サンダーボルト・ロス
さんだーぼるとろす
解説
本名:サディアス・ロス(Thaddeus Ross)。
アメリカ軍の将校であることからロス将軍と呼ばれ、「サンダーボルト」はあだ名。
初登場はハルクと同じ1962年の『Incredible Hulk #1』。
2008年に赤いハルク「レッドハルク」に変身する能力を得、その後、主に元ヴィランで構成されるチーム「サンダーボルツ」の第2期の発起人になった。
演:ウィリアム・ハート → ハリソン・フォード
吹替:菅生隆之 → ???
アメリカ合衆国の権威を笠に着た、傲慢な職業軍人。
常に自らとアメリカが正しいと考えており、国益のためなら市民を犠牲にすることもいとわない。
国益のためにハルクを生み出しながら、邪魔となったら容赦なく「軍の所有物」としてモノ扱いの上で捕獲を企てる冷酷非道な人物。
ハルクの一件から、超人=スーパーヒーローに対して懐疑的な立場である。
2022年3月に最初期から演じてきたウィリアム・ハートが死去。
作中では死んでいないロスがどのようになるのかは未定だったが、その後ハン・ソロやインディ・ジョーンズで有名なハリソン・フォードが後任として決定した。
吹き替えはハリソン・フォード専属の村井國夫に変更される可能性もあるが、菅生隆之もハリソンの吹き替えを経験しているので、どちらにしても納得するキャスティングにはなる。
インクレディブル・ハルク
初登場。
アメリカ陸軍将軍であり、娘のベティの恋人であるブルースを使い、超人血清の再現計画を主導するも、生まれたのが制御不可能なハルクであり、研究所も破壊されたため、その事実を隠蔽するためブルースを追い続けていた。
やがてリオデジャネイロに潜伏するブルースを発見。エミル・ブロンスキー率いる部隊を向かわせるも失敗し、ブルースはアメリカに戻ってくる。
結局、ベティを危険に晒し、エミルはアボミネーションとなり、ブルースは再度逃亡という結果に終わり、彼の超人に対する懐疑心は敵視へと変わった。
シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
実に8年ぶりに登場。
国務長官に就任し、ヒーローたちを国連の監視下に置く「ソコヴィア協定」の締結をアベンジャーズに提示。これに反対の立場を示すスティーブ・ロジャースが爆破テロ事件を機にバッキー・バーンズに組したため、トニーにスティーブらの逮捕を指示する。
アベンジャーズを自警団、ハルクやソーを核弾頭と呼ぶなど、ヒーロー嫌いは相変わらず。
なお、同作以降にはエヴェレット・ロス捜査官も登場するが、特に血縁的関係はない。
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
アベンジャーズ基地にいるローディとオンライン通話をしており、彼からヒーロー同士のいさかいが悲劇を招くと、彼の不随になった両足を示す。
直後にスティーブらが基地を訪れ、ローディに逮捕を命じるが、サノス軍の尖兵がニューヨークに攻めてきたためそれどころではなく、あっさり通話を切られてしまう。
ブラック・ウィドウ
『シビル・ウォー』直後、逃亡犯となったナターシャ・ロマノフを追撃部隊と共に追う。
Thunderbolts*
公式発表は現状ないが、一部報道では登場が決まっている模様。
余談
MCUにおいて、複数作品に登場したメインキャラクターの演者の死去による交代は彼が初。チャドウィック・ボーズマン(ティ・チャラ / ブラックパンサー役)の場合は作中でも病死したことになったため、主に本国アメリカではこの扱いの差が賛否両論となっている。
なお『ブレイブ・ニュー・ワールド』の特報ではキャプテン・アメリカを受け継いだサム・ウィルソンに対し「髭を剃るか選挙に落ちるか選べと言われた」と述べるシーンがあるが、これは演者によるビジュアルの違いを指したメタ発言。
『アイアンマン2』のローディや『シー・ハルク:ザ・アトーニー』のブルースもこのような前例がある。
ハリソン・フォードにとっては1997年の映画『エアフォース・ワン』以来の大統領役だが、ウィリアム・ハートも2008年の『バンテージ・ポイント』で大統領を演じたことがあった。
ただし前者はテロリスト相手に勝利するが、後者は序盤で暗殺される、という対照的な役回り。