あらすじ
宇宙世紀0088年、グリプス戦争末期。シャア・アズナブルのダカール演説を境にエゥーゴ寄り(=親スペースノイド)に傾く地球連邦政府に恭順することを良しとしない、地球連邦軍教導団の青年将校が小惑星ペズンに立て篭もり『ニューディサイズ』を名乗って武装蜂起を行った。
これに対し連邦当局は、最新鋭モビルスーツ『Sガンダム』を筆頭に新型機を満載した『α任務部隊(Task Force α)』を先遣隊とした討伐部隊を派遣する。
だが、外見は精鋭のα任務部隊の実態とは、新任将校と問題児だらけの新兵で組織され、実戦未経験艦と不採用の機体を寄せ集めた『張子の虎(ペーパー・タイガー)』であった……。
登場メカ
かときはじめ氏の手による、いずれも微妙に人型を外した工業製品的ディテーリングでありつつも「モビルスーツ」の枠からはみ出さず、尚且つ機体の派生系譜に明確な説得力を持たせた絶妙なメカニックデザインが特徴。また、軍用航空機的なカラーリングや先鋭的なロゴマーキングを取り入れて「ミリタリズム」と「未来的兵器としてのリアリティ」を両立させた斬新なグラフィックワークは、後の「ガンダム」作品にも大きな影響を与えている。
余談だが、ディレクターのあさのまさひこ氏はこのグラフィックデザインに非常に重きを置いており、色に関しては塗料の調合比まで指定するほどの細かさであった。
α任務部隊
ニューディサイズ
ネオ・ジオン
本編未登場
登場人物
メカが中心となる模型企画だったためか、あまりイラストになる機会がない。また、女性がいないのも特徴であり、本作のストイックな魅力に一役買っている。
α任務部隊
ニューディサイズ
地球連邦軍
エアーズ市
ネオ・ジオン
トワニング(初代『機動戦士ガンダム』にも登場)
モチーフ
小説パートの作者・高橋昌也氏が語っているように『ガンダムセンチネル』は『機動戦士Ζガンダム』を江戸幕府末期の動乱に見立てたストーリーラインで描かれている。実際、登場人物や組織、施設の名前などは、その時代の背景や場所から推察できるものが多い(例:ニューディサイズ=新撰組)。そのため、本作は一部ファンから「幕末ガンダム」と呼ばれることもある。
第4次スーパーロボット大戦
ユニットとしてSガンダム(Ex-Sガンダム)、強化パーツとしてALICEが登場。
しかし、同作品発売後に掲載紙モデルグラフィックスとバンダイ、バンプレストの間にトラブル(版権料が原因らしい)が発生。
以後の作品には全く登場せず、第○次シリーズをまとめた『全スーパーロボット大戦電視大百科』でもセンチネル関連の情報だけ未掲載となっている。