概要
こいこいにおいては種札九枚の内、いずれか5枚揃えると「タネ」の役ができる。
「桜に幕」と合わせると「花見で一杯(花見酒)」、「芒に月」と合わせると「月見で一杯(月見酒)」となる。
このルールを採用する場合は、花と月ともども最重要視され、ゲームにおける台風の目とすら言える。
これらの役はたった2枚で役が成立する上にほかの役と同様の点数がつけられ、しかも九月は短札に青短まであるため、何はなくとも真っ先に取られる札。ルールによってはほぼ勝ち確の状態からあっさり捲られて倍付け込みで40文近く持っていかれたり、初手で役が成立することすらあるなど事故要素の塊。
これは元々賭博を盛り上げるために制定されたルール。こいこいはゲームの性質上逆転が難しいため、この役はよく言えば「最後まで勝負が分からないようにしてくれている」とも言えるが、あんまりにも理不尽な逆転や追い打ちが発生しやすいことから喧嘩になることも多い。
そのため点数を下げる、「雨流れ」「桐流れ」などの無効にするというローカルルールや、そもそも採用しない・選択式にできるというソフトも増えてきている。
任天堂の花札説明書でも選択式にしてよいという旨で書かれている。
酒を採用しない場合は単なる凡庸な種札で、猪鹿蝶以外の種札と同じくさほど重要視されない。