日曜決戦
にちようけっせん
春場ねぎの漫画『戦隊大失格』に登場する、毎週日曜日に行われている竜神戦隊ドラゴンキーパーが地上の侵略を目的とする悪の怪人軍団との戦いを繰り広げている決戦である。
この戦いは作中年代の13年前から行われており、原作第1話「R1000」では大戦隊による警護の元、間近で観戦できたり、スポンサーがついているというもはやスポーツイベントそのもののような扱いである。
日曜決戦は悪の怪人軍団の総本山である浮遊城の真下、天ノ川市一丁目のその名もズバリ「浮遊城下交差点」にあるコロシアムで開催されており、実況による事前特番が組まれている。
「地上一万メートルに突如現れた浮遊城。それが人類と怪人との長い戦いの始まりだったのだ」というアナウンスがテレビなどで流れてから怪人軍団の出現→ドラゴンキーパーとの戦い→神具によるトドメという流れになっている。
第1話での日曜決戦が999回目の戦いであり、13年間続いているとなると52×13で676回となり数が合わないことになる。
しかし、「幹部が生存していた1年目の戦いはそれこそ毎日のように繰り広げられていた」「戦闘員Fのような場外乱闘も全く無いわけではない」とも言い切れないので実際のところはその場の空気程度のノリであると思われる。
2024年9月以降に上演される本作の舞台版「『戦隊大失格』ザ・ショー」はその東京会場が『スーパー戦隊シリーズ』のヒーローショーが行われてきたシアターGロッソであるため、ある意味「リアル日曜決戦」と言えるものである。
盛大な茶番劇
実はこの日曜決戦、単なる茶番劇であり、半ば興行化しているのも正解といえば正解だった。
干支の二つ名を持つ幹部たちは大戦1年目に半分強が神具によって葬り去られており、残りの幹部たちもどこかに行方をくらましている。
戦闘員自体は竜神戦隊ドラゴンキーパーを擁する大戦隊に従わざるを得なくなった「残留組」と幹部を探すために地上に降り立った「交戦組」に分かれている。
そして、大戦隊は残留組に「日曜決戦」という茶番を提案し、今の今まで仮初の戦いを演じてきた。作中では主人公である戦闘員Dや戦闘員Fが「残留組」、戦闘員XXが「交戦組」に当たり、このためXXは日曜決戦の存在を知らなかった。
日曜決戦の終了
原作第9巻所収の第88話「どっちの正義ショー」にて怪人保護協会との会談「戦保談義」が行われたが、レッドキーパー・赤刎創星の失態とそれを暴露した「午」の怪人幹部フワリポンにより談義は破綻、続く第89話「不戦勝」でスポンサーが一斉降板したことで13年続いた茶番劇はあっさりと幕を閉じることとなる。
戦保怪戦終戦後
ドラゴンキーパーが怪人保護協会や怪獣、大怪人デスメシアから天ノ川市を守ったことで支持率が急上昇し、再び日曜決戦が行われていることが原作第14巻所収の第126話「インターバル」で判明している。