概要
『たたりめ堂』という駄菓子屋の店主。真っ赤な彼岸花が描かれた着物を着た7歳程度の少女だが、老婆の様なしゃがれ声をしている。
銭天堂に対しては同じ菓子を扱う店として以前から目障りに思っていたのに加え、後述する自身のやり方から『幸せになるか不幸になるかは客次第』という紅子のポリシーを、「反吐が出る」と言い放つほど忌み嫌っている。
紅子への敵意が決定的なものとなったのは、約30年前に偶発的に商売の邪魔を紅子がしてしまった事がきっかけ(要は逆恨み)。
人物
「人間のべとべとした悪意が大きく膨れ上がるのを見るのが楽しい」という理由から客に悪意を売り付け、客が振り撒く悪意に他者が巻き込まれる事や、最終的に客が破滅を迎えるの事を何より好む、冷酷かつ残酷な気質の持ち主。
しかし詰めが甘く油断が多い所があり、後述する紅子との勝負ではそれが仇となって何度も失敗している。なお、その際に動揺しながら命乞いにも似た台詞を吐くなど、得体が知れない反面どこか人間臭さを感じさせる人物でもある。
たたりめ堂
よどみが店主を務める駄菓子屋。外装及び内装は駄菓子屋というよりは小料理屋を連想させるもので、中は三畳程の広さで黒いカウンターがあり、1つだけ背の高い椅子が置いてある。
こちらの客層は銭天堂の方と比べると人格に難のある者が多く、願いの内容も主に他人への恨み・妬み・憎しみが根元にある身勝手なものばかりである。
客の悪意から取れる『悪意エキス』や、銭天堂の商品を買った事を後悔して不幸になった客の小銭から生まれる『不幸虫』などを糧としているため、彼女の売る駄菓子はもれなく悪意が込められている。そのため、駄菓子は最初こそ美味しいが総じて後味が悪い。
銭天堂の商品が注意事項を守って上手く使えば幸せを掴める物が殆どなのに対し、こちらの商品は一度使ってしまえば、紅子の助けが無い限り確実に破滅をもたらす恐ろしい代物となっている。
黒い招き猫
よどみが銭天堂との勝負で得た小銭から生み出した、2匹の黒い招き猫(メイン画像の黒猫が該当する)。銭天堂の金の招き猫達とは異なり、凶悪な面相と凶暴な気性を持つ。よどみの使い魔的な存在。
紅子との勝負
銭天堂の駄菓子を購入した客に接触し、自分の菓子の方が銭天堂の駄菓子より優れている事をアピールして言葉巧みに唆し、駄菓子を始めとする商品を略奪、逆に自分の駄菓子を周囲にばら撒き不幸を呼び寄せた。
その挙句、従業員である金色の招き猫達の誘拐も企てるが、銭天堂の商品の『分身ガム』と『変身付け髭』で不正を暴かれ、裏世界の警察『常闇横丁警察』に連行されていった(それに伴い、たたりめ堂も閉店となった)。
釈放された後は黒い招き猫達に命じて銭天堂の駄菓子に悪意エキスを注入し、たたりめ堂の駄菓子と同じ効力を持つ物へと変え、そうする事でその商品を購入した客が不幸になるよう仕向ける。
紅子が悪意エキスを注入された駄菓子の効力を消すために奔走している隙に銭天堂に忍び込み、今度は銭天堂の商品に祝福を授ける『祝福の招き猫』を狙うが、紅子に見張りを任されていた墨丸の妨害に遭い銭天堂の駄菓子『冷や冷やアイスキャンディ』に偶然触れた事で氷漬け状態となり(本来は程よい涼しさをもたらしてくれる商品なのだが、それにもよどみが悪意エキスを注入させていたため、冷凍庫級の冷気となっていた)、紅子の気が済むまで冷凍室に入れられてしまう。
しかしその後、銭天堂で一時的に暮らしていた少年・健太が冷凍室を開けた事によって氷が溶け逃走した。
氷漬けから解放された後は居場所を転々としながら逃走を続け、銭天堂の客(または客に近しい人物)に片っ端から接触して銭天堂の商品を捨てさせて自分の商品を選ばせる事で、銭天堂の商品を購入した事を後悔させ、金色の招き猫達を不幸虫に変えてしまおうと目論む。
しかし最終的に、自分の駄菓子の『引きさきイカ』を使用した紅子によって縁を切られてしまい、もう二度と紅子に会う事もお互いを認識する事も出来なくなった。
またその結果、自身が関係している駄菓子とその客は紅子が作った駄菓子とその客と接点を持つ事が出来なくなっている。
現在は怪童がオーナーを務める遊園地『天獄園』の土産物屋を営んでいるが、紅子への恨みを忘れた訳では無いらしく、同じく紅子を恨んでいる六条に助言を行っている(ただしその六条も紅子の関係者故に、自身は直接接触する事は不可能なため、怪童に伝言を頼んでいる)。
ちなみに店の雰囲気に合わせて、和服ではなく魔女の衣装を着用している(怪童曰く、「可愛い魔女の格好が出来てご機嫌」との事)。
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見た目と声のギャップ的にはそういう事になる。