極めて古い弓。元の主がいなくても、その力は変わらない。
それは万物の中にある力であり、欲するものから遠くなるほど、その力は強くなる。
概要
オープンワールドRPG『原神』に登場する武器の一つ。リリース当初から実装済み。
敵との距離に依存するが重撃及び通常攻撃のダメージに大幅なバフが入る為、後述するキャラとの相性が抜群に良い。
限定祈願におけるPU対象の一つである他、恒常祈願で排出される☆5武器の一つでもある。弓の中でも最上級の強さを持ちながら入手性は比較的良好であるが、恒常では他の☆5キャラや武器との競合も激しいので注意が必要。
性能と立ち回り
武器種 | 弓 |
---|---|
基礎攻撃力 | 608 |
サブステータス | 攻撃力+49.6% |
武器効果「一心不乱」 | 通常攻撃と重撃ダメージ+12%(完凸時+24%)。通常攻撃と重撃で放たれる矢は、0.1秒経過する毎にダメージが更に+8%(完凸時+16%)、最大5回まで。 |
※数値は最大強化上限Lv90時点での値を示す。
中~遠距離からの狙撃に特化したアタッカー向けの性能。矢の飛翔時間(=敵との距離)に応じてヒット時のダメージが上がる仕様となっている。
基礎攻撃力及びサブステータスの攻撃力%は☆5武器としては平均的な値ではあるが、それでも☆5相応の上昇量がある。これ一本で大量の攻撃力を稼げるので聖遺物などで元素熟知、元素/物理ダメージバフ、会心系にステータスを割り振る余裕ができる。
武器効果の圧倒的なダメージバフが一番の特徴で、無凸の時点でも最大で+52%、完凸すると最大+104%ともはや意味不明なレベルのバフがかかる。
この為、描画ギリギリの超遠距離から相手に気付かれぬまま一撃で倒す事も可能であり、さながらスナイパーの如く居場所を悟られぬまま相手を一方的に蹂躙する立ち回りも可能。
ただし注意点として、バフを最大限に活かす為には相手と常に一定の距離を保つ事が要求される。
0.5秒飛翔した際にダメージバフは最大となるが、戦闘時はエネミーとの接近は避けられずどうしても0.5秒はおろか0.3秒も経たずに敵に当たってしまう事がしばしば。
Wikiwikiによると、距離の目安は「通常攻撃は0.4秒以上かかる間合いではほぼ間違いなくオートエイムが機能せず、狙い撃ちにおける0.5秒は矢の軌道が下がり始める程度」との事。
この為、上にも述べた通りバフの恩恵を最大限に受ける為には相手と常に一定の距離を保つ事を意識しておく必要がある。
加えて弓キャラの重撃(チャージショット)には通常攻撃のようなエイムアシストが一切ない為、距離が遠くなるにつれて重力に従って矢の軌道が下がる仕様も相まって狙い撃つ事自体にプレイヤーの技能が求められる。
直線射撃でも照準通りに矢が飛翔する訳でもなく(実際のヒット判定は僅かに左にずれている)、確定会心となる弱点狙撃やヘッドショットとなれば尚更難しい。こればかりはひたすら練習を重ねて慣れていくしかないだろう。もっともこれらはアモスの弓に限った話ではないが。
また、強化されるのは通常攻撃・重撃のみで、元素スキル・元素爆発、その他ステータスはバフの対象外の為一切強化されないという点にも注意。
スキル・爆発をメインに使用するサブアタッカーとして運用する場合は「終焉を嘆く詩」「絶弦」「祭礼の弓」「西風猟弓」などスキル・爆発にバフがかかったり爆発の回転率を重視した武器を装備する方が効率が良い。
特に大量の攻撃力バフが可能なベネットとの組み合わせなどでは攻撃力が過剰になりステータスのバランスが偏る可能性がある。その場合、聖遺物の時計OPを元素熟知に変えるなどして上手く調整を図ろう。
総じてテクニカルな立ち回りが要求される上級者向けの性能だが、その分プレイヤーの腕や立ち回りに応えてくれる武器と言えよう。
相性の良いキャラ
身も蓋もない事を言えば育成や立ち回り次第ではどのキャラでも性能を十分に発揮できてしまうが、ここでは比較的相性が良いキャラを列挙する。
重撃に特化した氷元素の弓アタッカー。紹介動画やゲーム内ムービーでも使用しており、(少なくとも性能的には)モチーフ武器とも言える破格の相性の良さを誇る。
実はフルチャージ時に発生する範囲追撃「霜華満開」もバフの対象に入っており、敵にヒットしてから「霜華満開」が発生するまでのタイムラグ(0.3秒ほど)も「矢を放った後」の時間に含まれる。
この為0.2秒ほどの距離(ほとんど近接)から発射してもバフの恩恵を最大限に受けられる為、少なくとも彼女であれば敵との距離はさほど問題にならない。
これは裏を返せば一段目ヒット時のダメージは犠牲となってしまう事にもなるが、元素スキルのデコイ設置により敵のヘイトを逸らす事ができる。この為、敵がデコイに気を取られている内に距離を稼ぐ事でどちらにも無駄なくバフを乗せる事も問題なくできる。
甘雨と同様に重撃に特化した草元素の弓アタッカー。同様に二段階の重撃が可能だが、こちらはホーミング弾による追撃が行われる。
ホーミング弾のタイムラグも「矢を放った後」の時間に含まれる、デコイのおかげで敵との間合いもあまり問題にならないなどの点でも甘雨と共通している。
…とはいうものの、ティナリが操る草元素は元素反応ありきの為、草元素反応関連のダメージ計算の仕様上攻撃力よりも元素熟知や会心系を優先した方が結果的には火力が伸びやすい。しかし運用の軸となる激化反応においては攻撃力そのものは関わっているので攻撃力を積んでもあまり無駄にはなりにくい。
ただし攻撃力を盛る分熟知や会心系もバランスよく強化しなければならない事に変わりはなく、武器で稼げなくなる分聖遺物で補わなければならず、厳選がかなりシビアになるというデメリットも抱えている。更に激化では会心系もダメージに関わってくる為、ただでさえ盛りにくい熟知と会心系の両方を盛らなければならなくなってくるのも難点。
会心系はともかく、足らなくなった熟知は草元素共鳴やナヒーダ・スクロースの固有天賦などで外部から補うようにしたい。
他の☆5弓を持っていない時には選択肢に入るが、「狩人の道」「若水」などより強力な(かつ好相性な)武器が登場した昨今においてはアモスの弓よりもこれらを優先した方が良い。
炎元素の弓キャラ。こちらは重撃アタッカーとして運用する場合には有用となる。
上記二人と同様デコイにより敵のヘイトを逸らして距離を稼ぐ事ができるが、二人とは違いフルチャージ時の追撃が発生しないという点に注意。この為、バフを最大限活かす為にはデコイ等を駆使してなるべく距離を取る立ち回りが求められる。
バフの面でかなりの難点を抱えているものの、そもそも炎元素は溶解などで一気に大ダメージを狙いやすい元素でもある為、そうした元素反応を狙う場合は候補となり得るだろう。凍結で動きを封じて距離を取り、最大バフの重撃で溶解で大ダメージを叩き込むのも十分有効である。
※他にも相性の良いキャラがいた場合は加筆・修正お願いします。
ストーリー
不毛の上古時代。青々とした大地がまだ骨のように白い時代だった。
裸足で雪の上を歩き、少女は偏屈な塔の君王を追いかけた。
彼は彼女の至愛だった。だが烈風の王は凡人の弱さを理解できなかった。
彼は彼女の敵だった。だが彼女の目的はただの復讐ではなかった。
「海の波と砂浜を夢に見たの。緑豊かな森と大地を夢に見たの」
「果実の森で戯れているイノシシを夢に見たの。高い尖塔を夢に見たの」
少女は彼に甘えてみたが、君王は耳を傾けてくれなかった。
やがて盲目な恋から目覚めた彼女は気が付いた。彼が本当の心を持っていないことに。
口では愛を語り続けても、彼の周りには刀のような鋭い風しか吹いていない。
君王の目には、果てしなく続く強風に立ち上がれない民が、
自分を畏れて慕っているように映っていた。
あれは北風の僭主と高塔の君王が戦った時である。
女性の弓使いは君王に愛されていると勘違いしていた。
戦いの最後、反逆の風が吹いた。
無名の少年、無名の精霊、無名の騎士と共に、
塔の最上部に入り、風中の孤高なる君王に挑戦した。
「こうすれば、彼は見てくれるよね」
だが、彼女が弓を引いたその瞬間に、
烈風の王が彼女を引き裂いたその瞬間に、
彼女はやっと気づいた。自分と彼との間に雲泥の差があることに。
余談
- 実はリリース当初は武器効果を十分に活かせるキャラは極めて少なく、その扱いづらさや比較的相性の良いアンバーですら活かしにくかった事からむしろハズレ扱いされていた不遇な武器であった。
- しかしVer1.2の甘雨実装以降はその評価も180°覆り、現在では「甘雨の実質的な専用武器」の評価が定着している。
- 紹介動画やゲーム内ムービー等で装備している事や相性の良さ、そして毎回甘雨の祈願PUと同時にPUされている事からよく「モチーフ武器」と呼ばれているが、上のストーリーを読めば分かる通り完全に彼女をモチーフにした武器とは言い難い。
- ただしモチーフ武器の厳密な定義はない為この呼称はユーザー個人の主観による所が大きい。概ね性能面での噛み合いで見るか、設定で見るかの違いだろう。
- 上記のストーリーはかつてモンドで竜巻の魔神デカラビアンとの戦いに身を投じた少女について描かれた物。ある人物のストーリームービーにてもかつてのアモスの弓の持ち主であろう人物が登場しているのが確認できる。