「B16Aは世界最高のエンジンメーカーホンダが作り上げた最高傑作だぜ」
声優 | 藤原啓治/阪口周平(新劇場版) |
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搭乗車種 | ホンダ・シビック SIR-II(EG6) |
ボディカラー | ミラノレッド |
主な外装パーツ | メーカー不明フロントリップスポイラー、無限製ホイール※1、5ZIGEN製マフラー |
ナンバー | 群馬56 よ 46-037(TVアニメ版)※2/ 妙義56 よ 6-270(新劇場版) |
※1.TVアニメ版ではリム部分にレッドの入ったブラックに再塗装
※2.OVAのBattle Stageのみ群馬59 き 32-145
概要
妙義ナイトキッズのNo.2で、群馬エリアのダウンヒル最速を名乗って憚らない自信家。事実チーム内において、下りで彼に喰らいついていけるのはリーダーの中里毅ぐらいである。
登場直後は「デンジャラス慎吾」の異名を取るような男で勝つ為には危険な手段もいとわず、それどころか勝った上での相手の車のクラッシュを望んでいるような人間だった。「谷底へ突き落として解体屋送りにしてやらぁ」といった人の命を軽んじる暴言も平気で吐いており、加えてつるんでいる仲間も似た物言いをしていた(ただし、TVアニメ版では取り巻きの一人である吾郎が当初慎吾の目論見を聞いた際は若干ひきつった表情をしていた)。
こうした庄司のやり方を嫌う中里とは、チーム内で反目し合っていた。しかし拓海とのバトル後は態度を大きく軟化させている(後述)。
インパクトブルーの沙雪とは小・中学校が同じで家も近所の幼馴染という設定があり、描き下ろしの番外編『インパクトブルーの彼方へ』やOVAなどでは絡みがある。
左足ブレーキを会得しており、FF遣いとしては相当なレベルとされている。
FRを目の仇にしており、池谷のシルビアを「情けないほど不安定だねぇ、FRってやつは」と嘲笑している。しかし作中ではしばしばホンダエンジンの良さを褒め称える発言や「オレだってなー、ホンダがFR作ってくれりゃ乗りかえるよ」という台詞から、FF信者というよりはホンダ信者であることが窺える。
この会話が掲載された1996年当時はまだホンダからS2000は発表されていなかったが(厳密には1995年の東京モーターショーにて、S2000のプロトタイプとなるSSMが出展されている)、S2000発売後に掲載された番外編『センチメンタルホワイト』では沙雪から「あんたS2000買うの?」と尋ねられているが、慎吾は「欲しいけどな…ビンボーなんだよ、俺…。」と資金面が理由で入手できていないようであった。
ゲームARCADE STAGEシリーズでも、プレイヤーの車がS2000の時にバトルをすると羨望や嫉妬とも取れるような意識した発言をする。
作中の活躍
以下ネタバレ注意
中里毅が「秋名のハチロク」こと藤原拓海に敗れたと知り、中里を失脚させる絶好のチャンスと拓海の撃破に乗り出す。
秋名で目当てのハチロクを探しに走り込んでいる最中、池谷浩一郎のシルビアにリアからバンパープッシュし、クラッシュ寸前に追い込んだ。
その後ドリフトを練習していた池谷たちの前に再び現れ(新劇場版では前述の行為と統合される形で池谷の走行中に現れ)、池谷のプライドを傷つけるような言葉で挑発した。
なお、TVアニメ版では展開が異なり、池谷挑発の時点では拓海がバトルをしなかった為(原作と異なりこの時ハチロクに乗ってこなかったのもあるが)秋名のハチロクを意地でも呼び出す為にスピードスターズのメンバー探しに秋名山へ来ていた所にデート帰りのイツキと遭遇し彼のレビンにバトルを仕掛け池谷と同様の手口で(クルマも恋も)クラッシュへと追い込んでいる。
仲間を傷つけられて(特にTVアニメ版ではイツキを病院送りにされた事で普段は見せない怒りの形相でバトルを受ける決意をしていた)怒りに燃える拓海に、「100%勝てるおもしれーアイディア」と自負する特殊ルールの『ガムテープデスマッチ』を仕掛けた(詳細は当該記事を参照のこと)。
なお、このバトルは原作ではその場で始まった為ギャラリーはいなかったが、TVアニメ版では前述の通り拓海がバトルを受けるまでに日数が空いていたので通常のバトルと同様にギャラリーが大勢おり、中には店長や高橋兄弟、そして毅の姿もあった。
スタートではわざと遅く走って拓海の後ろに付いてじっくり観察したり、わざとストレートで並ぶなどプレッシャーをかけて事故らせようとするなど、底意地の悪さを存分に披露した。
初めは思うようにカウンターを当てられずに苦戦していた拓海だが、バトルの最中に極力カウンターを当てないほうが早く走れる事に気付く。
短時間でコツを掴んだ拓海の順応能力にに脅威を感じた庄司は、ここでもバンパープッシュを仕掛け拓海をスピンさせて追い抜くが、偶然の360度ターンで見事難を逃れられて驚愕する羽目に。しかもこれで拓海を完全にブチ切れさせてしまい、一気に後ろから迫られる。庄司は仕返しにぶつけられると思って怯んだところをあっさりかわされた。
このままでは自分から仕掛けたバトルに負けて、チーム内で笑い者になってしまう事が許せない庄司は、最後はダブルクラッシュを狙うものの、拓海の速い突っ込みによってかわされ、自爆する形で単独クラッシュ。さらに右手を固定していたためキックバックで右手首を負傷し、後から駆け付けた池谷達に病院に運ばれた。
ちなみに庄司は勝負前に「負けたら地べたに手をついてあやまってやってもいいけどなァ」と嘯いているが、負けて地べたに手がつけられなくなったという皮肉な結果となった。
傷ついた愛車を見て涙を滲ませたり、本来恨まれても仕方のないはずの池谷から向けられた善意に素直に感謝したり、さらに拓海の技術を嬉しそうに褒めちぎる(中里談)など、バトル後は憑き物が落ちたかのように元来のダーティさは控えるようになった。
中里とも仲が悪いように振る舞っていたものの徐々に関係は軟化し、レッドサンズやエンペラーとのバトルでは本気で中里の勝利を願ったり、拓海対涼介戦や涼介対京一戦、エンペラー戦直後となる時間軸の番外編『インパクトブルーの彼方に…』、プロジェクトDの最終決戦などでは中里と共に行動していることから、完全に和解したと見られるが、彼ら以外に知らないギャラリーが周りにいた場合は「他のやつが見たら仲が良いように見られる」として互いに少し離れるのがある種のお約束となっている。
「勝ってくれよ毅 たのむぜ!! チームのためなんかじゃない おまえ自身のために勝て!!」
原作外の作品でも、ドラマCD『頭文字D番外編 黒い稲妻・新たなる不敗伝説』で中里の因縁の相手である島村栄吉の捜索を陰ながら支援する、PS2用ゲーム『頭文字D Special Stage』の「公道最速伝説」モードの特別戦、真・妙義で先に中里を倒した状態で慎吾にバトルを挑むとプレイヤーと周回コースの妙義でのバトル敗北後に猛特訓を重ねたのに真・妙義で再度プレイヤーに敗れた中里を不憫に思う等、仲間思いな点が強調されている。
なお、沙雪の話によると、小学生の頃に風邪を引いたまま登校した際に鼻水を垂らしていたため、「ハナタレ慎吾」という不名誉なあだ名でいじめられ、これが原因でグレてしまったとのこと。
余談
TVアニメ版での扱い
TVアニメ版では、総集編を除くと回想という形もあるがOVA第二作のExtra Stage2以外全作に登場しており、メインキャラ以外で殆どの映像作品に登場する数少ないキャラの一人(なお、主人公の拓海も一作目のExtra Stageには愛車のハチロクがラストに出ただけで直接登場していない)。
『頭文字D Fifth Stage』のACT.12で再登場した際はやや色黒肌で茶髪になっていた。
なお、直接の再登場に先駆けACT.6で拓海の実践する「ワンハンドステア」の類似例としてガムテープデスマッチが挙げられた際の回想内で登場した慎吾は従来のビジュアルのままだった。
声優関連
慎吾のオリジナルキャストである藤原啓治は長年に渡り『クレヨンしんちゃん』の野原ひろし役の初代声優を担当していた事で有名だが、国民的アニメの主要人物を演じていただけにその影響が強く、ファンから『悪いひろし』や『走り屋だった頃のひろし』などネタにされる事がある(奇しくも、藤原の病気降板後に二代目野原ひろし役となった森川智之も頭文字Dではシビック(EK9)乗りの二宮大輝を演じていた)。
新劇場版で慎吾を演じた阪口周平はTVアニメ版では『頭文字D Fifth Stage』で奥山広也を演じており、アニメ版『MFゴースト』でも引き続き奥山役で続投が決定している(奥山も慎吾と同様に「ダウンヒルで拓海とバトルした」「『勝ちゃいいんだろ?』等と自信家だったが、拓海とのバトルに負けて以降は丸くなった」といった点が共通している)。
海外ネタ
海外ではユーロビート『DANCING』の出だし部分の声「Cool Vibrations」と絡めたネタが人気のようで、画像検索でも慎吾にちなんだネタが幾つもヒットする。
ゲームでの扱い
ゲーム内では基本的に事故後という設定で登場するが、本編とは異なり全く反省の色は見られない。
関連イラスト
関連タグ
頭文字D 中里毅 妙義ナイトキッズ シビック ガムテープデスマッチ
城島俊也…原作第二部に登場する走り屋。彼の独自の美学から生まれた走法「ワンハンドステア」がガムテープデスマッチに類似している為、ワンハンドステアを語る際に拓海や涼介(アニメ版のみ)から類似例として慎吾とガムテープデスマッチが挙げられた。また、城島の愛車は慎吾の憧れるS2000である。