マスラオ
ますらお
概要
『2nd』に登場。
ビリー・カタギリら旧ユニオンの技術陣が、サキガケを超える高性能機を求めていたミスター・ブシドーことグラハム・エーカーの専用機として開発した機体。
当初はアヘッドを原型とした試作実験機が転用される予定だったが、ブシドーのフラッグファイターとしての矜持と打倒ガンダムへの執念を知るビリーの計らいにより機体設計が大幅に見直され、オーバーフラッグを母体とした設計に変更された。型式番号の「U02X」は旧ユニオン技術陣のGN粒子系技術検証用試作機番号であり、GNフラッグに続く機体であることを示している。
ブシドーが望む「最高のスピードと最強の剣(つるぎ)」を体現した機体。
外観はサキガケと同様の鎧武者風の装甲形状と後頭部のエネルギーケーブルが特徴で、頭部にはフラッグの面影が残る(フェイスマスク内部はそのまま)。また、本機に使用されているフラッグは、これは戦死した部下ダリル・ダッジが搭乗していたオーバーフラッグである(ダリル機のみ本人がGN-Xに乗り換えたため機体が無傷で残っていた)。
スピード特化のため装甲をかなり削っており、手足は細身である。
背中にはユニオンのシンボルマークを模した花弁状のパーツがあしらわれ、その中央には外付けのGNコンデンサーを増設するための接続部が設けられている。擬似太陽炉は両腰のサイドバインダー内に1基ずつ、計2基搭載されているが、ツインドライヴではなく単純に2倍の出力となっている。
メイン武装となるビームサーベルの他、頭部グラビカルアンテナからリング状のビームを射出するビームチャクラムなど、一部試験的な武装が搭載されている。
そして最大の特長として、オリジナルの太陽炉のみに搭載されていたトランザムシステムを擬似太陽炉で初めて再現している。
これは、ソレスタルビーイングの研究を行っていたレイフ・エイフマン教授が生前に書き遺していた理論をビリーが実用化したもので、CBの機体を除いて、初めてトランザムを可能とした。もちろんその性能は文句なしで、ブシドー自身の技量と相まって、刹那・F・セイエイの駆るダブルオーライザーと互角以上に渡り合うほどである。
ただし、コンデンサーに貯蓄された粒子までも使い切るほどエネルギー消費が大きく、その上太陽炉自体が焼き切れてしまうほど多大な負荷がかかるため、トランザム使用後の戦闘継続は実質的に不可能である。また、ブシドーはトランザム使用時に吐血していたことから、トランザムによる操縦者への負荷対策はCBほど進んだものではない可能性もある。
のちに、さらなる強化改造が行われ、機体はそのまま「スサノオ」と改められた。
武装
GNロングビームサーベル「ハワード」
「最強の剣」に相当する、新開発の左手用の日本刀型ビームサーベル。
高出力のビームサーベルを形成する事が出来る。
名前の由来は、戦死した部下ハワード・メイスンから。
GNショートビームサーベル「ダリル」
「最強の剣」に相当する、新開発の右手用の日本刀型ビームサーベル。
名前のとおりロングビームサーベルよりも短い。
名前の由来は、戦死した部下ダリル・ダッジから。
ビームチャクラム
頭部の大型グラビカルアンテナから発射される、リング状のビーム。試験的な武装で、本機の試作機的な意味合いもあって搭載されている。
レーザー機銃
頭部に内蔵されている機銃。威力は低いが、速射性に優れている。
GNバルカン
胸部に2門を内蔵する。
GNフィールド
両肘と両肩に設置された突起状のGNバーニアはGNフィールド発生器としての機能を併せ持ち、二刀流という戦闘スタイルから盾を持たない本機の防御装備として使用されている。
立体物
ガンプラはHG1/144、アクションフィギュアがROBOT魂で発売。
HGはスサノオより後に発売され、HGスサノオ(09年)→ROBOT魂マスラオ(09年7月)→HGマスラオ(09年12月)→ROBOT魂スサノオ(10年1月)の順に発売されている。そのためガンプラより先にアクションフィギュアの方が先に出ている珍しい例。
ROBOT魂の方は初回ロットのみディスプレイスタンド「専用台座武士道箴言(しんげん)」が付属し、これはブラックカラーの魂STAGEにブシドーの名言全4種(「邪険にあしらわれるとは…ならば君の視線を釘付けにする!!」「フラッグの面影が垣間見える…見事な造形だ。カタギリ!」「とくと見るがいい!盟友がつくりし、我がマスラオの奥義を!」「とんだ茶番だ。あのようなぬるい戦い…私の好敵手であることを拒むか、少年!!」)からランダムで行書体でプリントされているというもの。公式が病気過ぎる…。
余談
- 機体の漢字名「磨修羅生」の初出は、携帯サイト「ガンダム公式GATE」で配信されていた、ブシドーの着ボイスのタイトル名から(後にカタカナ表記に直されている)。
- 脚本の黒田洋介氏はトランザム初起動のシーンにてミスター・ブシドーに「いきり立て!私のマスラオ!!」と叫ばせようとしたが、水島監督からストップを掛けられてあえなく没にしたとの事。