アクラ・ヴァシムとは、「モンスターハンター」シリーズに登場するモンスターの一種である。
概要
甲殻種に属する大型モンスター。別名は「尾晶蠍」(びしょうかつ)
初出は『モンスターハンター フロンティア オンライン』(MHF)であり、現在リリースされているシリーズの中ではMHFにしか登場しない。
主に沼地に生息している。しかし過酷な環境にも適応する力があるのか、寒暖差が激しい砂漠でもその姿が確認されている。
容姿は尾晶蠍の名が示すように蠍そのもので、黒く光沢のある甲殻に鋭い爪、そして尾についた水色の結晶が特徴。
体内に循環している体液は栄養が豊富で、かつ発光性質を併せ持っている。その配分を自ら変えることにより、体質を変化させることができるという一風変わったモンスター。
気性が荒くなる(所謂怒り状態)になると体液の成分が急激に変化し、ゲーム内では部位破壊を重ねるごとにそれが変化しているのが目認できる。
また、この体液は大気に触れると結晶化するという特性も持っている。尾についている結晶も分泌腺が尾の先に集中しているからであり、そこから分泌された体液が結晶化したものだ。
またこの結晶が非常にやっかいであり、それが他の分泌液と触れると爆発する、というものだ。このモンスターはそれを利用してあえてハンターにこれを拭きかけ、爆発させてダメージを与える方法をとることがある。
ちなみに尾を切断するとそこから体液が分泌されて結晶となることがあり、その貴重さから、結晶は「血晶石」として重宝されているのがゲーム内の記述から窺える。
シーズン3.5からは亜種として灰色のアクラ・ジェビアが登場した。
こちらには専用の項があるので、そちらを参照されたし。
ゲーム内での特徴
開幕時は体が地面に埋まり、尾の結晶だけが地上に出ている状態。近づくと尻尾を振り回し、近くにやってきたハンターを殴り倒す。
その巨体から繰り出される一撃一撃は脅威そのもので、生半可な武器では一瞬で命を刈り取られてしまう。そして原種に関しては属性攻撃や各種罠が無効という無類のハイスペックさがその脅威をさらに引き立てる。
しかも見た目に反して攻撃パターンは多彩であり、一部には麻痺・スタミナ減少の状態異常判定があるなど、討伐にはそれなりの腕が要求される強敵だ。しかも罠が一切効かないという特性から捕獲は不可能。クエストの種類も討伐しか存在しない。
部位破壊と討伐した瞬間の体の色によって報酬が変化し、欲しい素材に応じて調節する必要がある。
というか部位破壊や尻尾切断をすること自体、他のモンスターとくらべて異様に手間がかかる。
アクラ・ヴァシムとは
甲殻種に分類されるだけあり、一部の攻撃やモーションは他の甲殻種と似通っている。
しかしその大部分が他の甲殻種とは差別化がなされており、尻尾を振り回して攻撃したり、バインドボイスを発したり、二回大回転したり、尾から結晶液を吹きかけたりもする。
この結晶液攻撃に当たってしまうと状態異常「結晶」となり、ハンターの体に結晶がまとわりついた状態となる。この状態では攻撃やアイテム使用が出来ず、そのまま放置していると爆発して大ダメージを受けてしまう。
そのうえ近くにいたハンターを巻き込んでしまうと同様のダメージを受けてしまうため、仲間が結晶状態になったら注意が必要だ。
ちなみに対処方法は、コントローラースティックを回転させる(所謂レバガチャ)か、キャンセルキーを連打することによってすぐに解消できる。
ちなみに仲間の攻撃によっても解除できるのだが、そのときたまたま突進攻撃がきて仲間もろとも窮地に陥ってしまうことがある。そのため、パーティーの場合は結晶状態になってしまった仲間から注意を逸らしたほうが確実といえる。
そして最大の特徴が尾の先に生えた結晶を用いた攻撃であり、二種類のモーションが確認されている。
一つは、尻尾を脈動させた後に結晶を目の前に置くもの。一見何の害もないように感じられるが、その結晶は時間経過と共に肥大化、最終的には爆発する。
爆発の当たり判定は意外と大きく、その周辺に立っていると確実に巻き込まれる。爆発に巻き込まれると大ダメージのうえ、結晶状態+スタミナ大幅減少というおまけつきだ。非常に危険であるので、結晶周辺には近づかないほうがよい。
もう一つはジャンプしてから結晶を正面に投下するというもので、こちらは時限式ではなく着弾した瞬間に爆発する。ただこの攻撃はきちんと予備動作があるので、きちんと見ていれば当たることはない。
さらには尻尾切断後の紅体液状態のときに行う、ハンターたちの間で「酔拳」と呼ばれる突進がある。
酔拳の名のごとくふらふらとよろめきながら左右に突進するというもので、見た目に反して威力は凶悪そのもの。移動距離も長いうえに当たり判定が全身にあり真後ろにいても巻き込まれるため、非常に危険な攻撃だ。
ただし最後に転倒して大きな隙ができるので、ある意味攻撃チャンスのモーションでもある。
このように隙が少ないように見えるのだが、攻撃の大部分が足元に攻撃判定がなかったりする。もちろん油断していると当たるのだが、比較的足元が安定して攻撃を与えられる位置だ。
しかし、だからといって安心していると上記の攻撃が突然やってくるので、結局は注意が必要であることに変わりはない。
慣れでどうにかできるモンスターではなく、討伐には確かな観察眼とプレイヤースキルが要求される。