「空気を読め 立場を弁えろ 俺達が正義だ」
概要
竜神戦隊ドラゴンキーパーのリーダー。コミックの単独表紙は1巻。
人物
赤刎創星(あかばねそうせい)
CV:中村悠一
本作開始時点のレッドキーパー。戦隊全体の顔役であり、一般市民からの人気も高く、素顔で広告塔としても活躍しており、「理想の上司ランキング」10年連続1位になるほどである。
左目の下に泣きぼくろがある、一見しただけでは好青年に見える容姿。
悪を許さず、自身が正義の戦隊であることに誇りを持っている。かつて犯罪に手を染めていた青嶋庄吾を大戦隊に勧誘し更生の機会を与えた人物でもある(青嶋は後にブルーキーパーとなったが戦死している)。
作中の動向
序盤の動向
原作第1話では日曜決戦に乱入して一人抗う戦闘員Dに対し冒頭の台詞を決める活躍を見せている。
そのDがイエロー部隊従一位錫切夢子の手引きでレッドキーパー駐屯地に潜入した際に、よりによってドラゴンキーパーの力の源泉とも言える神具・赤竜サラマンドラをDに盗られている(ちなみに、日曜決戦時は使用しないことから、ゴルフバッグにクラブと一緒に立てかけるというぞんざいな扱いをしている)。
その後Dを発見して戦闘となり、圧倒して敗走させたものの、結局神具を取り戻せなかった。
候補生最終試験以降
候補生最終試験で追加合格した獅音海をレッド部隊に引き入れて、グリーン部隊に入った最終試験合格者に危険分子がいる、として桜間日々輝(Dが擬態している。以降、この状態を桜間と記す)と薄久保天使の調査を命令している。
グリーン部隊が活動した「巳」の怪人幹部マガティアとの戦闘では討伐後に大直会にてグリーン部隊従一位の翡翠かのんを褒める程度だったが、錫切と桜間のデート(と称するグリーンキーパー暗殺計画)にてブルー部隊の新入隊員である浦部永玄・雪野アンジェリカの救援要請によって増援で現れ、その場で現れた怪獣に浦部と雪野が襲われている場面でこれを撃退する活躍を見せている。
その後の本格的な怪獣との戦闘となった天ノ川中央動物園の戦いではレッド部隊を引き連れてグリーン部隊の支援に現れたが、戦闘終了後スーツを脱いで半裸になっているところを桜間のドラゴンガジェット(ソードフォルム)で刺殺された。
が…桜間即ちDが宿敵ドラゴンキーパーのリーダー殺害の悲願を達成したのも束の間、大戦隊本部で行われた怪人の地位向上を主張する市民団体怪人保護協会と大戦隊の幹部会談「戦保談議」で現れたレッドキーパーがマスクを取ると、そこには見慣れた赤刎創星の顔があった。「戦保談議」に諸般の事情から協会側のオブザーバー的立場で人間態である青年Dの姿で列席していたDはこの時、自らが刺殺した筈のレッドキーパーが復活していることに驚いている。
関連タグ
戦隊レッド:位置づけとしてはこれに当たる。
スタッグバスター:中の人が同じ戦士。ただしこっちはシルバーである。
赤刎創星の実態
※注意:以降、『戦隊大失格』のネタバレ箇所あり。
表の顔こそ爽やかに見える赤刎だが、裏の顔はおよそ好漢と言い難いものである。
冒頭引用した日曜決戦時のDに対する台詞に代表されるように、(戦隊である以上当然にせよ)怪人に対してはとことん侮蔑的であり、また人間に対しても概ね同様で、観客の子どもについても陰で「そこらじゅうガキだらけ」とこぼしている。これらのこともあってか、「戦保談議」において、冒頭10分間の取材の入った時間はどこかで見たような「×」の付いたマスクを付けて沈黙を余儀なくされている(リーダーなのに)。
また、サイコパスで暴力的な気質があり、以下のような行動が見られる。
- Dが行方不明となったため地上に探しに出た戦闘員Fに対し、日曜日でないのに出現したのは日曜決戦の協定違反であることを理由に「正義の名の下粛清」と称して末端の戦闘員相手に明らかにオーバーキルとなる、神具・赤竜サラマンドラの必殺技八岐大蛇(やまたのおろち)で消滅させている(神具は怪人を死に至らしめることができる唯一の武器である)。
- Dに神具を盗られた後に開いた全一位隊員大直会(戦隊たる正一位と従一位による会議)で、そのことを説明する発言が開口一番「ミスっちまった。俺の神具盗られたっぽい」と反省の色がないものである。そして、それを詰問し譲位を迫った従一位の緋村仁に対し、反省して譲位してもいい風に言いながら次の瞬間壁面を背に力任せで殴りつけ、息も絶え絶えになった緋村をタコ殴りにしている。その後明確に殺害した場面こそないものの、血痕に塗れたレッド部隊の戦隊員の体が打ち付けられた壁を背に、自らの手も血に染まったまま平然と食事をしていることから、撲殺の形で粛清した様子が見て取れる。
- 青嶋庄吾の後任のブルーキーパーを選定する大直会で、会議終盤にお茶を運びに来た従一位代理(緋村を粛清した結果、従一位は空位になった)の小豆大粒に対し、小豆が転倒してお茶をこぼして赤刎に引っ掛けてしまったことから粛清している(これも明確な描写はないが、小豆を睨みつけた後に赤刎が血痕の付いた壁を背にする場面がある)。
- 「戦保談議」にて、オフレコ時間に遷移した後、協会代表理事の薄久保薬師との会話で、薄久保が批判、面罵したことに激怒し、握手した薄久保の右手を握ったままちぎり落としている。この時、従一位代理の梅沢松竹(小豆の後任)になりすまして潜入していた「午」の怪人幹部フワリポンによって作者の前作で見たような背面にパイナップルマークの付いたスマートフォンで動画の撮影・配信をされてしまい、これが拡散した結果大戦隊の信用失墜となり、更にスポンサーの逸走から12年続いた日曜決戦の打ち切りにまで至っている。
その行動は暴君の独裁者と言ってもいいものであり、小豆を粛清した3.の大直会の後で翡翠が上官である正一位の千歳(グリーンキーパー)に「どうしてあんな奴の独裁を許してんだ(略)皆でやっちまおうぜ」とこぼすもこれを受けた千歳が「それができたら苦労しないんだよねー」と返す程である。