概要
主人公・アキラが、スラム街暮らしからの脱却を求めて探索に赴いた旧世界の遺跡で出会った、謎の美女。
実体ではなく立体映像でのみ現れるが、そもそも人間ではなく、旧世界の高度文明が作り出した人工知能。
とある目的のために人間の協力者を探しているが、その条件として「自身の姿を認識できる(=旧世界のネットワークシステムと接続できる素質がある)」ことを必須としており、自身との通信相性が抜群だったアキラを協力者に選び、相棒として様々な助力を行っていく。
プロフィール
上記の通り、正体は旧世界の高度文明が作り出した人工知能。そのため美女の外見はあくまでCGで作り出しているだけで、自由に変更できる。
トップ画像の姿は、普段アキラに見せているメインの姿だが、それ以外にもこの姿の年少版や年長版、アキラの知人(現実の人間)に変身してみせたこともある。
ただし本人の自認としてはトップ画像の姿がメインらしく、アキラに見せる必要のない状況下(ネットワーク内で他のAIと会話するとき)にもこのアバターを使用している。
人格としても見た目通りの女性人格のAIであるが、女性らしい振る舞いをするのはアキラと接しているときなどの「よそ行き」の状態で、素の状態(他のAIと喋るときなど)は冷たさを感じる喋り方になる。
ただ、機械的というわけではなくどちらかといえば「敵対的ビジネスライク」といった冷たさであり、アキラが見ていない(=演技する必要がない)状況でもいら立ったり、不安を覚えたりする描写がある。こういった挙動はアルファに限らず、旧世界製の高度AIは「本当の意味で人間並みの人格を有している」描写がある。
能力
ネットワーク上の存在であるため、現実空間に直接の影響を及ぼすことは出来ない代わり、ネットワーク経由で操作できることに対しては凄まじい能力を発揮する。
たとえば、旧世界よりも遥かに技術力が低い現代の機器であれば、セキュリティなど一切問題にせずハッキングして乗っ取ってしまえる。
またハッキング等を使わなくとも、凄まじい情報収集力と旧世界知識による的確なアドバイス(要は、敵の配置や詳細パラメータ、アイテムの場所など全てのネタバレが書いてある攻略本をもってプレイしてるようなもの)でアキラを導き、成果をあげさせていく。
旧世界のネットワークにおいてもかなり強大な存在であるらしく、非人格型の(つまり性能の劣る)AIに対しては、一方的に権限を乗っ取って初期化してしまう事が出来たり、同じ人格型AIの中でも上位に位置するらしく、他のAIを「その気になれば消せる」と脅したこともある。
ただ、その強大さゆえか能力には様々な制限が設けられており、適切な人間の許可がないと十分に振るえないことも示唆されている。
アキラとの関係
アルファは、自身のとある目的(上記の能力制限と、その解除にまつわるらしい事が示唆されている)のために「人間の協力者」を必要としており、そのため自身の姿を認識できる「旧領域接続者(機器の補助なしで、旧世界ネットワークに接続できる)」を探していた。
結果、その中でも特に「アルファとの通信相性が良い個体」としてアキラに目をつけ、協力関係を結ぶことになる。
ただし、アルファにとってこれは今までに数百回も行ってきた試行の一回でしかなく、成功すればよし、失敗すればまた次の候補者を探すだけの行為でしかない。
そもそもアルファを初めとした旧世界の人格AIの多くは、現代の人間に対して非常に冷淡で「基本的に邪魔な相手、そうでなくとも単に利用する相手」としか見ていない、という不穏な裏事情がある。
そのためアキラの恩人にして相棒である一方で、本質的には味方ではない事が物語当初から示唆されている、という奇妙な間柄でもある。
作中での動向
成り上がりを目指して遺跡に入り込んだものの、大した実力もないため死にかけていたアキラの前に「全裸の姿で現れる」という衝撃的な登場を果たす。
この時点では、アキラとは「姿が見える、声が聞こえる」というだけの幽霊のような存在に過ぎなかったものの、旧世界の遺跡を知り尽くした適切なアドバイスによりアキラを生還させ、その信頼を得る事に成功する。
アキラと正式な契約関係を結んで以降は更に強力にサポートし、強化服(アルファが遠隔で操れる)などを手に入れて以降は「単なるスラムのガキ」でしかなかったアキラを、本来の実力を遥かに超えた凄腕ハンターとして成り上がらせていく。
その一方で、目標達成のためには「アルファの助力なしで障害を潜り抜ける必要もある」ためアキラ自身を鍛える事にも余念がなく、様々なトレーニングを課して彼を成長させていく。
あくまで自身の目的のためとはいえ、アキラにとって無二の相棒であることには変わりなく、アキラも「アルファは目的のために自分を利用してるだけ」と薄々は察しつつも、助力には素直に感謝して協力関係を継続していく。