概要
銭天堂の商品の総称。「駄菓子」という名がついているものの、実際は駄菓子屋で販売されている商品の範疇のため、菓子以外も含まれている。
これらの商品は銭天堂で働く金の招き猫達によって作られ、製作する際に作り手が想像力を込める事で不思議な力が与えられる。
正しく使用すれば買った客の願いを叶えられるが、使い方を誤ると恐ろしい効果(副作用)を持つ物も少なくない。そのため、使用者は必ず紅子の話をちゃんと聞くか、説明書をしっかり読まなくてはならない(客がまだ字も読めない幼い子供だった場合、紅子が扱い方から注意事項まで丁寧に説明する)。
注意事項を守らなかった客の大半は、目当ての商品を手に入れた事で浮かれきって紅子の説明をまともに聞いていなかった者だが、そもそも注意事項が分かりにくい箇所に小さい字で書かれている事が多いのも原因の1つだったりする。
なお駄菓子を食べた事で獲得した能力は、紅子の力があれば譲渡が行えるという事が第9巻で判明している。
また作中では、たたりめ堂の駄菓子の効果を墨丸や銭天堂の井戸水を介して消し去る描写が何度か見られた。
『※』はたたりめ堂、または『よどみのキャンディショップ』の商品、『△』は六条研究所の商品、『☆』はアニメオリジナル商品。()内は初登場した巻数や話数を指す。
一覧
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か行
さ行
た行
な行
は行
- バーチャルバッジ(第5巻)
小判の様な鮮やかな金色のアルミ製の缶バッジ。これを付けると、現実から逃れてバーチャルの世界に入って、ゲームのキャラクターとして生きる事が出来る。
ただし、既にプレイ済みのゲームであってもレベル1からレベル上げを行わなくてはならず、更に飽くまでゲームのキャラクターとして生きられるだけであって、そこで受けた痛みなどは普通に感じ、命を落とせば二度と復活出来ないのも現実と同じ。また、バッジを外すと二度とゲームの世界に入れなくなる。
- バイリンガール(第8巻)
手の平サイズの布と毛糸で出来た、女の子を象った人形。この人形を身に着けたりポケットに入れたりすると、違う国の人と会話する事が出来る(更に相手がどんな外国語を使っても、自分は日本語で会話が出来る)。
ただし人形は小さいので、話している最中に紛失してしまうと会話が出来なくなってしまう。
- 獏ばくもなか(第3巻)
金茶色の表面に獏の絵が描かれている、小判の形をした最中。食べると悪夢を見た時に獏が現れ、その悪夢を食べてくれる。ただし夢の中に出て来る獏とは仲良くしなければならず、喧嘩などをすると二度と助けてくれなくなる。
- 初夢わたあめ(1月7日の北海道新聞の道新こども新聞『週刊まなぶん』)
フルーツ味のカラフルな氷砂糖の粒が散りばめられているわたあめ。新年早々に食べると初夢が正夢になる。
真東に頭を向けて寝れば良い夢を見られるが、それ以外の方角に頭を向けて寝ると悪夢を見てしまう。そうして見た初夢は、たとえ悪夢であろうが現実となるので注意。
- 離れん花火☆(第131話)
瓶に入った2つセットの線香花火。2人で火をつけて瓶に入れると、この火が灯っている間は離れ離れにならなくなる。火を消せば効果は消えるが、セットになってる2つを同時に消そうとしないと消えない様になっている。
前述の通り2つ同時に消そうとしない限り消えないが、花火は2人の離れたくない思いに呼応して強弱する。そのため、2人が離れたいと思えば火が弱まっていくが、離れたくない思いが強いほど輝きを増す。
- 歯みがきナッツ(第4巻)
一粒食べると、歯を磨かなくても真っ白になる白い歯の形をしたナッツ。
- バランスラスク(第6巻)
きらきらとした砂糖がふりかけてある、トーストの形をした2枚1組の薄切りのラスク。
2人で1枚ずつ食べるとバランスの良い人間関係を築けるが、1組につき1箱が適量のため、それ以上食べるとお菓子の力でアンバランスな形で未来に影響を及ぼしてしまう。
- ハンターバターサンド(第7巻)
こってりとした甘いバタークリームとクッキーのさくさく感が特徴のバターサンド。食べると、探したいと思っている獲物の気配や逃げる方向にいち早く気付ける能力が備わるので、昆虫採集から秘境の生き物探検の様なアウトドア方面で大活躍出来る。ただし、こちらが意識していない場合は自分に身の危険が迫っても分からない。
ちなみにゲームの『ふしぎ駄菓子ばなし50選』にも登場しており、こちらでは行方知れずとなったペットの捜索に活用された。
- 引きさきイカ※(第11巻)
付属の醤油ペンで仲を引き裂きたい2人の名前を書き、夜中に墓場で縦に真ん中に裂いて食べると、その2人は別れてしまうさきイカ。第8巻の巻末では、元は銭天堂の『ラブラブ赤カブ』に対抗して作られた商品だという事が判明している。
これに名前を書かれた人は縁が切れ、お互いの姿も見えなくなる。恋人だけでなく、縁を切りたい相手と自分の名前を書いても同じ様に効果がある。
- ピチピチピーチ(第15巻)
食べると一番輝いていた頃の自分になれる(厳密に言うと外見が変化する訳では無く、一番輝いていた頃の自信や雰囲気やオーラが身に付く)、桃のシロップ煮。そのままでも食べられるが、冷やして食べると効果が上がる。ただし、他人の悪口を言うと効果が切れてしまう。
- ビッグリもなか(第6巻)
栗の形をした最中。この場合ビッグはビッグでも見た目ではなく「内面の大きさ」を指し、小さな事に拘らなくなる・皆が嫌がる事を進んでやる・ズルをしなくなるといった器の大きな人間になれるため、周囲から頼りにされる様になる。
- ぴったりピーナッツ(第13巻)
2粒セットの殻付きのピーナッツ。食べると服を買う時に、自分にぴったりの合う服だけが金茶色に光って見える様になる。
ただし2粒とも食べなければ、上半身か下半身のどちらかの服しか光らず、ちぐはぐなコーディネートになる。
- ヒップホップコーン(第13巻)
レンジでチンして食べる、ほんのり塩気が効いていてバターの香りたっぷりのポップコーン。食べると体中に音楽が駆け巡り、ヒップホップダンスの達人になれる。
なおヒップホップ以外のダンスも上手くなりたい場合は、半分食べてから1時間おいて残り半分を食べると、ワルツなどにも対応出来る。
- 冷や水(吉凶通り 第1巻)
銭天堂の井戸水が使われたペットボトル入りの水。飲むと頭が冷えて冷静になり、どんなに怒っていた人でもすぐに落ち着く。ただし一気飲みすると、「年寄りの冷や水」で危険な挑戦をする様になってしまう。作中では『向こう水』の効果を消すために使用された。
こちらも『向こう水』同様、銭天堂が設置した自動販売機で販売されている。
- 冷や冷やアイスキャンディ(第8巻)
本来は食べると程よい涼しさをもたらしてくれるアイスキャンディなのだが、作中ではよどみが悪意エキスを注入させていたため、冷凍庫級の冷気となっていた。
- 兵糧キャラメル
米俵の形をしたキャラメル(1箱50粒入)。空腹時に一粒食べると一食分の満腹感を得られる様になるが、満腹の時に食べると栄養が脳にまで行き渡って半年から1年ほど冬眠状態になってしまう。
元は銭天堂の原点とも言える読み切り作品、『不思議駄菓子屋』に登場した商品だが、原作にも名前だけ登場しており、アニメでは前述の『不思議駄菓子屋』の話が放映されている。
- 昼寝ラムネ(公式ガイドブック『銭天堂にようこそ』)
1粒食べれば30分ぐっすり眠れる。薬の様な副作用は無いが、コーヒーを飲んだ後に食べると、1週間酷い悪夢にうなされる羽目になる。
- 貧乏神ガム※(第8巻)
貧乏神の力が宿ったガムで、相手に貧乏神を取り憑かせる事が出来る。使い方は各媒体で少し異なり、初登場となった原作8巻の巻末では、自分で食べて味が抜けた後に貧乏にしたい人に食べたガムをくっ付けると、公式ガイドブックでは『虫歯あられ』と同じく貧乏にしたい人に食べさせると、効果を発揮すると書かれている。なおアニメでは、ガムが自身にくっ付くと自分が貧乏になるという設定が追加されている。
ただし取り憑かれた人にガッツがあり、貧乏をものともせず頑張る人の場合、貧乏神は福の神へと転じ多くの財産をもたらす。
- ファッションフルーツ(『にゃははな毎日 銭天堂の招き猫たち』)
詳細は不明。
- プライドフライドポテト(吉凶通り 第1巻)
調味料が付属したフライドポテト。自信の無い人が食べると自分に誇りを持てる様になる。付属のマヨネーズ・マスタード・ケチャップを付けて食べた場合、それぞれ柔軟な考え方・芯の強さ・自分への信頼をもたらす。
ただし、元々自分に自信のある人が1種類の調味料しか付けないで食べると自信は傲慢へと変わり、自分が絶対に正しいと思い込んで自分以外の全てが劣って見える様になり、場合によっては「低能な奴等とは関わりたくないし顔も見たくない」という理由から重度の引きこもりと化す。
- プレゼント扇子(第14巻)
相手の顔を思い浮かべながらあおぐと、その人に相応しいプレゼントが紙に浮かび上がる扇子。ただし夏にしか使えず、それ以外の時期に使うと的はずれの品物が浮かび上がる。
- 分身風船ガム(公式ガイドブック『銭天堂へようこそ』)
噛んで膨らませると使用者の分身を作り出せる風船ガム。更に付属したい能力も思い浮かべながら膨らませると、考えた通りの能力を持った分身が作れる(例として、『頭が良くて勉強が出来る奴』や『宝くじの1等が当たる位くじ運のいい奴』など)。なお分身を作り出すと使用者の姿は全くの別人へと変わり、分身を消したい時は、付属の銀色の針で刺せば破裂して消える。
頼み事をすれば本人の代わりにやってくれるが、一度に作れる分身は1体だけ。先に作った分身を消さずに次の分身を作ろうとすると、この世における自分のバランスが崩れ、全ての記憶が消えてしまう(その上、元の姿にも戻れなくなる)。
ちなみに最初に登場した時の商品名は、『分身ガム』だった。包装方法はチロルチョコ式だが、使い方は同じ。
- ベイビーカステラ(第11巻)
詳細は不明だが、食べると子宝に恵まれる効果を持つ模様。
- 平凡ボンボン(第19巻)
苺が入った素朴な味のボンボン。食べると平凡で退屈な日々が過ごせる様になる。作中では、『ドラマチックどら焼き』の効果を消すのに使われた。
- 変化ヒゲ
付けると任意の相手に変身出来る付けヒゲ。外すと元に戻る。紅子がよどみの目を欺くために使用した。
- ホームズビーンズ(第12巻)
香辛料の効いたカラフルな炒り豆。香辛料の香りを辿って行くと、隠された物や他人の秘密をシャーロック・ホームズの様に見付ける事が出来る。
ただし、知る必要の無い秘密まで分かってしまう事もあるため、それを避けたい時には「ワトソン」と3回唱えれば、程々の効き目になる。
- ホーンテッドアイス(第1巻)
半分だけ食べて残りを冷凍庫にしまっておくと心霊現象を体験出来る ライムソーダ風味のアイスクリーム。最初から完食する、もしくは残りを食べてしまえば効果はなくなる。
ただしアイス1つにつき1人しか食べてはならず、複数人で食べた場合はお化けが混乱して、最後に食べた人に一生取り憑いてしまう。
- ほしいイモ(第8巻)
食べると、自分が欲しい物の「欲しい」という気持ちを他の人に素直に伝える事が出来る様になる干し芋。
類似品にたたりめ堂の『さもしいイモ』があり、こちらは見苦しいほど「欲しい」を連発してしまうため、人間関係が壊れてしまう。
- 星柿(第17巻)
形状は不明。特別な星を宿した干し柿で、食べるとスターになれる。ただし食べた後は種を庭や鉢に植えて大切に育てなければならず、世話を怠り生えてきた柿の木を枯らしたら、それまでの力は消えてしまう。
- ボッチポテチ(公式ガイドブック『銭天堂にようこそ』)
潔い塩味のポテトチップス。食べると1人きりになれるので、人間関係に疲れた人や孤独を愛する人にはぴったり。しかし効き目が強いので、必ず何か飲み物と一緒に食べる必要があり、もし一気食いをしようものなら一生1人ぼっちになる恐れがある。
- ほっとけケーキ(第14巻)
3分間温めてからバターを付けて食べると、心の醜い気持ちが洗われて晴れやかになるホットケーキ。ただし温める時間は守らなければならず、温かい内に食べないとだらしない人になってしまう。
- ほどほどドーナッツ(吉凶通り 第2巻)
食べるとあらゆるものに対して「程々の」感情しか向けられなくなる。そしてそれは他人への愛情であろうとも例外では無いため、使用する際にはそれなりの覚悟が求められる。
ま行
- 負け知らずアンズ※(第7巻)
種なしのアンズのドライフルーツ。食べるとどんな勝負でも負ける事が無くなるが、努力しなくても必ず勝つため、勝負のスリルを楽しみたい人は食べない方が良い。
- マスク・メロンパン(第8巻)
チョコチップで顔が描かれているメロンパン。パンの顔は見る角度によって表情が変わる。食べるとお面を取り替える様に、どんな表情も自在に演じられる様になる。演技を必要とする役者などには最適の商品。
類似品にたたりめ堂の『なげきのマスク・メロンパン』があり、こちらは食べると笑顔が作れなくなってしまう。
- マスコットマスカット(吉凶通り 第1巻)
マスカットの房を模したゼリー。食べると愛嬌のある人になり、マスコットの様にあらゆる人から愛される様になる。ただし種を潰す様にしながら1粒ずつ食べないと、愛嬌しか自分の存在価値が無くなり、可愛いと思われない事をしようとすると周囲に制限される様になってしまう。
作中では注意事項を守らなかったかつての使用者が、新たに購入した客に警告したため、使われる事は無かった。
- マスターチョップスティック(公式サイト『ふしぎ駄菓子図鑑』)
箸にそっくりの2本1組のスナック。食べると誰でも箸の達人になれる。
- またたび香※
香りを嗅いだ猫を眠らせる事が出来るお香。作中では、よどみが金の招き猫達を眠らせるのに使用した。
- マッチョーレオーレ
作中では名前だけ登場しており(当初は『マッチョーレ・オーレ』と表記されていた)、『にゃははな毎日 銭天堂の招き猫たち』の描き下ろし四コマにて、飲むとマッチョになれるという効果が判明した。
- マッチョーレオーレDX△(第15巻)
『マッチョーレオーレ』の非正規品。飲むと細胞を異常に活発化させ、筋肉をつける事が出来る。
しかし六条曰く「風船が漬物石に変わるようなもの」なため、海やプールに入ると体が自己防衛反応を起こし、溺れない様にそれまでの筋肉を一気に減らし逆に脂肪細胞を増やし、結果として体がパンパンに膨れ上がってしまう。もっともまだまだ不安定な商品なので、効果は2ヶ月程で切れるとの事。
- まねまねマネー(第16巻)
紙幣を模した玩具で、利息や返済期間を気にせずに買い物が出来る。ただし本物のお金が手に入った場合、今まで使ったお金を店に返さないといけなくなる。
- ママン・マドレーヌ
優しく微笑む母親の顔を模ったマドレーヌ。効果は不明だが、その名と見た目が示す通り子育てをする母親向けの商品の模様。作中では第6巻で名前だけ登場している。
- 守らニャイト(第5巻)
持ち主を全力で守る、銀色の鎧兜を身につけ剣を握っている騎士の姿をした小さい黒猫のストラップ。紅子の飼い猫の墨丸がモデルとなっている。
心の綺麗な持ち主だけに仕え(持ち主が悪意を抱くと、見下げ果てた様な表情に変わる)、悪意があってもそれを断ち切る事が出来た人は助けて貰える。
- 満足缶(第20巻)
この缶詰の中に詰められた煙を浴びると、満足感に満たされる。ただしあらゆる執着心が消えるため、向上心ややる気も無くなり、人によっては生きる気力を失う。
- ミイラムネ(第3巻)
古代エジプトの王・ファラオのお気に入りの秘薬を改良したというラムネ。ツタンカーメン王の黄金の棺を象った瓶に入っており、飲むと痩せられるだけでなく、何千年も生きる事が出来る。
ただし一度に3分の2以上飲むと強制的にミイラ化し、1時間後に棺へと変わった瓶に封印され、2千年間閉じ込められてしまう。しかし時間内に『もとどおり薬』を作ってかければ、瓶は壊れ飲んだ人も元に戻る事が出来る(薬は塩・油・小麦粉・砂糖・牛乳・氷で作れる)。
あまりに危険な代物でもあるためか、瓶の底の部分には銭天堂への緊急用の電話番号が書かれたシールが貼られている。
- 身代わり風船(第5巻)
膨らませると使用者そっくりに膨らみ、一定時間周囲の人に本物と認識される。なお、自分以外でも似せたい人を決めて膨らませる事が出来る。作中では紅子が使用した。
- 巫女缶(第2、8巻)
マッチ箱大の金属缶。持っていると缶の中の巫女が預言を教えてくれるだけでなく、占い師としてのカリスマ性も備わるため、人気者になれる。ただし、遠い未来は占えない。
なお『お稲荷せんべい』のお告げに逆らった者は、この中に閉じ込められる。
- 見定メーター(第13巻)
腕時計の形をしているメーター。相手にこれを向けて針が+寄りなら相性が良く、-寄りなら相性が悪い。同じ相手でも時が経てば変わる事もある。
もし自分のイメージと見定メーターの結果にずれが生じた場合、自分の中で葛藤が生まれてしまうので、結果を信じる事が大事。
- ミステリーヌ(WEB限定小説)
緑色の粉砂糖でクエスチョンマークの書かれたテリーヌ。食べると謎解きの達人になれるが、この世には解いてはいけない謎というのも存在するため、好奇心に任せて謎解きを続けていると危険な目に遭う恐れがある。
- みせびら菓子(第14巻)
孔雀の羽根の形をしたクッキー。食べると周囲から羨ましがられる様になるが、「羨ましい」と言うと周囲の妬みが蛇の形をしたオーラとなって見える様になってしまう。
- ミュージックスナック(第2巻)
食べると音楽の才能が目覚める。ただし1袋につきなれる音楽家のタイプは1人までで、袋に記載された作曲者の作った曲でなければ上手に弾けない(具体的に言うと『モーツァルト風味』ならモーツァルトの曲が、『ベートーベン風味』ならベートーベンの曲が完璧に演奏出来る様になる)。
- 向こう水(吉凶通り 第1巻)
ペットボトル入りの水。飲むと様々な事に挑戦する勇気が湧いてくるが、一気飲みすると効果が強く出過ぎてしまい、周囲に何でも無理強いする様になる。元は銭天堂が設置した自動販売機の商品。
- 虫歯あられ※(第4巻)
食べた相手に自分の虫歯を移せる、虫歯を模したあられ。ただし虫歯を移したい相手に直接使わなければならず、誰かに譲渡すると購入者の歯が全て消えてしまう。
- 虫よけ香水(第11巻)
体に吹きかけると虫が寄りつかなくなるスプレー式の香水。害虫に効果があるライムの爽やかな香りの「弱」と、害虫以外の虫にも効果があるミントの清々しい香りの「強」の2種類があるため、必ず最初は「弱」から使う事。なお、これらは生きている虫にしか効果が無い。
また、よどみが作った非正規品の「最強」もあり、これは生死を問わずあらゆる害虫を寄せつけない効果があるが、名前に虫が入っている人(例として「蜂谷」や「治虫」など)も近寄れなくなる。
- 迷宮メロンパン☆(第113話)
食べると巨大迷宮を楽しめる1人用のメロンパン。ミノタウロスに捕まると入り口に戻ってしまう。ただし前述の通りこのメロンパンは1人用で、1つを複数人で分けて食べてしまうと、迷宮の出口が無くなってしまう。
- メーメーアメ(銭天堂のまねきねこ)
これも、買った客自体はいない。
作中では、こはくが試食したことにより、羊のように体からモコモコの毛が生えていた。
- メイク・アップル(第16巻)
リンゴの形をした薄切りのグミ。食べると手早くかつ完璧に化粧が出来る。ただし一度に全部食べてしまうとメイクの楽しさの虜となり、他の事が手につかなくなってしまう。
- 猛獣ビスケット(第1巻、公式ガイドブック『銭天堂へようこそ』)
様々な猛獣の型のビスケットの詰め合わせと、猛獣使いの型のビスケットのセット。猛獣のビスケットは全部で9枚あり、食べると気性の荒い動物を懐かせる事が出来る。更にビスケットの絵柄に該当する動物のみならず、その近縁種に指示を出しても言う事を聞かせる事が可能で、虎のビスケットなら猫を従えられる他、ゴリラのビスケットなら人間をも従えられる(ただし、人間であっても気性の荒い性格の持ち主限定の模様)。
猛獣使いを先に食べれば猛獣は大人しくなり安全に食べられるが、逆に猛獣を先に食べてしまうと「仲間を食べた不届き者」とみなされて、巨大化した猛獣に襲われてしまう。
- もじゃもんじゃ焼き(第6巻)
食べると老若男女問わずもじゃもじゃの髪が生えてくるもんじゃ焼き。その効果は強力で、『ラプンツェル・プレッツェル』で髪の毛を使い果たした人でも髪の毛が生えてくるくらい効果は抜群らしいが、作中では未使用のまま終わっている。
- もてもてもち(第14巻)
木苺のジャムとクリーム入りのハート型の餅。食べると異性から好かれる様になる(『イケ面』とは異なり、そのままの外見で好かれる)。
ただし、無条件で好かれるからと言って調子に乗って誰かに酷い態度を取ってしまえば、酷くした回数分だけ振られる羽目になる。特に「モテる」条件となる品格と優しさを持たないと、本当に好きになった人から嫌われる。
- もとどおりんごあめ(第20巻)
食べると壊れてしまった物を元通りに直せる様になる。ただし芯や種までしっかり完食しないと、新品の機械や道具が次々と壊れてしまう(しかも、これらは修理出来ない)。また全ての物を修理出来る様になる訳ではなく、誰かにとっての大切な物・思い入れのある物しか直せない。
や行
- ヤマ缶詰(第4巻)
食べると、何となくテストに出てくる問題が分かる様になるフルーツ缶詰。相応の事前勉強は必要だが、その代わり出題範囲がピンポイントで分かるため、無駄な勉強をしなくて済む。
- 闇憑きポップコーン(『あやし、おそろし、天獄園』第1巻)
善良な人間が食べると闇に取り憑かれて性悪な性格となってしまうが、元から性根の歪んだ人間が食べるとポップコーンそのものに取り憑かれ、際限無くポップコーンを求める様になり、名前通りの「やみつき」状態と化してしまう。しかもそうなってしまえば、他の物を口にしても味を感じる事が出来なくなり、このポップコーンでしか飢えを満たせなくなる。
ただし、食べた人物を心から心配してくれる相手からの差し入れを口にすると、効果が消える。
- やりなおしおこし(第10巻)
空色の和紙の袋に入っている、渦巻の形をした醤油の香りがするおこし。
食べると記憶が消える代わりに、時間を戻して好きな所からやり直せるが、どこからやり直したいのかをよく考えないと全て無駄になってしまう。紅子曰く、銭天堂の商品の中でもとりわけ強い力を持つ物らしく、滅多な事では客に出さないとの事。
- 優秀シュークリーム(第20巻)
勉強や仕事で伸び悩んでいる人が食べると、優秀になれるシュークリーム。ただし元から優秀な人が食べると真逆の効果が表れ、全ての能力が下がってしまう。
- 夢あめ(第18巻)
六角形の箱に入っている飴。食べると見たい夢を見られる様になるが、現実と夢の区別をつけなければどんどん飴の力にのめり込んでしまい、やがて「ずっと眠ったままでいたい」「夢から覚めたくない」と願う様にすらなってしまう(そのため、現在は製作をやめている)。
- 妖刀糖(第18巻)
薄茶色の水晶の形をした飴。食べると妖刀と恐れられるくらいの刀を作れる技術を手に入れられるが、驕り高ぶって鍛冶屋の心構えを忘れるとその力を失ってしまう。なお時代の流れに伴い、現在は製作をやめている。
- 欲かむガム(『あやし、おそろし、天獄園』第2巻)
瓶詰めの風船ガム。欲しい物を思い浮かべながら膨らませると風船の中にその欲しい物が浮かび上がり、風船を割ると手に入る。
更に、才能や能力などの形の無いものであっても可能だが、膨らませる度に使用者の中から欲が抜けていき、欲を使い果たすと空気の抜けた風船の様に萎んだ姿となってしまう。
- 横取りゼリー※(第8巻)
食べると他人の手柄を横取り出来る鳥の形をしたゼリー。ただし「愛」は横取り出来ない(怪童曰く、よどみが愛を苦手するためらしい)ため、それを無理に手に入れようとすると、自分の手柄が他の人にどんどん奪われて他の人のものになってしまう。
- 夜更かし菓子※(『あやし、おそろし、天獄園』第2巻)
幕間の『スタッフの休憩』にて登場。詳細は不明だが作中では天獄園のスタッフの休憩時に与えられており、「異様なほど甘く、危険なうまさがある」「食べると同時に、体から一気に疲れが抜けていく」との記述がある。しかしそれと同時に、中毒性もある模様。
- 酔わんようかん(第9巻)
食べると乗り物酔いしなくなる羊羹。ただし乗り物に乗っている時にアルコール類を飲むと、一度に複数の酔いには対応出来ずに気持ち悪くなってしまう。
ら行・わ行
- ライバルバルーン(第19巻)
ハート型の風船。膨らませて置くと、膨らませた人の「誰かに負けたくない気持ち」が周りの人にも芽生える様になる。それが大きくなると、それに呼応して風船も更に大きく膨らむ。
ただし、膨らませ過ぎて破裂させその破裂音を聞いた人には、膨らませた人への反抗心が芽生えてしまう。そうならないためには、ある程度膨らませたら萎ませればよい。
- ライヤージンジャー(公式ガイドブック『銭天堂にようこそ』)
飲み口すっきりなジンジャーエール。飲めばたちまち舌が滑らかに回り出し、スラスラと嘘をつける様になる。しかし飽くまで『人を傷付けない善意の嘘』だけが対象なので、悪意を持って嘘をつくと、その人の言葉は全て「嘘」と思われる様になる。
- 楽だお札(第12巻)
ラクダの絵の描かれた、手の平サイズの長方形のお札。楽になりたい事、楽にやり遂げたい事を書くと実現する。
ただし繰り返し叶えたい願いの時は、あまり細かく書かない方が良い(例えば『8月のテニスの試合に勝ちたい』と書くと、毎年8月にしか効果を発揮しない)。
- らくらくがん(第7巻)
食べると人生が楽しくなり、人との付き合いも楽に感じられる様になる桃味の落雁。
ただし、食べる時は必ずお茶と一緒に食べる事。そうしないと気楽になりすぎて、真面目であるべき場所でもふざけてしまう。
- ラブラブ赤カブ
原作では名前だけが登場しており、表紙や挿し絵にも何度か描かれている。第8巻の怪童の解説によると、カップルを生み出す効果がある模様。
- ラプンツェル・プレッツェル(第6巻)
食べた後に「ラプンツェル、ラプンツェル、髪を〇〇センチ伸ばしておくれ」と唱えると、その長さまで髪が伸びる様になるプレッツェル。戻したい時は「ラプンツェル、ラプンツェル、元の長さに戻しておくれ」と唱えればいい。
ただし、今後生える分の髪を間借りしている都合上、一生伸びる分の長さを使い切ると二度と生えてこなくなる。
- ラプンツェル~プレッツェル~△(第15巻)
『ラプンツェル・プレッツェル』の非正規品。食べると全身が毛むくじゃらになる。しかも毛を剃ろうとしても、剃ったそばからすぐに生えてきてしまう。
- リプレイプリン☆(第105話)
食べると後悔した日に戻る事が出来るプリン。ただし、容器を逆さまして出して食べなければならない他、食べた本人が満足しなければ後悔した日を何度も繰り返してしまう。
- リメンバーチョコバー(第20巻)
食べると記憶力が良くなり、物忘れの悩みを解決してくれるチョコバー。ただしチョコバーの力に頼り過ぎると、自分にとって一番大切な事を忘れてしまう。
- リング・キャンディ(第1巻)
呪文を唱えると、いかなる恐ろしいものも吸収する指輪型の飴。沢山吸収するほど甘くなる。
- ルールキャラメル(第17巻)
『ル』と書かれた2個セットのキャラメル。相手にキャラメルを食べさせた後に、包装紙にルールを書き込む(『[ ]ときは[ ]すること』と書かれており、空欄の中に記入する)と、そのルールに従わせる事が出来る。
キャラメルは2個までなので使用出来るのは2回までであり、更に一度使ったルールは二度と使えない。もし破ってしまえば、相手にルールで我慢させていた事が10倍になってはね返ってくる。
- 留守電でんシール(第3巻)
カタツムリ(CV:宮本充)が描かれているシールで、電話などの通信機器に貼ると通話やメールを自分の代わりに応対してくれる。しかも通話では使用者そっくりの声で応対をするのに加え、望めば内容のまとめを報告してくれるため、バレる心配も無い。
逆探知なども行えるが、電話やメール以外の事に使うとオーバーヒートを起こし、小さな音を立てて消えてしまう。
- レアレアチーズケーキ(第14巻)
チーズの豊かな香りと程よい甘み、シルクの様に滑らかな口当たりが絶品のチーズケーキ。食べると珍しくて価値のある物が光って見える様になり、光が強ければ強い程、そのお宝度も高くなる。
ただし付属のスプーンで食べなければ、食べ物の生もの(レア)にもことごとくあたってしまう様になる(注意事項はカップの底に書かれている)。
- レスキュウリ(『あやし、おそろし、天獄園』第2巻)
清め塩をもみ込み、霊山の霊水で冷やしたキュウリ。食べると危機に見舞われている人を救出(レスキュー)出来る。ただし、効果は一度きり。
- 連絡落雁(第9巻)
鳥の形をした落雁。2つ1組で入っていて、連絡を取りたい人の事を思いながら1つを食べると、もう1つが相手の所へ飛んで行き、言葉を伝える。
- 論破パン☆(第137話)
甘酸っぱいジャムとクリームが入っている唇の形をしたパン。食べるとどんな相手でも言い負かせられる様になれる。
ただし、矛盾した根拠で何でもかんでも論破しようとすると、逆に相手から信用されなくなる。
- わら人形焼き※(第3巻)
藁人形型の人形焼き。よどみの持つ『悪鬼の型ぬき』で作られた7つの菓子の内の1つ。食べると憎い相手を呪う力が手に入り、その効果の例として相手に悪夢を見せて苦しませる、といったものがある。
ただし、相手が何らかの方法で呪いをはね返した場合、逆に自分が呪われてしまう事になる。