「世界一長い1ハロン戦」
概要
ばんえい十勝における古馬最高峰のばんえい競馬重賞競走。帯広競馬場ばんえい200mで施行される。
ばんえいグレードは、「BG1」。
毎年度のばんえい最強馬を決定すると共に、開催年度の締めくくりを飾る重賞競走。1968年に創設され、現存するばんえい競馬の重賞競走では最も歴史が長い。なお、これ以前にも開催年度末に同様の競走は行われていたが、記録が残っていないことなどの理由から本競走には含めていない。
2003年度より制定された「ばんえいグレード」ではBG1に格付けされており、馬はもとより騎手や調教師にとっても本競走を制することが最大の目標とされる。また、「NARグランプリばんえい最優秀馬」にも本競走の優勝馬が多く選ばれ、選定上重要な要素となっている。
創設から1997年度(1998年)までは「農林水産大臣賞典(「大臣賞」と略されることもある)」の名称で施行していた。長年使用していた名残から、以後も「大臣賞」の表現が時折使われることがある。旧名称で施行していた時期は回次を表示しておらず、1998年度(1999年)より現名称に改称した際、初めて「(創設時から通算して)第31回」と表示された。改称後も引き続き農林水産大臣賞典は提供される。なお2015年度(2016年)は不祥事の発生により農林水産大臣賞を返上した。
1987年までは帯広のほか北見・旭川・岩見沢の各競馬場が持ち回りで施行していたが、1988年以降は帯広に固定された。
施行時期は当初10月-11月で定着していたが開催日程の延長に伴い順次延期され、1994年度から年明けの1月に開催、1998年度(1999年)からは2月開催に変更された後、2005年度(2006年)からは通年開催の実施に伴い3月の開催となった。
1着賞金は2024年時点で1000万円と、全てのばんえい競馬の競走の中で最高賞金額レースとなっている。
競走条件
出走資格:4歳以上選抜
4歳以上でB4以上に格付けされている馬から、出走希望を受け付けて編成。
希望頭数が10頭を超えた場合は、希望馬から通算収得賞金順に編成。
出走希望馬が10頭に満たない場合は、通算収得賞金順に補充して編成する場合がある。
ばんえい重量:定量(1000kg。5歳以下10kg減、牝馬20kg減)
ばんえい競馬の全競走を通じて、最高重量が設定されている。
歴代優勝馬
回数 | 施行日 | 開催地 | 優勝馬 | 性齢 | 優勝騎手 |
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第1回 | 1968年8月3日 | 岩見沢 | トーホクイチ | 騸8 | 遠藤久夫 |
第2回 | 1969年10月19日 | 旭川 | ハルトカチ | 騸6 | 中西関松 |
第3回 | 1970年11月1日 | 岩見沢 | ハルトカチ | 騸7 | 中西関松 |
第4回 | 1971年10月10日 | 旭川 | シヤリイチ | 騸10 | 平田正一 |
第5回 | 1972年11月3日 | 岩見沢 | シヤリイチ | 騸11 | 山田勇作 |
第6回 | 1973年9月2日 | 旭川 | カツタロー | 騸7 | 金山明彦 |
第7回 | 1974年11月3日 | 岩見沢 | ダイニミハル | 牝9 | 木村卓司 |
第8回 | 1975年11月9日 | 帯広 | トクヨオーザ | 騸8 | 山田勇作 |
第9回 | 1976年10月24日 | 旭川 | ダイニミハル | 牝11 | 木村卓司 |
第10回 | 1977年11月13日 | 帯広 | ニジヨウホウ | 騸10 | 木村卓司 |
第11回 | 1978年11月12日 | 北見 | ハクリユウ | 牡7 | 大友榮司 |
第12回 | 1979年10月21日 | 旭川 | キヨヒメ | 牝6 | 山田勇作 |
第13回 | 1980年11月9日 | 岩見沢 | ダイケツ | 牡7 | 金山明彦 |
第14回 | 1981年11月15日 | 帯広 | キヨヒメ | 牝8 | 水上勲 |
第15回 | 1982年11月21日 | 北見 | キヨヒメ | 牝9 | 水上勲 |
第16回 | 1983年10月23日 | 旭川 | キンタロー | 牡7 | 尾ケ瀬富雄 |
第17回 | 1984年10月28日 | 岩見沢 | ハイスピード | 牡7 | 工藤正男 |
第18回 | 1985年11月24日 | 帯広 | キンタロー | 牡9 | 尾ケ瀬富雄 |
第19回 | 1986年12月7日 | 北見 | キンタロー | 牡10 | 金山明彦 |
第20回 | 1987年10月25日 | 旭川 | ハクマサヒカリ | 牡10 | 皆川公二 |
第21回 | 1988年11月27日 | 帯広 | ニユーフロンテヤ | 牡6 | 久田守 |
第22回 | 1989年12月10日 | 帯広 | イエヤス | 牡6 | 西弘美 |
第23回 | 1990年12月24日 | 帯広 | タカラフジ | 牡10 | 久田守 |
第24回 | 1991年12月15日 | 帯広 | ヒカルテンリユウ | 牡9 | 金山明彦 |
第25回 | 1992年12月23日 | 帯広 | テンシヨウリ | 牡9 | 藤本匠 |
第26回 | 1993年12月23日 | 帯広 | マルゼンバージ | 牡8 | 金山明彦 |
第27回 | 1995年1月15日 | 帯広 | フクイチ | 牡7 | 西康幸 |
第28回 | 1996年1月28日 | 帯広 | マルゼンバージ | 牡10 | 金山明彦 |
第29回 | 1997年1月26日 | 帯広 | フクイチ | 牡9 | 西弘美 |
第30回 | 1998年1月25日 | 帯広 | フクイチ | 牡10 | 西弘美 |
第31回 | 1999年2月7日 | 帯広 | シマヅショウリキ | 牡8 | 藤野俊一 |
第32回 | 2000年2月6日 | 帯広 | シマヅショウリキ | 牡9 | 藤野俊一 |
第33回 | 2001年2月18日 | 帯広 | サカノタイソン | 牡7 | 大河原和雄 |
第34回 | 2002年2月17日 | 帯広 | サカノタイソン | 牡8 | 藤本匠 |
第35回 | 2003年2月16日 | 帯広 | スーパーペガサス | 牡7 | 岩本利春 |
第36回 | 2004年2月22日 | 帯広 | スーパーペガサス | 牡8 | 岩本利春 |
第37回 | 2005年2月20日 | 帯広 | スーパーペガサス | 牡9 | 藤野俊一 |
第38回 | 2006年3月26日 | 帯広 | スーパーペガサス | 牡10 | 藤野俊一 |
第39回 | 2007年3月25日 | 帯広 | トモエパワー | 牡7 | 坂本東一 |
第40回 | 2008年3月23日 | 帯広 | トモエパワー | 牡8 | 西弘美 |
第41回 | 2009年3月29日 | 帯広 | トモエパワー | 牡9 | 西弘美 |
第42回 | 2010年3月28日 | 帯広 | ニシキダイジン | 牡9 | 藤野俊一 |
第43回 | 2011年3月27日 | 帯広 | カネサブラック | 牡9 | 松田道明 |
第44回 | 2012年3月25日 | 帯広 | ニシキダイジン | 牡11 | 鈴木恵介 |
第45回 | 2013年3月24日 | 帯広 | カネサブラック | 牡11 | 松田道明 |
第46回 | 2014年3月23日 | 帯広 | インフィニティー | 牡8 | 浅田達矢 |
第47回 | 2015年3月22日 | 帯広 | キタノタイショウ | 牡9 | 大河原和雄 |
第48回 | 2016年3月20日 | 帯広 | フジダイビクトリー | 牡8 | 松田道明 |
第49回 | 2017年3月20日 | 帯広 | オレノココロ | 牡7 | 鈴木恵介 |
第50回 | 2018年3月25日 | 帯広 | オレノココロ | 牡8 | 鈴木恵介 |
第51回 | 2019年3月24日 | 帯広 | センゴクエース | 牡7 | 工藤篤 |
第52回 | 2020年3月21日 | 帯広 | オレノココロ | 牡10 | 鈴木恵介 |
第53回 | 2021年3月21日 | 帯広 | ホクショウマサル | 牡10 | 阿部武臣 |
第54回 | 2022年3月20日 | 帯広 | メジロゴーリキ | 牡8 | 西謙一 |
第55回 | 2023年3月20日 | 帯広 | メムロボブサップ | 牡7 | 阿部武臣 |
第56回 | 2024年3月17日 | 帯広 | メジロゴーリキ | 牡10 | 鈴木恵介 |