概要
別名辞書用紙、インディアン紙、バイブル紙など。
わかりやすくいえば、和英辞典や漢和辞典などによく用いられている、薄くてペラペラした、表面がツルツルの、その割には頑丈な薄くて独特の感触と匂いのある、あの紙のことである。
その薄さ故にページ数の割には嵩を抑えることが可能で、またページの捲りやすさも他の追随を許さない。
欠点としては鉛筆やシャープペンシルでの書き込みの際に、筆圧を限界まで下げないと紙を痛めやすいことが挙げられる。
歴史
インド亜大陸でコーランなどに用いられていた、不透明性の高い薄型の紙が起源であり、これを英国人の学生が重く嵩張ることが問題視されていた聖書の製本に適していると考え、真似して制作したのが始まり。
この聖書用紙をベースに、大正10年三省堂と王子製紙の出資する共同研究グループが、辞書への使用に特化した紙として開発。以降、世界中に広まった。
各種語学辞典や各国語の国語辞典、六法全書、判例集など、書き込みをすることが稀でかつページ数の増える書籍に広く用いられている。
電子辞書や検索サイトの台頭により使用頻度は低下しつつあるものの、今なお高品質紙の代表として独特の存在感を放ち続けている。