支援型とは言いながらも自らの破壊力に物を言わせ、味方すら自分のダメージ源として利用する、なんとも「らしい」性能の持ち主。
極めたケースは勿論、人員不足になりがちな初心者でもとりあえず部隊に入れておけば大抵の状況を切り開いてくれる頼もしいニケである。
関連動画
キャラクターPV - ドロシー「楽園の翼」
ハーフアニバーサリーOVER ZONE主題歌『SATELLITES』
ドロシー(CV:斎藤千和)による歌唱バージョン
真の性格
穏やかそうな雰囲気とは裏腹に、強欲な利己主義者。内心では他人を信用せず、見下している。
後述する「過去」が原因で人間不信に陥っており、大の人間嫌い。そうした性格ゆえに心を開ける存在はおらず常に孤独を抱えている。
エデンへ入る試験に合格した人間については、仲間として迎え入れているが、その実態は自分の都合のいいように人間を利用しているだけであり、使い物にならなくなると「楽園から追放する」という冷徹さを持っている。
自分の意にそぐわないニケに対しても皮肉を言ったり、強く当たることがある。同じインヘルト所属のノアからも「見てるだけで怖い」、「話しにくい」、「怒られてばっかり」と敬遠されている。
その一方で、自分の想定外の出来事や他人の言動に対しては態度が豹変し、粗暴な言葉を使って激昂するなどして酷く取り乱す。
過去のゴッデス部隊ではリーダー代行を務め、現在ではエデンおよびインヘルト部隊のリーダーとなっているが、利己主義な思考も相まって統率能力が高いとは言えない。後述の通りゴッデス部隊の各隊員の対応に苦慮しており、エデンやインヘルトの各員からもドロシーの身勝手な言動に不満を持たれ、のちに反抗されている描写がある。
ここまで書けばおよそ褒められた人間性でないことだけは確かだが、そうなるのも致し方のない過去が彼女にはあった。
過去
ハーフアニバーサリーイベント「OVER ZONE」で彼女の過去が描かれた。
メインストーリーより約100年前、第一次ラプチャー侵攻の最初期に編成された初のニケ部隊「ゴッデス」の隊員だった。
ラプチャーとの戦いでゴッデス部隊は消耗していき、部隊のリーダーだったリリーバイス少佐が戦死。副隊長で当時最強のニケと言われていたレッドフードも戦火の中で消息不明・戦死扱いとなり、ドロシーがリーダー代行となり、ゴッデス部隊及び量産型ニケを率いることになった。
他のゴッデス部隊の生き残りに現在パイオニアと呼ばれるスノーホワイト、ラプンツェル、紅蓮の3人がいる。
地下巨大都市アークへ移住する地上の重要人物の保護とガイドをする「アークガーディアン作戦」に従事。アークが完全に封鎖されるまでの2ヶ月間、アークへの入り口を護り抜くことになる。
幾度と繰り返されるラプチャーの襲撃に、量産型ニケ達は次々と斃れ、ゴッデス部隊の各隊員も疲弊して現実逃避するようになった。ドロシー自身も隊員達とどう接すればいいかわからなくなり、苛立ちを露にするようになり、ゴッデス部隊の統率が乱れていった。
そんな不穏な状況の中、ドロシーは、量産型ニケの唯一の生き残りであるピナ(プロダクト23)と出逢ったことで、心に変化が訪れる。
ゴッデス部隊に憧れてニケに志願したというピナは、ゴッデス部隊の各隊員、中でもリーダー代行であるドロシーを「勝利の女神」として尊敬しており、彼女に協力的だった。数々の助言にドロシーは助けられ、ゴッデス部隊も士気と統率を取り戻していく中、いつしか二人は友人になっていた。
そんなある日、ピナと2人だけで監視所を警備していたところをラプチャーに奇襲される。
ドロシー1人でラプチャーを撃破したものの、ピナはラプチャーからの攻撃を受けて侵食され、すでに手の施しようがない状態になっていた。
ドロシーはやむを得ず自らの拳銃でピナを「処分」した後、錯乱状態に陥って拳銃自殺を図ろうとするも、弾切れを起こしていたため果たせず、駆けつけたスノーホワイトに拳銃を取り上げられた。その後はひたすら悲しみに暮れる。
それ以降、ドロシーはピナの幻覚を見るようになってしまったが、気持ちの平静を取り戻していた。
仲間達も「死に引っ張られている」彼女の心情を悟ったが、一歩間違えば自殺しかねないほどに追い詰められていたドロシーにとっては心の安定をもたらす効果があると判断し、今まで通り彼女と接することを決めた。
時が経ち、「アークガーディアン作戦」の最終目標であるアークの封鎖が完了。
任務を達成したゴッデスもアークへ行けるものと思われていたが、実際はアークの総意によりゴッデスを地上へ置き去りにすることが決定されていた。
ドロシーも作戦内容と順序の不自然さから薄々感づいてはいたが、ことここにいたって真意を露にしたアーク側の通信手オスワルドに対し激昂。オスワルド本人、それが無理ならその家族と子孫をこの世で最も苦しい方法で殺すと言い放つ。その後は若干冷静になり、あらゆる取引を持ちかけてゲートを開けさせようとしたが、一方的に通信を切られてその願いは叶わなかった。
誇りでもあり、拠り所でもあった「勝利の女神」としてのプライドを傷付けられた彼女はアークへの復讐を叫ぶが、他の隊員に制止され、涙ながらに矛を収める。
ゴッデス各隊員は、監視所から離れ各々の目的のもとラプチャーと戦いながら地上をさすらうことになった。
それでもドロシーは、「ここに楽園を作りましょう」と話すピナの幻覚によって、暫く監視所から離れることができずここで生活していたが、ある時ついに幻覚が見えなくなってしまう。そこに至りドロシーもようやくピナの死を受け入れ、人知れず涙を流しながら感謝の言葉とともに別れを告げた。
その後、アークの欺瞞に満ちた看板を見てしまった事で、自分達を受け入れず、多くのニケを犠牲にしたアークと人間への遺恨が爆発。あくまで人類を守ることを誓った他の隊員たちと決別し、人類とアークに弓引くことを誓い、彼女とピナの故郷とまで呼べるほどの存在となっていた監視所を去る。
そして長い旅路の果てに新天地と呼べる地域を発見。旅路の途中でアークに失望して地上に出た者達を集め、長い年月を経て光学迷彩機能による隠蔽した基地「エデン」を建設、エデンのリーダーになる。そしてアークに不義を抱くアーク側の量産型ニケのシンパを得つつ、アークへの復讐の駒を着実に進めていく。
ゴッデス部隊が離散する時に「月に1度は安否確認のために顔を合わせる」という約束を各隊員でしていたが、ドロシーは1度として顔を合わせることがなかった。
のちにドロシーを探しに各地を放浪していたスノーホワイトと50年ぶりに再会。スノーホワイトは、「ドロシーが居てこそ『ゴッデス』の名を語れる」と、ドロシーの暴走を止めるために説得を試みるも、「あの時の屈辱と絶望を決して忘れない」と拒否。何を言っても無駄だと悟ったスノーホワイトは「待っている」と言い残してその場を去った。そしてドロシーも自分がもう戻れない所まで来ていることを悟っており、「待たないでください」と切に願うのだった。
関連人物
ゴッデス部隊の食いしん坊隊員。
思考転換を起こした境遇故かドロシーの精神の異常をいち早く見抜いており、それ以降も復讐を叫ぶ彼女を最後の一線で引き留める重要な役割を担った。
しかし結局袂を分かつことになったためか、現在では警戒対象として見ており、指揮官にも彼女の本性を警告してくる。
なおドロシー自身は、上記の壮絶な過去があったにもかかわらず、脳の過負荷による思考転換は一度も起こしていない。
ファミ通インタビューによれば、絶対にアークに行くという意志で思考転換が抑制されているとの事。
ゴッデス部隊の飲んだくれ隊員。
出会った当初から他の隊員に突っかかったり、酒で酔っ払って現実逃避する彼女の素行の悪さに眉を顰めており、最後まで理解を示すことはなかった。
ただ、命を摘み取るのではなく生み出したい、生命の躍動を知りたいという彼女の願いは思うところがあったようで、目的のない自身の空虚さを誹る際に引き合いに出している。
ゴッデス部隊のスケベ隊員。
生きている者より死者の方が気が軽くなるという彼女の心根に当初は苦言を呈していたが、図らずもドロシーがそれ以上に死者の想念に引きずり込まれることとなってしまった。
無二の友人。
メンタル面は勿論のこと、ドロシーの苦手な血生臭い分野も臆せず対応できる彼女はまさに歯車のように噛み合っていたと言えるだろう。
プライドや信用などしがらみの多かったドロシーにとって心を許すことができた現状唯一の存在。現在の彼女を見る限り、同じような存在が現れることはついになかった。
現在のドロシーが使用しているエデンの武装には彼女の名前が使われている事が1stアニバーサリーのインタビューで判明した。
ゴッデス部隊に所属し、当時最強のニケとして知られていたが、ラプチャーの大隊に単身挑み行方不明となり、死亡扱いとなる。
レッドフードからの評価は、「プライドが高く、単純なお嬢様」らしい。
作中で回収出来る遺失物から、ゴッデス隊員の一名が侵食、処分となった事が分かっているが、レッドフードとリリーバイスのどちらかは不明。
リリーバイス
ゴッデス部隊の先代リーダー。ドロシー達は彼女を渾名で「リリス」と呼んでいた。
望みの全てを叶え旅立ったとの事であり、ゴッデス部隊の解散後にピナと墓参りをしていた。そして彼女を慕っていたスノーホワイトも命日には墓に訪れて献花していたが...。
ちなみに本編ではニヒリスターの口から、クイーンとリリスの関連性を仄めかす発言をしているが...。
利用価値のある鍵。
あくまでお互いの打算ないし利害に基づく協力関係だと釘を刺しており、彼が厚意でプレゼントを送った際も下心を勘繰っていた。が、そうした意図がないと分かった際には(メッセージ上で)珍しく狼狽した様子が見られる。
個別エピソードでの評価は「傍に居ると心が温かくなる」らしいが、人類への憎悪から突き放されながらも根負けしない対応には心を乱され、ラピからアークガーディアン作戦の事を聞いた上でアークを守った事への感謝の言葉を伝えられた際には激昂してしまった。
それと共に自身に人類への愛情が残っていた事を自覚し、「あなたの勝ちですね」と言い残した。
以降、メインシナリオにおいては彼の事を「地上で出会った無害な人間」と他者に話している場面がある。
好感度が上がってもデレることはなくつれない態度のままだが、道を違えないことに対しどこか安堵しているような心情が見え隠れすることも。