概要
東方Projectに登場する依神女苑と依神紫苑の二人のカップリング。
両者はいずれも『東方憑依華』に初登場した。
ふたりは作中において「姉妹」にして「双子」と語られており、いわゆる百合的視点を含む「ひめじおん」においては同カップリングは姉妹百合にもあたる。
両名の詳細については「依神女苑」記事や「依神紫苑」記事をはじめ「依神姉妹」など周辺記事の他、カップリング関連については「紫女苑」記事も参照。
ヒメジョオンとハルジオンと「ヒメジオン」
「ひめじおん」の名称は女苑と紫苑の名にも通じる、または元ネタである花の品種である「ヒメジョオン」(姫女苑)と「ハルジオン」(春紫苑)、そしてその両者が混合された名称としての「ヒメジオン」(ヒメジョオンとハルジオン)に由来するか。
ヒメジョオンとハルジオンはいずれもキク科の同属で外見も非常に似ており、一見しただけでは見分けは困難である。名前の響きが近いこともあって混同されることもあり、「ヒメジオン」はそんな両者の混同によるものとも言われている(下記外部リンクも参照)。
いずれも外来種で、その繁殖力の強さから要注意外来生物にも指定されている。
その外見と名前の近似から特別な混同も生まれた「ヒメジオン」という名称は、双子の姉妹でもある女苑と紫苑の二人のカップリング名としても象徴的なものと言えるだろう。
『東方外來韋編』によれば、ハルジオンとヒメジョオンは実際に二人の名前の元であり、「 システムデザインとか細かい意匠 」には実際に「 貧乏草 」のエッセンスが込められている(海原海豚、『外來韋編』)。
「貧乏草」とは、ハルジオンあるいはヒメジョオンの通称。ハルジオンの別名と記載されることが多いが、ヒメジョオンの通称とされることもあり、ここからも両者の判別困難さにみる混同を見ることが出来る。
「貧乏草」と呼ばれるに至る由来には繁殖力・生命力の強さから「貧乏な家にも生える」、あるいは裕福な手入れされた庭では刈り取られる雑草であるが、「手入れの行き届かない貧乏な家には(その生命力もあって)繁茂する」など「貧乏」を共通点にして諸説あるとされる。また「折ったり摘んだりすると貧乏になる」という通説もある(いずれも下記外部リンク参考1)。
両者の花言葉はそれぞれ「追憶の愛」や「さりげない愛」(ハルジオン)など、「素朴で清楚」(ヒメジョオン)など。誕生花としても見出されており、ハルジオンは4月14日や12月12日、ヒメジョオンは11月18日の誕生花とされる(下記外部リンク参考1、2)
二人が初登場した『憑依華』にみる「 二輪の華 」は、作中に花開いた様々な個性豊かなタッグを指し示すことも出来るものであるが、混同さえも引き起こすほどに似た華をその名の元とした紫苑と女苑の姉妹の結びつきは特に強いものである。
二次創作における「ひめじおん」もまたそういった二人の間柄を、寄り添うようにも反目するようにも、あるいは背中合わせのようにも多様に想像する試みである。
名称に見る関係性の在り方
一般にカップリングはそのカップリング名の記載順に見る左右前後が攻め/受けをそのまま表すことがあるが、東方Projectのカップリングにおいてはその限りではないというファン文化がある。一般的なカップリング名にみる文化と同様に、明確に攻め/受けの表現を示す意図をもって前後左右が異なる表現が使用されることもあると同時に単独のカップリング名で二者間の攻め/受け両方の力学の在り方を含むこともあるなど、象徴的にして総合的な運用がなされることもまた多い。
「ひめじおん」においても、一般的なカップリング名の慣例であれば女苑が攻め、紫苑が受けにあたるが、東方Projectのファン文化においてはこの限りではなく、紫苑が攻め的立場である場合も本タグの運用は可能である。
また明確に紫苑が攻めで女苑が受けということを表現したい場合でももちろん「ひめじおん」は最適であるなど、東方Projectのファン文化ではカップリング名の捉えられ方は独自の文化を持つ。