「ダイジャーグ!」
CV:宮本充
概要
『ひろがるスカイ!プリキュア』第49話ラストに登場。本作のラスボス(もしくは裏ボス)。
名前の由来は恐らく、「大蛇」+「邪悪」であると思われる。
スキアヘッドの本性であるアンダーグ・エナジーの化身・ダークヘッドがキュアプリズムの光を受けて消滅した後、アンダーグ・エナジーの海から突如出現した巨大な魔物。
正体について本編では明かされなかったが、後日シリーズディレクターの小川孝治氏から「この魔物はアンダーグ・エナジーの海とダークヘッドの残留思念が融合したランボーグのような存在である」と明かされた(この設定が明かされる以前は媒体によってダイジャーグとダークヘッドが同一視されることもあった)。
プリキュア側もこの怪物をダークヘッドとは個別の存在として扱っている他、ダークヘッド要素もダイジャーグが生み出す幻影程度しか描写されず、その実態はただ巨大な強い力を持つだけの怪物へと成り下がっている。
野望が潰えてもなお醜く暴走する様は、キュアバタフライから「あのさ、あんたの出番とっくに終わってるよ?」と突き放される始末。
本編での動向
プリキュア達に終始圧倒された末カイゼリンに再び憑依し、スキアヘッドの幻影で「愛している」「あなたが必要だ」と唆すも、プリキュアという新たな友を得て本来の優しさを取り戻した彼女には通じず、逆に追い出される。
進退窮まったダイジャーグはポータルを開き「ソラシド市」へ逃避・侵攻して新たな『器』を探そうとする。
プリキュア達は駆け付けたアンダーグ帝国三幹部の一人・カバトンの助けで開いたトンネルを通じてソラシド市へと向かう。
一度は変身解除してしまうものの、自分達が持つ無限の可能性を信じていたソラ達は決意を込めてダイジャーグと再び対峙する。
そして、プリキュア達全員が放った「ヒーローガールせかいパンチ」で怯んだところ、「プリキュア・マジェスティックハレーション」で浄化される。
これが最強の力…私の負けだ…。
ハレワタッタ~……。
こうして世界を閉じて永きに渡り地下の同じところで濁り続けた怪物は、最後の最後でようやく自らの敗北を認め、晴れやかな表情と共にその身をキラキラエナジーと化す形で晴れ渡った青空の彼方へ飛んでいった。
かくしてスカイランドとアンダーグ帝国には、今度こそ悠久の和平が結ばれた…。
余談
強さ
スキアヘッド時は間違いなく強敵であり、ダークヘッド時もアンダーグ・エナジーによって疲弊していたスカイとプリズムを倒すこと自体容易だった。
しかし、「自己鍛錬をせず容れ物ありきで最強の存在になる」という目的を果たすため『力』と『器』に執着し、憑依したスカイを用いてプリズムを排除しようとしたことが敗北を決定付けてしまったのである。
加えて「スカイの乗っ取りに失敗すると標的をカイゼリンに戻し、嘘をついていたことを明かした後にも拘らず甘言を弄して利用しようとしたが、毅然とした態度で拒絶される」という一連の流れが「最弱ラスボス(あるいは裏ボス)」に拍車をかけている。
また、ダイジャーグの媒体の一つである「アンダーグ・エナジーの海」は「「力こそが全て」という考えを狂信してやまないスキアヘッドが世界を閉じ、永きに渡って同じところで濁り続けた結果生まれた」という説がある。
永劫の時を経て強大な力を持ってしまった井の中の蛙が「アンダーグ・エナジーの海」と融合し蛇の姿を取っていたのは、中々の皮肉といえる。
尚、浄化された際の明確な消滅描写はなかったが、ディレクター・小川孝治氏曰く「スキアヘッドは完全に消滅しておらず、キラキラエナジーのまま彷徨っている」「敗北を知った彼が心を入れ替えるのか改心せずに復活するかどうかは不明だが、そうなった場合はプリキュアと再起したカイゼリンが戦ってくれるから大丈夫」と述べられた。
その他
黒幕(ダークヘッド本人)のみが倒され、操られた首領と残った幹部陣営が改心・和解する結末は他作品にも見られる展開だが、プリキュアでは今作が平成・令和の双方を含めて史上初となる(ただし、ダイジャーグの場合明確な消滅描写が無いので厳密には消息不明)。
類似キャラ
- 総統メビウス:14年前のTVシリーズに登場する、第50話(最終話)にてプリキュアと対決したラスボス。
- レッド:9年前のTVシリーズに登場する、最終話にてプリキュアと対決したラスボス。ダイジャーグはレッド以来9年ぶりに最終話にてプリキュアと対決したラスボスとして描かれていた。
- キングビョーゲン/ネオキングビョーゲン:4年前のTVシリーズに登場する、邪悪な存在として描かれたラスボス。キングビョーゲンからダークヘッドの間に同情の余地のない敵キャラがほぼ1人も存在されていなかった。
- アナコンディ、コブラージャ、へびつかい座のプリンセス:歴代プリキュアシリーズにおける蛇がモチーフの敵キャラクター。