「手を組もう 私とキミで」
「それでさ 一緒に大戦隊ぶっ潰そうよ」
概要
竜神戦隊ドラゴンキーパー・イエローキーパー率いるイエロー部隊所属の少女。位階は従一位。
戦闘員Dの正体を知っている数少ない人物。
しかし大戦隊に属する人間でありながら、何故か敵側であるDに協力している。曰く「どうしたって勝つメインキャラを応援する気が起きない」らしい。
実は大戦隊を壊滅させようと画策しており、脅す形で強引にDと共犯関係を結ぶ。
その一環で、ドラゴンキーパーの武器である神具を集めさせている。
人物
常に張りついたような笑みを浮かべており、何を考えているのかが全く読めない。
桜間日々輝は彼女を「深く関わってはいけない相手」として認識していた。
妙に観察眼が優れており、桜間に擬態したDを即座に看破するほど。
ドラゴンキーパーの次に強い従一位の肩書きに恥じない実力も備えており、ガジェットでもない普通のナイフ一振りでDの首を何度も切り落とした(元々ダスターの体は脆いが)
ちなみにファッションセンスは個性的というか、少女趣味全開のフリフリな私服を好む模様。
大戦隊を潰す、という明確な目的がある事は事実なのだが、なぜ彼女がそう思うようになったのかは伏せられている。
能力
上記の通り、従一位の隊員として確かな強さがある。
ドラゴンキーパーと同様のバリアも展開可能で、それも攻撃が当たる部分だけを正確に防ぐ、最低限かつ精密なレベルで運用している。
神具レプリカ「月読命(つくよみ)」
錫切が所有する、リモコン型の神具レプリカ。
動画の再生設定の如く、リモコンを向けた対象の動きを操作する。『早送り』『一時停止』『巻き戻し』と応用の幅が広い。
関連タグ
※単行本未読の方は、この先ネタバレ注意!
錫切夢子の真実
ドラゴンキーパーが扱う神具とは、彼らの名にもなっている竜神の力によるものだが、この竜神の力は本来、選ばれた人間にしか扱えないものだった。
現イエローキーパー・黄理谷真夜曰く、「誰もが竜神の力を使えて誰もがヒーローになれる世界にするため僕は頑張ったんだ」。
自分達にはどうしても竜神の力が必要だったのに、彼らは社会のために使う事を拒否して独占した。だから頑張った。度重なる失敗に挫ける事なく。
「そうした弛まぬ努力の成果が これ」
あっさりと、イエローキーパーは神具ヨルムンガンドを見せびらかした。
Dはかつて戦った時に洩らしたブルーキーパーの言葉「こいつはこの女の力だ」を思い出しながら、正義であるはずのイエローキーパーに尋ねた。
「人なのか…? それ」
その質問に、イエローキーパーは明確にYESともNOとも答えなかった。
しかし、次に放った言葉は、もう答えを告げているような内容だった。
「『選ばれた人達』は 全員使っちゃったから」
「ただ 一人を除いてね」
Dの頭の中に、ある人間の顔が浮かんだ。
神具は、ある一族の血と骨から作られる。
鈴桐家。古来より竜神に仕えた巫女の一族。
すなわちドラゴンキーパーが所有する5つの神具は、彼女達から作られた歪んだ生体兵器。
そして神具レプリカとは、その形だけをなぞった模造品。
その材料は、ある少女のクローン体。
薄久保天使は告げた。
「彼女は鈴桐家の生き残りだよ」
「竜の巫女 鈴桐六子」
鈴桐六子(すずきり むこ)、それが、ずっと得体の知れなかった錫切夢子の正体。
大戦隊を目の敵にし、敵であるはずの戦闘員Dと手を組み、ドラゴンキーパー達の神具を集めていたのは全て、失った家族を取り戻すため。
やたらDに協力的だったのは、利用しやすいだけでなく、大戦隊の被害者という同じ立場に共感していたから。
ドラゴンキーパーと同様のバリア能力を有していたのも、彼女が竜神の巫女の一族だからであり、神具由来の能力ではない。逆に、ドラゴンキーパーは神具(元々は巫女であった者)の力でバリアを展開していた。
彼女は、怪人保護協会本拠の地下で秘密裏に作られていた自身のクローン達を解放すると、たまたま合流したDに共犯関係の破棄を言い渡し、一方的に別れを告げて戦線を離脱した。
真(?)関連タグ
中野六海:作者の前作に登場する六人姉妹の六人目。但しこちらは長女による出まかせ。
クインケ:漫画『東京喰種』に登場する武器。人間(但しこちらは人喰いの亜人種)を素材とした生体兵器という点で神器と共通している。