概要
イタリア陸軍の結成はイタリア統一の際、その主導となったサルデーニャ王国の陸軍を再編成する形で1861年3月4日に設立された。
ただしこの時点ではまだ教皇領やヴェネツィア共和国が統一されておらず、これらのいわゆる「未回収のイタリア」を掌握することが最初の仕事となった。
1870年の教皇領掌握をもってイタリアの回収は一段落し、植民地獲得にも向けられることとなった。
第一次世界大戦後の1923年に陸軍航空隊が切り離されイタリア空軍となった。
しかしながら経済不安もあって組織の近代化や合理化が進まず、その状況のまま,
疲弊の声を上げていた軍の反対を押し切って独裁者ムッソリーニは第二次世界大戦へ参戦することとなった。
1943年にシチリアに連合軍が上陸すると、イタリアは講和派のイタリア王国と抗戦派のイタリア社会共和国に分裂し、軍も分裂した。4月25日にはイタリア社会共和国が崩壊し、4月27日にムッソリーニが処刑され、4月29日をもってイタリア社会共和国軍は壊滅した。
現在のイタリア軍は講和派のイタリア王国軍の後継者である。
特徴
現代イタリア陸軍
ロングブーツに例えられる南北に細長い国土に対応するため、戦車などの重戦力は北部に集中配備し、それらが現地に到着するまでを支える機動性の高い戦力として装輪型のチェンタウロ戦闘偵察車を採用していることで知られる。
また、イタリアは国内に老舗銃器メーカーのピエトロ・ベレッタや重工業分野のレオナルドS.p.Aなどを擁しているため、陸軍もいくつかの分野で自国産兵器の調達が可能になっている。
特に主力戦車に関しては、世界でも数少ない戦後第三世代主力戦車を自力開発できた国であり、C1アリエテとして配備された。