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概要編集

正式タイトルは「プリンセスメーカー ゆめみる妖精」

プリンセスメーカーシリーズの第3作目。1997年の発売時はプレイステーション、内容追加版のセガサターン版とPC版が出ている。

プレイステーション版のパッケージには珍しくタイトルが前面に書かれておらず、中古の場合は一見何のゲームか分からなくなるという珍現象が発生していた。

実はプレイステーション発表の際に同時発表された作品であり、本作の為にプレステを買ったという人もいた程。しかし開発が遅れに遅れ、一応初週の売り上げは一位だったのだが運悪くあのファイナルファンタジー7が発売され話題を掻っ攫われてしまったタイトルでもある。

参照:【田中圭一連載:プリンセスメーカー編】

シリーズについての概要は「プリンセスメーカー」参照のこと。


外伝作「Go!Go!プリンセス」でも登場している。

Steamでも2017年にWin95版のベタ移植が出されたりしていた(このせいなのかWindows10で動作させた場合演出に不具合が発生する)が、2019年12月に「Go!Go!プリンセス」共々ニンテンドースイッチ(とSteam)にHDリメイクが出された。音楽はアレンジ版も選べる。

だがSwitch版の初期はなぜか娘が成長しないという問題をはじめ数々のバグがあり、これがある程度是正されるのはSteam版が発売されてからであった。


ちなみにメイン画像のイラストはキャラクターやイメージデザインを担当した赤井孝美氏御本人が「ゆめみる妖精」のジャケット絵として描いたものである。


過去2作品との変更点は……編集

  • お目付け役に妖精のウズ。彼も妖精であり対等な関係になっているためか、2以降の作品で唯一「執事との結婚」がない作品となった。
  • 一つのスケジュールの区切りが半月単位になった。また月のスケジュールを一か月以上の長さで決められるようになった。これによりスケジュールの途中でも次ターン以降のスケジュールを組み直せるようになった。
  • 父親(プレイヤー)の職業が選べ、これによって年俸による収入も変化する。騎士が一番楽に進めることができ、放浪芸人や風来坊は(年俸がなかったり最初から不良化していたり)難易度が高い。
  • ぶりっこ、なまいき、貧乏性など、娘の状態変化が増えた。また、状態により一部アルバイトでは成果が上がりやすくなるというメリットも含まれるように。(例:不良だと鉱山や大工のアルバイトの報酬が上がる)
  • 収穫祭の仕様が変更され、これに伴い祭りの種類が増えた(健康さを競う「収穫祭」、気品を競う「新年園遊会」、魅力を競う「さくら祭」)。反面これまでとは違い武勇や家事、芸術を競う祭りは無くなっている。同時に優勝の難易度も跳ね上がっている。
  • 魔法に関する要素と武者修行がなくなり、RPG要素がなくなった。これは「魔法の廃れた平和な世の中である」という舞台設定のため。
  • 習い事で知り合ったライバルと親友になることができる。この要素は以降のプリンセスメーカーの重要な要素となる。
  • オリジナルがPCだったこれまでの作品と違い最初からコンシューマーで出す予定だった作品であり、その影響でこれまであったダーティなエンディング(娼婦、詐欺師など)の大部分がオミットされている。
    • 残ったエンディングは盗賊や暗黒街のボスなどいかがわしさの少ないものや、あるものでもせいぜい「富豪の妾」くらい。
    • その代わりなのか今回は最終的な資金の残額が多いとなることのできる「実業家」系のエンディングがある。

  • 今回は結婚と職業が両立することがなく(=結婚も一つのエンディングとなる、というかプリンセスになる=上位の相手と結婚するという図式となっている)、その上位の結婚相手も7人とシリーズの中では2番目に多い。ちなみに一番多いのは彼女の10人。

本流の作品でナンバリングが唯一ついていない作品であること、システムが2から大幅に変化したこと、重宝されていた武者修行などの一部要素や魔王ルート、執事との結婚ルートなど一部の人気エンディングがオミットされたことからかシリーズの中では異色作ともいわれる作品である。発売当時は本作のせいでプリメから離れてしまったという人もいた。(もっとも当時はGoプリなど派生作品が多く出たのも飽きられる原因だったかもしれないが)


 が、エンディング数は過去最多の60種類であり、システム面もスケジュールの途中で細かく調整することができるなど本作にしかない利点もある。

また1が黎明期の作品で最近のプレイヤーがプレイするには少々粗削りな点があったり、4がイラストレーターの変更による版権などでそもそもプレイする環境の問題があったり、5には製作陣の気合からくる異常な長さやとっつきにくさなどの弊害があることから2の次点にこの作品が推されることも多い。また2にも現在の基準だとコンシューマでは厳しいエンディングがあるので、シリーズのリブートとしてSwitchでの最初の作品に選ばれたのは必然だっただろう。


ストーリー概要編集

"妖精"は朝露の輝きから生まれる—————


「かわいいわたくしの子供たち。今日はお前たちの誕生日。お前たちの望みを、わたくしに聞かせておくれ」

とある妖精たちの誕生日、ある妖精は「人間のプリンセス」になりたいと妖精の女王に願う。

それは途方もない願いだと妖精の女王は困惑するも、彼女の強い意志を見て力を貸すことを決めた。

「妖精の見る夢はだれにも止められないもの。自分の力で、どこまでも夢を追いなさい—————」


ある日プレイヤーは、暗示を掛けられる形で妖精の女王から妖精の女の子を託される。

少女の夢は「プリンセスになること」。

養父となったプレイヤーは、妖精の少女の夢を叶える事ができるのだろうか?

「そなたの力でこの子の夢をかなえてやっておくれ。そしてそなたも共に夢を見るがよい」


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娘

CV:野上ゆかな(現ゆかな

妖精の女の子。歴代の娘の中でもプリンセスになることへの執念が特に強い

説明書やGoプリではリサ・アンダーソン、小説版での名前はミリアン・マクシミリアン。

薄紫色のウェーブヘアとおでこが印象的な少女。

これらの特徴はプレイヤーの意図しない、自分の意思で動くキャラクターであることを念頭にデザインされたものであり、実際ゲーム中で物をねだったり挙句スケジュールに干渉するなど積極的に自己主張してくる。

父親の呼び方は一貫して「お父さん」、そしてある場面では「父上」である。

実は彼女の身体は妖精の女王が「父親の身体を参考にして」作ったものだという事が言及されており、解釈によっては肉体的には実子のようなものと言えるかもしれない。


彼女は「自分でプリンセスになりたいと願って人間界にやってきた妖精」であるため、あまりステータスを上げることができなければ再び妖精に戻ってしまう。(逆に言えばこれまでの娘のように悲惨な境遇を辿らないように配慮されたともいえる)

また、2以降の作品では唯一魔王にならない(またはそれに近いポジションにならない)娘でもある。代わりに新興宗教を立ち上げたり種族を変えちゃったり、挙句の果てにはアセンションしたりと別ベクトルですごいことになることも。


実は妖精の女王が彼女を没落貴族だの旅芸人だの風来人だのと本来プリンセスに近いとは言えない職業である父親につけさせたのはある理由があり、そのことを踏まえたエンディングが存在する。その際の唯一無二の演出も相まってたどり着いた「お父さん」たちから「これこそがゆめみる妖精のトゥルーエンドである」という人もいる。儚く美しいエンディングなのでプリンセス達成後はぜひ挑戦してほしい。


関連イラスト編集

センシティブな作品

In the mirror


お料理タ~イム!(プリンセスメーカーゆめみる妖精)

キャラクターデザインを手がけた赤井孝美氏が「電撃プレイステーション」の表紙絵として描いたもの。

関連タグ編集

プリンセスメーカー

ぷちぷり*ユーシィ:本作の娘が主人公ユーシィのモデルになっている。

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