解説
1997年12月18日に発売された、アリスソフトによるアダルトゲーム。
当時は『アリスの館4.5.6』というエロゲに収録された作品の一つという位置付けだったが、2000年に独立した一作品として発売し直された。
タイトルは「アトラク=ナクア」を元としているが、作品自体は特にクトゥルフ神話とは関係は無い。これは高橋葉介の『夢幻紳士』シリーズの一作、『蜘蛛』を直接のネタにしているためであろう。
同作品にはこのゲームを髣髴とさせるエピソードがあり、それに登場する蜘蛛の魔物の名称が邪神を元ネタにしたアトラク=ナクアとなっている。
人を喰らって生きる大蜘蛛の妖怪が人間の少女に恋をし、宿敵である聖職者に復讐するまでの日々を過ごしていく物語。
アリスの館4.5.6のガイドブックでは後日談を見ることが出来る。
更に約四半世紀がたって超昂大戦で後日談の続編となるコラボイベントが出た。
この際にアリスソフトの公式ブログでは後日談をいつでも見ることが出来るようになった。
主な登場人物
- 比良坂初音(ひらさか はつね)
主人公。数百年を生きる女郎蜘蛛の妖怪。聖職者『銀』に受けた傷を癒す為に人間に変装し学園へと潜入するが、そこで出会った少女『奏子』に好意を向けられた事で、人間と争い合う意義について苦悩することとなる。変装時はお嬢様風の大人びた容姿を持つが、妖怪故に世間知らずで天然めいた言動も多い。
- 深山奏子(みやま かなこ)
初音が潜入した学園の女子生徒。資産家の娘であり禁欲的な生活を強いられている他、内気で素直になれない性格から世の中に絶望している少女。作中では生徒に脅され襲われていた所を、傷を癒すため生気を求めて現れた初音に助けられる。初音の正体を知った上で隷属することを誓い、初音を『姉様』と呼ぶよう言い渡される。
- 銀(シロガネ)
初音よりも強大な力を持つ謎の男性。初音と死闘を繰り広げて深手を負わせるが、同時に自らも傷を受け休息を取っている。初音が学園に結界を張っている為、彼女の発見や学園への潜入は出来ないでいる。
- 深山初音(みやま はつね)
後日談に登場する奏子の娘。初音に似た容姿と同じ名前を与えられているが内気な普通の少女。
しかしある出来事が切っ掛けで自らが人ならざる存在である事を知る事になる。