アンドラス(ガーディアンテイルズ)
あんどらす
「妾が、貴様らにとっての死となるのだ!」
過去にケイデン達に敗北したことで肉体を失っていたが、アンドラスの魂は消滅せずにその後、自身の血を受け継いだ魔族たちの肉体に降臨し力を取り戻していった。それから紆余曲折あり、アンドラスはとある組織によってある魔族の身体に宿る事になった。
その魔族は組織によって捕らえられ、魔神を顕現させる為の生け贄にされかけていた少女「セリーヌ」。
魔界統一戦争の最中に誕生したこの組織は、戦災孤児を拉致し、生贄にすることで純度の高い魔力を集めて魔神を顕現化させ、その力を利用し戦争に勝利しようと目論んでいた。しかし、実際に顕現されたアンドラスは自分を手駒としようとした組織を許さず、組織の構成員を皆殺しにした。そうして、アンドラスは魔力を有したまま、生贄にされるはずだった子供、セリーヌの身体に宿ったのである。
そんなセリーヌは生贄にされかけた時、自分をこのような目に遭わせた組織への復讐を願っていたのだが、実際にアンドラスが連中を容赦なく始末してくれたためにその願いが届いたのだと信じていた。
こうしたセリーヌの感謝と敬愛の念に、アンドラスは驚かされた。アンドラスが魔界に君臨していた頃、これほどに信従した魔族はいなかったのだ。故にアンドラスはセリーヌが生贄にされるまでの長い間、監禁されていたことで狂気に陥ってしまったと考えた。いずれ正気に戻ったならば、これまでの魔族たちと同様に恐怖と絶望に苛まれるであろう、と。だがどれほど時間が経っても、セリーヌのアンドラスへの敬愛と信心はますます深まるばかりだった。強者ではない、ただの魔族に興味を持ったのは、途方もない時間を生きてきたアンドラスにとって初めてのことだった。
セリーヌに宿ったアンドラスはしばらく正体を隠して暮らしていたが、魔神を捜索していた魔界の女王リリスによって発見されてしまう。彼女との死闘の末に敗北を喫したアンドラスに、リリスは自由を与えるのを条件に服従の契約を結ぶよう求めた。他の魔神たちはアンドラスの性格からして、到底要求を受け入れないだろうと予想していたが、意外なことにアンドラスは大人しくこの契約を受け入れた。「リリスの目を避けて新たな宿主を探すのは面倒だ」とアンドラスは言っているが、それがどこまで本心であるのかは不明である。
前述のような経緯からセリーヌはアンドラスに深く忠誠を違っており、いずれは身も心も全てアンドラスに捧げるつもりでいる。それ故に2人がリリスとの契約を受け入れた際、リリスがかけた高位秘術でセリーヌの身体への魔神の完全侵食を防がれている事にセリーヌは不満を持っているようだ…
アンドラスはリリスのことを小賢しいだけの小娘だと罵り、それが原因でリリスによって1ヶ月間外出禁止になったことがある。アンドラスは「この程度で屈服するものか」と抵抗を続けていたが、その態度を見たリリスはセリーヌの頼みにより辛うじて毎日支給されていたマドレーヌとロマンス小説まで禁止してしまった。以来、アンドラスはリリスの顔色をうかがい、言葉に気を付けるようになった。しかし、毎晩秘かにセリーヌと一緒になって悪口を言い合っていたらしい。
公式4コマ「かんたべりーでいず!」第94話でも彼女達の相思相愛すぎる会話を見る事ができ、パッと見一人芝居をしているような光景に女騎士からは「アンドラスって魔神ちょっとおかしくない?」と言われている。