概要
妙高型重巡洋艦の四女・羽黒と、次女・那智のペアにつけられるコンビまたはカップリングタグ。
自立した妙高や、勝ち気な足柄の影に隠れてしまう末妹を次女が姉の務めとして引き立てた結果、羽黒から那智への積極性が増した——という構図。
「ごめんなさい」を連発するなど引っ込み思案とみられがちだが、セリフの端々に芯の強さがにじみでる羽黒。一方、真面目で凛々しく武人然としていながら、お茶目な側面や多少天然ボケした部分もある那智。好対照を成す二人の組み合わせを好む向きは少なくない。
なお余談だが、二人の性格を史実基準であてはめると性格が丸ごと入れ換わるレベルという指摘もある。
■艦これにおける羽黒と那智の描写
ゲーム本編において特別な関係性は描かれていない。
ただし、駆逐艦娘・山風改の14時の時報ボイスから、羽黒と那智が二人で行動を共にするシチュエーションがあることがうかがい知れる。
該当ボイス:山風改『ヒトヨンマル。……わぁっ! 那智さん、羽黒さん……はい。あたし……心配、しないでください』
※この二人が登場するのは、後述のスラバヤ沖海戦の史実に基づくものと推測される
また、アニメ版艦これにて駆逐艦娘らの教師役として登場した際に、数秒だが会話するシーンがある(第4話3分40秒付近~)。
■史実における羽黒と那智について
太平洋戦争開戦後の1942年、第五戦隊編成でフィリピンなど南洋を舞台に共闘している(当初は妙高を含む重巡戦隊であったが、妙高は米爆撃機による空襲を受けて修理のため、一時戦線を離脱した)。
緒戦となるスラバヤ沖海戦では、羽黒・那智と直衛の駆逐艦、山風・江風による第五戦隊など数多くの艦船が集結。妙高は戦線に復帰、増援として足柄も駆けつけ、まさに妙高型総出というかたちになった。
この海戦では日本海軍が連合軍の艦隊を撃破し、勝利に導いている。しかし長距離砲撃によるアウトレンジ戦法に終始し、高速航行時の魚雷発射における低い命中率も露見。戦況が長引くなどの課題を残した(詳細は「スラバヤ沖海戦」などを参照のこと)。
また、妙高型重巡については当初、砲撃時の射弾散布が大きく弾の命中精度が低かったという設計上の問題が指摘されている。
なお、この海戦で沈められた連合国艦船の乗員救助には、第五戦隊のほかに特III型駆逐艦の雷及び電が当たっている。
艦これでは、この第五戦隊をベースとしたマンスリー任務『「第五戦隊」出撃せよ!』(妙高・那智・羽黒の配備がクリア条件の一つ)としてその姿を留めている。