好きだから、骨の髄まで君が欲しい。
概要
本作品は『月刊モーニングtwo』(講談社)にて2018年4月号から2021年3月号まで連載された、チョモランによる漫画作品である。単行本は全6巻。
あらすじ
料理上手な中学生・舟次蒔江は恋をしていた。
あこがれの彼女は、高等部の先輩・満腹さち。
「得意の料理で胃袋をつかんで、いつかは先輩と…!」
そんな蒔江の甘い初恋は、さちが抱えた重大な「秘密」のせいで命がけのラブ・ストーリーへと変貌を遂げる——!
登場人物
- 舟次蒔江(ふなつぎ まきえ)
満腹さちに恋する、思春期真っ盛りな中学3年生。料理上手。
- 満腹さち(みつはら さち)
いつも腹ペコな高校2年生で、蒔江の想い人。
- きんつば
蒔江が初めて見たワタリ。彼の一人暮らしの家に住み着いたらしく、無害ということもあり、ペット化している。
- 管理人さん
蒔江の住む町のワタリを管理している女性。
仕事以外では自由奔放な部分が目立ち、生活リズムがぐちゃぐちゃなんてことも。
- お手伝いさん
管理人さんにお供しているメイド。
さちや管理人さん以外の前ではあまり喋らず、頭のカチューシャでコメントしていることが多い。能力の詳細は不明だが、透明な布のようなもので対象を覆うことで外から視認できないようにしたり、対象の見た目を変えたりすることができる。
車の上や武蔵野の上に登ることもしばしば。
- 和泉依澄(いずみ いずみ)
蒔江の隣に住む小学生の女の子。
髪型はツーサイドアップで、ベレー帽を被っている。蒔江とは年が近いこともあり、昔はよく彼に面倒を見てもらっていた。家が消えた時にはその非現実さゆえか泣き出すことはなく、むしろ「私たちがしっかりしなきゃ!」としっかりした一面も。
実は何かのフリをするワタリで、「ヒメカブリ」と呼ばれている。周囲の動物や人間に偽の記憶を植え込み、彼らに自覚させることなくその集団に溶け込むことを得意とし、蒔江も見事にしてやられた。
- 武蔵野(むさしの)
首都圏のワタリに関する問題を対処する男性。
冷静沈着な性格で、蒔江に警告を与えるため彼の元へやって来る。
- 犬神鬼ヶ島(いぬがみ おにがしま)
武蔵野の部下(バイト)の少女。
攻撃的なワタリに対しては好戦的で、竹刀を使って彼らと戦う。普段も戦闘中も主張が激しい。
- 館望(たてもち)
武蔵野の部下(バイト)の男性。
実はワタリで、人を乗せて空を飛ぶことができる。
- まこと
蒔江の友人。
- がべ
蒔江の友人。
- ハクジャ
出雲に棲むワタリ。
好戦的な性格で、出雲にやって来た蒔江たちを急襲する。
- ハッコ
ハクジャを「お姉さま」と呼ぶワタリ。
姿はハクジャと非常によく似ているが、性格は真逆で落ち着いている。
用語
ワタリ
普通の人には見ることができない異形の存在で、巣と呼ばれる空間に棲み、独自の欲求に従って行動している。人などに害を及ぼすワタリもいれば、そうでないワタリもおり、中にはさちのように人として生きようとするワタリも存在する。ワタリそのものを倒すか、その巣を壊すことで町からそのワタリはいなくなるらしい。
蒔江の住む町をはじめ、それぞれの町には管理人さんや武蔵野のように、ワタリを管理する者がいる。
巣
ワタリが棲む空間で、巣の様子はワタリによって異なる。その空間が蒔江たちの住む世界に急接近することで2つに繋がりができ、蒔江がワタリや巣を観測できるようになるらしい。そのため、少し接近しただけでは蒔江でも正確に観測できず、せいぜい景色が歪んで見える程度。
何らかの手形を蒔江が一度見た上で、扉と認識しているものを開くことで出入りできる。