※後の姿である目玉おやじの説明は当該記事を参照。
概要
幽霊族の最後の末裔にして、後の目玉おやじとなる人物。
一人称は現在と変わらず「わし」の老人口調。
常に冷静沈着且つあまり感情的になることはないが、博識な知識と聡明な見解、そして妻子を愛する心優しさの持ち主。
長い年月を生きている為か、本編の鬼太郎同様にどこか達観した一面もあるが、水木との運命的な出会いによって、それらの姿勢も大きく変化するようになる。
元々は、幽霊族を迫害した人間に対し憎しみを持っていたが、人間を慈しむ妻と出会ったことで人間への考えが変わったらしい。
シリーズごとの活躍
TVアニメ第6期『ゲゲゲの鬼太郎』
「子供を守る為なら何でもする…ただの父親だ。」
第14話『まくら返しと幻の夢』で、夢の世界での戦闘中に「かつての姿をイメージした目玉おやじが変身した姿」として登場した。
事件を引き起こした黒幕との対決時に、彼女の攻撃に囚われた鬼太郎を助けるため、目玉おやじは枕返しに「力を貸せ」と喝を入れた。
枕返しが妖術を放つと、鬼太郎が囚われた攻撃の中へと飛び込みながら「こんな姿ではなく、鬼太郎を守り、もっとのびのびと子供らしい夢を見せてやれる父親でありたかった」という強い想いを抱いたことで、「病を得る以前の力強い姿」を一時的に取り戻し、黒幕に応戦した。
劇場アニメ『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』
劇中の時間軸では行方不明となった妻を探して各地を放浪しており、日本の財界を裏で牛耳る龍賀一族が支配する呪われし村「哭倉村」を訪れるようだが…?
作中では、水木によって彼の姿を見たどこかで見た事がある少年の反応をもとにして「ゲゲ郎」とあだ名をつけられ、呼ばれている。
容姿
包帯から覗くその目は鬼太郎に似た三白眼で、顔も爛れていかにも恐ろしげな雰囲気を漂わせている。一方、夢の世界で具現化された健康体の姿は、前述の通り赤い大きな瞳で、口元にそれなりの年齢を感じさせる小さな皺は目立つものの、かなりのナイスミドルなルックスとなっている。
第1期アニメ~第5期アニメまで
第5期アニメまでは、健康だった頃の姿については原作に描かれたことはない(詳細は幽霊族のリンク先参照)。
目玉おやじの本体の姿が描かれたのは、原作やアニメ『墓場鬼太郎』の第1話くらいである。この時は病に侵されていたことから「全身を包帯で包んだ大柄な『ミイラ男』のような容姿」で描写されていた。
その後、3期の地獄編にて、岩子の記憶にて髪を生やした姿が見られた。(参照)。
第6期アニメ以降
基本的なデザインは、原作の田中ゲタ吉(高校生となった鬼太郎)をも彷彿とさせる、銀髪の男性。
シリーズによって多少異なる部分があるので、以下を参照。
TVアニメ第6期『ゲゲゲの鬼太郎』
銀髪(白髪)に赤い瞳を持つ壮年(人間だと40~50代)の男性(余談の項目も参照)。
第6期の砂かけ婆が思い出しただけで惚れ惚れするほどの端正な容姿(※1)。
鬼太郎の様な隻眼ではなく、「目玉おやじ」の元となった目玉も左目なのだが、鬼太郎同様に左目を隠して右目を露わにしている (唯一失われなかった左目以外が復元する形で具現化した可能性もある)。
服装は着流しで霊毛ちゃんちゃんこ(※2)を羽織り、足には下駄を履いている。全体的に、鬼太郎を成長させてイケオジにしたような感じの姿である。
補足説明
(※1)鬼太郎と年齢の近い6期ねこ娘は、このエピソードで初めて、目玉おやじの今の姿が本来のものではないと知った、と設定されている。
(※2)鬼太郎が攻撃に使用した際に手放してしまい、直前まで目玉おやじが魔法の絨毯のような移動手段として用いていたところを、枕返しの能力で肉体ごと彼の服装として組み込まれた(一族に代々伝わる家宝であり、現実世界においても、息子の鬼太郎に譲る前は目玉おやじ自身が着用していたはずである)。
劇場アニメ『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』
人相や雰囲気が息子似のものにリデザインされている。
鬼太郎と同じ片目隠しの髪型だが、髪色は白髪で身長も成人相応である。また、人間の犬歯にあたる部分には短い牙が生えている。服装は次縹(つぎはなだ)色の着物を着用しており、履物は下駄。この頃はまだ「霊毛ちゃんちゃんこ」はないらしく、代わりに先祖代々伝わる家宝として霊毛組紐を左手首に巻いている。
[https://www.pixiv.net/artworks/113481592][https://www.pixiv.net/artworks/111637599]
基本的に髪に隠れて見えていないが、鬼太郎と違い左眼は潰れておらず存在しており、戦闘シーンなどで僅かに見え確認できる。
なお詳細は劇場版公開中のため伏せるが、溶ける病に冒された件について実は選択の余地もあったことが明らかにされた(状況的に回避の選択を取れたのかは別として)。このため、6期で本来の姿を取り戻す前に心の声で呟いていた息子(鬼太郎)への謝罪の意味合いが「理不尽かつ不可避な運命に息子を巻き込んだ」のではなく、「自分の一時の判断の過ちに息子を巻き込んだ」ことへのものだという風に変わり、5年越しに親父殿の後悔の念の伏線が回収されることとなった。
戦闘能力
全盛期の頃は、身体能力、状況判断力、妖力、威厳…あらゆる点において、まだ若い現在の鬼太郎の上位互換といっても過言ではない実力を誇っていた。
TVアニメ第6期『ゲゲゲの鬼太郎』
鬼太郎ですらなす術もなかった少女の強大な結界を平然と打ち破り、鬼太郎を抱きかかえた状態でも彼女の猛攻を易々と避け、息子を遥かに凌ぐ高威力かつ高精度の指鉄砲を片手で放ち、防戦一方に追い込まれた相手のガードをものともせずに勝利を収めた。
もちろん、これは夢の世界において愛する息子を守りたいという彼の願いが具現化した故の事ではあったが、その後48話において、現在の目玉に手足の姿でも鬼太郎を遥かに上回る威力の指鉄砲を披露している。父は強し。
劇場アニメ『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』
基本的にはリモコン下駄や体内電気、髪を伸ばして敵に巻きつけるなど、息子と同様の能力を用いる。特に身体能力は木製の柵を一瞬で握り壊せる程のパワーの他、多数の相手を翻弄するスピードなど凄まじい物がある。
余談
永富プロデューサーの談話によると、水木プロ側からはこの「鬼太郎の父」(目玉おやじのかつての姿)のデザインについて
「ああいうことをやるんだったら、事前に言ってくださいよ」と笑いながら言われたとのこと。
幸いというか、水木プロにも大ウケしたようである。
関連イラスト
TVアニメ版
ゲゲゲの謎版
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