主人公(DQ10)
しゅじんこう
概要
DQ10の主人公。デフォルトネームは「エックス」。
公式では茶髪の男性として描かれ、戦士の服装を着ていることが多い。このデフォルトの姿は「エックスくん」と呼ばれ親しまれて(?)いる。
キャラクターボイスはオフライン版にのみ存在する(※ただし息遣い、掛け声のみ)。
本作はオンラインゲームである都合上、DQ9と同じくキャラクターメイキング制であり、主人公は名前と性別を自由に決められる。
また、人間としての姿とは別に「五種族」としての姿を、オーガ・ウェディ・エルフ・ドワーフ・プクリポから選ぶことができる。
ゲーム開始から少しの間は人間として過ごし、その後選んだ種族の姿でストーリーを進め、ある程度まで進めると二つの姿を切り替えられるようになる。
また、主人公のほかにきょうだいのキャラクターを作ることになる。兄・姉・弟・妹のうちどれかは自由に決められるが、種族は人間で固定。
歴代シリーズに沿って本作の主人公も無言であり性格などは各プレイヤーの想像に委ねられている。
ただし周囲からは「お人好し」「優しすぎる」等と評価されており、バージョンが進む毎に表情が豊かになり、自分の意思のようなものを見せて行動するシーンが増えてきている。
容姿については「笑った顔がまぬけ」「カエルみたいな顔」等とひどい評価をされることも多いが、魔法戦士のクエストでは、気品と麗しさが求められる魔法戦士団に属する容姿にふさわしいと評価されているなど、決して不細工設定というわけではない。
また、主人公に付けた名前は現代のアストルティアでは「古風」と評価されている。これは後述のネタバレ項目を読んでいけば理由がわかるだろう。
性能
MMORPGというだけあって全てのプレイヤーが均一のパラメータであり、レベルは勿論職業やスキルの割り振り、武器、装備などで差別化する形となっている。
当初は種族毎に性能差があったが、現在ではその格差は解消されている。
オフライン版では職業ごとにレベルと習得呪文&特技が独立している点はオンライン版と同じだが、オフライン版では仲間に職業の概念が無く、仲間と比較すると育成の自由度が高く役割の幅が広い。
ステータス値は各職業のパッシブスキルのお陰で他の仲間より高くできるが、Ver.1時点では特技面が仲間に劣っている。
またスキルパネルは仲間がそれぞれ固有のもの1つに対し、主人公は武器のパネルが複数存在している。
活躍
※シナリオのネタバレを含みます。閲覧には注意してください。
ver.1
アストルティアと呼ばれる世界の中央にある秘境「エテーネの島」の村で生まれ育った青年。
きょうだいや幼馴染のシンイと共に平和な日常を過ごしていたが、ある時冥王ネルゲルの襲撃を受け村が滅ぼされる。
襲撃の理由はエテーネの民は「時渡りの力」という大いなるチカラを持っていることが原因であり、襲撃時に主人公はまさにその時渡りの力をきょうだいを助けるために無意識に発動させてしまう。
これにより冥王に目をつけられ、命を落としてしまった。
目を覚ますと主人公は魂だけの姿となり、不思議な声に導かれるまま五種族への転生を果たす。
同じ日に命を落とした五種族の若者の肉体を借りて、主人公は何もわからぬままアストルティアの広大な世界に旅立つこととなる。
流浪の賢者ホーローに、主人公の目的はレンダーシア大陸へ渡り、勇者と共に戦うことだと告げられる。
時には自身の時渡りのチカラを発揮しながら強者の証である「キーエンブレム」を集め、仇敵冥王ネルゲルを打ち倒し、レンダーシア大陸へと渡った。
ver.2
レンダーシア大陸では謎の男クロウズの予言に導かれながら、記憶喪失の少女ミシュアを助け、勇者アンルシア覚醒への道を拓いた。
その過程でレンダーシアに隠された大いなる秘密と、大魔王の存在を知る。
アンルシアと共に大魔王の配下である四魔将と戦いつつ、「盟友」のチカラに目覚める。盟友とは勇者と共に戦う友であり盾となる存在である。
戦いの中で絆を育みながら彼らは大魔王の待ち受ける魔幻宮殿、悠久の回廊へ向かい、世界を自分の思い通りに創り変えるという野望を持つ大魔王マデサゴーラを滅ぼした。
ver.3
アストルティア各地で謎の竜族による誘拐事件が相次ぎ、主人公もまたさらわれた友人を救うために竜族の世界「ナドラガンド」へ向かった。
ナドラガンドではナドラガ教団と呼ばれる人々が、救済を求めて五つの「領界」をつなぎ、竜の神ナドラガを復活させようとしていた。
神官エステラに力を貸した主人公は教団から「解放者」と呼ばれ、五つの領界をつなぐために奮闘することとなる。
だがナドラガンドで再会したクロウズと主人公のきょうだいからは「主人公はこのナドラガンドで死んでしまう」という不吉な話を聞かされる。
はたしてその予言は的中し、主人公は教団の人物に裏切者扱いされた挙句、邪神ナドラガの肉片から生まれた存在である総主教に刺殺され再び死んでしまう。
…が、これまで主人公に助けられてきた「神の器」と呼ばれる友人たちの生命を削った祈りにより奇跡を起こし、息を吹き返す。
そして主人公は多くの人々の助けを得て遂に復活した邪神ナドラガを滅ぼし、竜の世界をめぐる一つの物語が終わったのであった。
ver.4
主人公のきょうだいが別れ際に残していった不思議な箱。それは主人公の持つ時渡りの力を制御し増幅する装置だった。
箱に宿る時の妖精・キュルルから、近い未来に起こりうるであろう「世界の滅亡」を見せられる。
その原因を探るため主人公は遥か昔のアストルティアにタイムスリップし、世界の滅亡を回避するために奮闘するうちに、自身の出生の真実を知る。
実は、主人公はエテーネの村の人間ではなく、5000年前のエテーネ王国からタイムスリップした存在だったのである。
結局、奮闘空しく一度はキュロノスにより世界は滅亡してしまうものの、キュロノスを打ち倒した直後にエテーネ王国が現代にタイムスリップしたことで因果率操作が可能となり、キュルルの犠牲がありつつも世界は元通りに修復された。
ver.5
魔王の襲来により瀕死の重傷を負うも、そこで遭遇した魔族の男ユシュカと血の契約を(一方的に)交わす事で命を救われると同時に魔族の姿となる。
そしてユシュカのしもべとして魔界各国を巡った末、大魔王の素質があるという、衝撃的な言葉を受ける。
その後は元の姿に戻ることを否定してきた闇の根源の幻影を打ち破り、無事に元の姿へと戻ることに成功した。
やがて勃発した魔界大戦では途中から成り行きと縁でファラザードに協力し、ユシュカと共に終戦へと導いた。
各国を和平に導き、魔王たちから信頼を得たことで本当に大魔王に就任し、やがて訪れる大魔瘴期および目覚める異界滅神ジャゴヌバとの戦いに身を投じてゆくこととなる…。
余談
エテーネの民としての「タイムスリップ能力」及び、勇者の盟友としての「盟友の盾」の能力を持つなどチート能力に満ちた主人公である。(ただし盟友の盾の能力は「勇者の盟友」なら歴代の盟友も基本装備の能力である)
しかし、ドラクエではよくあること、というかなんでもあり度で言えば次作の主人公の勇者のアザの方が歴代類を見ない程に多機能で、ご都合主義に片足突っ込んでいるレベルのチート性能である
勇者の盟友に始まり、竜族世界の解放者、伝説の転校生、はたまた大魔王などさまざまな肩書きを持つ主人公でもある。
また、作中で明確にザオリクも効かない「死」が描かれた主人公でもある(それも二回も)。
10周年記念クエスト「天を超えてゆけ」では女盗賊のケイトに冥王ネルゲルを倒した伝説の冒険者「エックスさん」と称えられているが、余りにも神格化されすぎており主人公と対面しても気づかれてない。