マリオ&ルイージRPG2
まりおあんどるいーじあーるぴーじーつー
概要
『マリオ&ルイージRPGシリーズ』の2作目。
今作はマリオとルイージに加え、ベビィマリオとベビィルイージ(赤ちゃん時代のマリオとルイージ)も操作できるようになった。
過去のキノコ王国を侵略しにきたゲドンコ星人と戦うストーリーになっているが、侵略行為がどれもえげつなく、それまでのマリオシリーズとは一線を画すほどシリアスかつ激重な内容になっている。
ゲーム中の音楽は『スーパーマリオRPG』、『マリオ&ルイージRPG』に引き続いて下村陽子が担当している。
パッケージのタイトルロゴには『マリオ&ルイージRPG2×2』と記されているが、これはデザイン上のものであり、正式なタイトルは『マリオ&ルイージRPG2』である。
なお、2024年現在本作のリメイクはされておらず、更に『マリオ&ルイージRPGブラザーシップ!』が発表されている事から、上記の作風が原因でリメイクできないという説がある。
プロローグ
ある日、キノコ王国で、天才発明家オヤ・マー博士が、タイムマシンを発明しました。その原動力は『コバルトスター』!!
よろこんだピーチ姫は、早速過去のキノコ王国へと旅立ち、それを見たキノじいは心配のあまり倒れこんでしまいました。
そこへ現れたのが、ボロボロになったタイムマシンとナゾの宇宙人。
しかもピーチ姫の姿はどこにもありません。
博士によると、姫はまだ過去の世界にいるようです。
城の中には、過去へつながっているというタイムホールも発見されました。
そこで、マリオとルイージの出番です!
タイムホールへ飛び込んで、新たな冒険の始まり始まり!!
過去の世界で出会う子どもの頃の自分たち____ベビィマリオやベビィルイージと共に力を合わせて、さぁ、ピーチ姫を救い出しましょう!
(『マリオ&ルイージRPG2』取扱説明書より)
各ステージ
現代
- キノコ城
言わずと知れたキノコ王国にそびえ立つ立派なお城。地上3階、地下1階までのエリアに分けられており、城内のあらゆる所に出現したタイムホールに飛び込むことで過去のキノコ王国の各地を冒険する。地下には地下水道が広がっているが行けるのは中盤以降。
過去
- メリー・クリスタケ村
巨大なキノコ達が連なったツリーと雪が降り積もった小さな村。マリオ達が訪れた際にゲドンコ達に襲撃されてしまい、そこに住んでいたキノピオ達は連れ去らわれてしまう。
- クッパ城
黒鉄のベビィクッパを模した銅像が目を引く城。溶岩が立ち込めており、そこで4人で戦う為の基礎や動き方を学ぶことになる。
- キノープルの森/エネルギー工場
亜熱帯な密林地帯で、奥にはゲドンコ達のエネルギー補給基地がある。そこではキノピオ達を木に取り込まゼ、そこから養分を吸い取り、UFOなどの燃料に変えている。
- ヨースター島
自然と水が豊かな恵みの地。ヨッシー達が穏やかに暮らしており、平和そのもの。しかし、とある化け物によってヨッシー達は食べられてしまう。
- ザラザラ砂漠/ノコミティドーム
中心に巨大なノコノコのようなドーム「ノコミティドーム」がある砂漠。他にも4機のカロンを模したオブジェがあり、砂漠の地下にもダンジョンが広がっている。
- ドッスン・ボルケーノ
ドッスンの彫像が石垣のように積み上がり、巨大な火山になっていて傾斜がとてつもなく急である。ふもとには若かりし日のある人物の研究所がある。
- キノコタウン
ゲドンコの襲撃を受け、街は壊滅状態で紫色のキノコが道端や半壊した建物に雑草のように生えている。街の外れにはスターの丘に続く土管がある(マリオがブラザーアクションを手に入れた時点でキノコタウンの地下水道から行くことは出来るが本格的な探索は後半)。
- スターの丘/スターの神殿
星空が美しいふしぎな丘と神殿。スターの神殿の奥に行くには扉の試練を受ける必要がある。
- 過去のキノコ城(ゲドンコ城)
物語の最序盤にてゲドンコ達に襲撃されたのち、彼らに改造され原型を留めていない禍々しい魔城。ゲドンコ達の巣窟でタイムトラベル時でも分かるゲドンコ姫を象った銅像が建てられており、城の内装も面影を残しながらも、別物になっており正にラストステージに相応しい場所である。
登場キャラクター
主要キャラクター
ご存知マリオブラザーズで、本作の主人公。今作ではルイージの扱いがいつにも増して酷くなっている。
過去の時代からやって来た赤ちゃん時代のマリオブラザーズで、マリオとルイージに次いで本作の主人公でもある。場所によっては大人顔負けの活躍をすることも。
おなじみのヒロイン。
本作ではクッパのみならずゲドンコ星人からも狙われる事に。
ベビィマリオ達と同じく過去の時代からやって来た赤ちゃん時代のピーチ姫。
ベビィマリオ達よりも歳下なのか、普段は過去のキノじいに抱かれているかベビーカーに乗っている。たびたび泣き出すためあやすのがとても大変。
前作から引き続き登場したオバケ研究家。
様々な発明でマリオ達の冒険をサポートする。
オヤ・マー博士の発明品にして本作のナビゲーションキャラクター。スーツケースというだけあってアイテムや装備の収納が主な役割だが、終盤ではある特殊な能力も発揮することができる。
- キノじい/若いキノじい
キノコ王国の大臣でピーチ姫の執事。
若いキノじいは序盤ではタイムスリップの事情を掴めず城の中を逃げ回っていたが、事の重大さを理解してからはマリオ達に協力する。
本作においてブラザーアクションを教えてくれる存在。
おなじみマリオの宿敵。
今回は登場がストーリー中盤な上に目立った活躍はなく、ルイージ以上に影が薄いが……?
過去の時代のクッパで、クッパJr.に酷似した容姿をしている。
カメックをはじめとする部下達からら甘やかされて育てられているようで、ワガママで傍若無人な性格はこの頃から形成されていた模様。ストーリー後半にて偶然現代のクッパと鉢合わせになり、喧嘩しつつも意気投合する。
現代クッパの事は「大きいの」と呼ぶ。
新たな住処を求めてキノコ王国に襲来した宇宙人。本作における敵対組織。
ゲドンコ語を話しているので、プレイヤーからは何を言っているのかは分からない。
ゲドンコ星人を束ねるゲドンコ星の姫。通常のゲドンコ星人と同じく終始ゲドンコ語を話しているので何を言っているのかは分からないが、時折翻訳される。
実はピーチ姫だけが彼女の秘密を知っているようで……?
サブキャラクター
ピーチ姫と共に過去に飛んだお供のキノピオ。青い男性がキノックル、ピンクの女性がキノッチェル。
キノッチェルはキノープルの森にて再会するが、直後にゲドンコ星人の攻撃に遭いキノコの姿へと変えられてしまう。
キノックルはヨースター島(ゲッシーの体内)で再会するが、ショックからか記憶喪失となっている。
ヨースター島に住む恐竜。どうやら何者かの存在に怯えているようで…。
ヨースター島に突如現れた巨大なヨッシーのような生物。ヨッシー達を食べるだけでなく、ゲドンコUFOの力により巨大化してマリオ達を飲み込んでしまう。体内ではヨッシーを怪物へと変えようとしていた。
新聞記者の女性ノコノコ。スクープがあれば例え敵陣のど真ん中でも突っ込んでいくプロ根性がある。
ザラザラ砂漠の地下に住んでいるモグラ。ショップを開いているものや、ミニゲーム屋を営んでいるものがいる。
ドッスン・ボルケーノにいる。火山頂上にいるものはゴロボーの旦那でありマリオ達を火山内部へと運んでくれるほか、内部にもミニゲーム屋を営んでいるドッスン兄弟や、最下層まで降りてくれるドッスンがいる。
- キノばあ
誰もいなくなったキノコタウンに二人だけ残って店を開いているキノピオのおばあさん。
ボスキャラクター
- ゲドンコモンスターG
マリオが最初に戦うボスキャラクター。単純な回転攻撃してこない。倒された後はオヤ・マー博士の管理下に置かれ、ゲドンコ星人の謎の解明に使われている。
エネルギー工場入口に登場するボス。ゲドンコ星人に機械を取り付けられ洗脳されている。おなじみのハンマー投げのほか、ブラザーアタックのような攻撃を仕掛けてくることもある。倒すと正気に戻り、ベビィ達にハンマーを与えハンマーアクションを教えてくれる。
- ゲナちゃん
エネルギー工場にいるハナチャンに似たボス。キノピオから吸い取ったエネルギーをゲドンコUFOに供給している。鼻の代わりにラッパのような口がついており、ジュースを飲むことで状態が変化する。
- ショッキング・エッグ
ゲッシーの体内にいるタマゴ型のモンスター。タマゴに変えたヨッシーを使って攻撃してくる。
- ゲドンコモンスターB
青色で太った見た目のゲドンコモンスター。観客の行動により攻撃先を変える上、ペロペロキャンディーを常に頬張っている。
花びらのついた巨大なパックンフラワー。ゲドンコ達に使役されているようで、ピーチ姫やノコディを一飲みにしてしまう。
ジャンプ攻撃のほか、砂に潜ったり、ベロパックンを召喚して攻撃してくることもある。
- ゴロボー
ドッスン・ボルケーノの噴火を止めたことで因縁をつけられ戦うことになる石。体力が少なくなると4人に分裂してくるが、分身は本体と少しだけ見た目が違っている。因みに旦那のドッスンから女子(おなご)と言われていることから性別は女性。
数少ないゲドンコ星人と全く関係のないボス。
- ゲドンコリーダー&ゲドンコサポーター
スターの丘で戦うことになるボス。ケドンコサポーターは3人一組で、巨大なゲドンコボムを持っている。リーダーは後ろに隠れており、こいつを倒さないといくらでも復活してしまう。
- ゲドンコモンスターR
頭にトゲのついた赤いゲドンコモンスター。一度倒すと巨大化して復活するだけでなく、ゲドンコUFOによる支援攻撃がついてしまう。
単行本の35巻~37巻に収録。前後の作品は『ペーパーマリオRPG』と『スーパーペーパーマリオ』。
ゲームとのおもな違いは
- 子供の読者への配慮ゆえか、全体的にゲーム程のゲドンコ星人の残忍な描写がなく、この作者の他の作品の例に漏れず、かなり大ボケに描かれている
- キノックルやキノッチェル、一部のボスが登場しない
- ゲドンコ星人がゲドンコ語ではなく、終始人語で喋る
- タイムホールで過去と未来を行き来することがなく、マリオ達は常に過去の世界を冒険する
- ゲッシー(巨大ヨッシー)やゴロボーと和解している(前者は動力源のショッキング・エッグを倒すと、セミの抜け殻のごとく崖に捕まったまま機能停止してしまうため)
- 現代のクッパの出番が一切なく、最後に戦うとあるボスもベビィクッパがベースとなっている
余談だがマリオブラザーズが過去の自分たちと協力して脅威に立ち向かうという展開は、過去にスーパーマリオくん14巻から始まったヨッシーアイランド編にて描かれている。このエピソードでは、未来のクッパが時間を遡り、過去のマリオ(赤ちゃん)を抹殺しようとする。それを阻止するべくマリオたちも過去へ向かい、赤ちゃんマリオと協力してクッパたちに立ち向かうというものとなっている。