概要
二人で行う花札の遊戯。花札を用いて行われる遊戯の中でも有名どころだが、普及した時期は比較的新しい。ローカルルールも多いため、役や得点についてはあらかじめ打ち合わせておくのが無難である。
十二の月に対応する「光札(20点札)」「種札(10点札)」「短冊札(5点札)」「かす札(1点札)」を使っていかに早く「役」を作るかが肝要であり、そこから先は遊び手の性格が滲み出ることになるだろう。
ルール
- 互いに見えないよう手札を8枚ずつ配り、場札として表を向けた8枚を並べる。残りは山札として裏側を向けて積んでおく。
- 手札と山札から1枚ずつ出し、場札に同じ月札があれば合札としてその札を取り、表を向けて置いておく (手札・山札とも合札になれば、一度に最大4枚を取得できる)。
- 合うものがない札は捨て札としてそのまま場札になるが、場合によっては相手側の合札になってしまうので、適当に手札を出しているとあっという間に役をとられてしまうだろう。
- 手に入れた札の組み合わせによって「 役 」が存在し、一つでも役が成立した側に得点が入って勝ちとなる。さらに大きな役を狙いたければ「 来い 」と発言して継続することが可能で、それがこの遊戯の名前の由来となっている。
- ただし、次にどちらかの役が成立するか、手札が尽きるまではやめることができないため、相手が役を作って逆転してしまうことも。最終的な得点は勝って競技をやめた側に入るため、粘ればカスでも勝てるし、負けた側は五光が揃っていようと1点も得られない。
主な役
得点は任天堂が紹介しているものに準ずる(下記にリンクあり)。
五光 [10点]
「松に鶴」「桜に幕」「芒に月」「柳に小野道風」「桐に鳳凰」の光札5枚で出来る役。こいこいにおける役としては最高のもの。
四光 [8点]
五光から「柳に小野道風」を除いた光札4枚で出来る役。
雨四光 (雨入り四光) [7点]
「柳に小野道風」と、他の光札いずれか3枚で出来る役。四光よりも得点は低い。
三光 [5点]
「柳に小野道風」を除いた、光札いずれか3枚で出来る役。
「桜に幕」「菊に盃」の2枚で出来る役。ルールによっては役から除外される。
「芒に月」「菊に盃」の2枚で出来る役。ルールによっては役から除外される。
猪鹿蝶 [5点]
「松に赤短」「梅に赤短」「桜に赤短」の3枚で出来る役。他にも短冊が赤い札はあるが、この3枚は短冊に字が書かれているのが特徴。さらに短冊札をとれば1点ずつ加算される。
「牡丹に青短」「菊に青短」「紅葉に青短」の3枚で出来る役。青い短冊はこの3枚だけ。さらに短冊札をとれば1点ずつ加算される。
タネ [1点]
種札9枚のうち、いずれか5枚で出来る役。さらに種札をとれば1点ずつ加算される。
タン [1点]
短冊札10枚のうち、いずれか5枚で出来る役。さらに短冊札をとれば1点ずつ加算される。
カス [1点]
かす札24枚のうち、いずれか10枚で出来る役。さらにかす札をとれば1点ずつ加算される。
関連タグ
花札…カルタを前身とする、遊戯用の札一式48枚。シンプルかつ華やかな図柄は見るだけでも楽しい。
ポーカー…西洋におけるこいこいで、トランプを使う。4つのスート、13のランクから5枚の札を組み合わせて「ハンド」と呼ばれる役を作るのが特徴。
サマーウォーズ…2009年の長編アニメーション映画。「花札」と「こいこい」の知名度向上に一役買った。