概要
言葉の意味としては文字通り「自分以外の人間に対して嫌悪感を抱くこと」である。
他にもモリエールの小説の題名でもある。
もう少し具体的にいうと過去の経験や個人的な偏見から来る人間不信、自身の人付き合いへの自信の無さから、実生活において他人との交流を極力避けたり、そもそも他者と関係を持つこと自体を拒否するような人間を指す。
一言に人間嫌いと言っても程度は人それぞれであり、他人と一線は引いていても別に生活や仕事の上では対人関係の問題なんて滅多に起こさない者、家族や友人など比較的親しい人間には心を開いて普通に接することができる者も決して居ないわけではない。
一方で、この意識が一層強い人間は日常生活でも他人とはほとんど関わらないような職業や生活スタイルを選んだり、さらに過激な者の中には自分に近づくような人間に対して極めて排他的、攻撃的な態度に出たり、あまつさえその人嫌いの理由が“自分以外の人間への敵意や見下し”だった場合はより苛烈な思考と言動で他者を拒絶するということもありうる。
ちなみに何かの創作物だと“この人間嫌いのキャラクターが何らかの理由で他人と接することになり、その交流の中で次第に協調性や他人への信頼を取り戻す様を描く作品”もあれば、“これを拗らせまくった結果、人間という種そのものの存在価値を否定し、過激な方法で人類全体の抹殺に走る悪役が暴れる作品”もあったりと、この人間嫌いと言う属性自体をキャラクターの造形に応用した作品も存在している。
かつてはこの意味とは全く無関係なイラストにこのタグが付けられていることもあったようだが、現在では沈静化している。
またファンタジー・剣と魔法の世界といった異世界ものにおいてはエルフや獣人等の人間以外の種族が持っているネガティブ要素としての定番であり、その理由も“過去に迫害や差別、虐待等で人間に酷い目に遭わされた”というやむなしの理由もあれば“自分達○○に劣る(格下である)人間など家畜や虫けら同然の存在”という選民思想で嫌っているケースもある。