弱小戦車
イタリア初の中戦車たるM11/39は砲塔ではなく銃塔を備える旧来然としたものだったため、これを原型により本格的な戦車として開発された。
北アフリカ戦線ではイタリア陸軍の主力を担うも、32口径47mm砲の火力、最大40mm厚の装甲防御力ともに貧弱に過ぎ、英米戦車との正面戦闘はまず不可能だった。
とはいえ、従来の主力であったL3豆戦車よりは断然強力だったほか、当時のイタリア製陸戦兵器として最強格たるセモヴェンテM40の原型ともなっているなど、イタリア軍にとっては間違いなく重要な兵器だったと評せる。
最終的な生産数は700輌程度で、並行して運用されたM14/41と併せれば1,400輌程度に達し、これは戦中のイタリア戦車として最多だった。
型式・派生型
- M13/40:1940年7月から1942年まで量産。1941年中にはM14/41との並行生産となり、1942年には生産終了した。
- 砲兵観測戦車型:キューポラ付砲塔を有する。
- M14/41:1941年秋以降に量産。M13/40より強力なエンジンを搭載。
- M15/42:1943年1月以降に量産。 M13/40系列中戦車の最終発展型で、主武装は40口径47mm砲、最大装甲厚50mm。
各型共通の派生型
- 無線指揮型(Centro Radio):無線通信能力を強化。
- セモヴェンテM40/M41/M42/M43(Semovente):砲塔を廃し、車体正面に75mm榴弾砲を装備した自走砲。
- 指揮戦車型M40/M41(Carro Comando):セモヴェンテの砲を7.7mm連装機銃に換装、無線通信能力を強化。
登場作品
映画
- 砂漠の戦場エル・アラメン
アリエテ師団の所属車輌役として実車が登場。
漫画
コミックフラッパー版でアンツィオ高校の主力級戦車として登場。
ゲーム
- コンバットチョロQシリーズ
- コンバットチョロQ:「カーロアルマート(C.アルマート)」名義。作戦6「最前線の荒野」に登場する。序盤の戦車だが登場する戦車の中ではトップクラスの射程を誇る。
- World_of_Tanks
- War Thunder