ウアイラについてはパガーニ・アウトモビリがYouTubeにてオフィシャルビデオを多数公開している為、随所随所でYouTubeリンクを貼る事とする。
先代ゾンダの血を継ぐ概要
2011年、パガーニ(パガーニ・アウトモビリ、Pagani Automobili)は先代「ゾンダ(Zonda)」の後継ぎとなるモデル、「ウアイラ(Huayra)」を発表。
AMG社製のV12エンジンを搭載するのはゾンダと変わらないが、排気量が6Lに減った代わりにツインターボを搭載してパワーを賄っている。ゾンダは自然吸気エンジン搭載である事に対しウアイラは先述の通り過給機(ターボチャージャー)をツインで搭載する。これにより最大出力は730psをマークする。
ミッションは最近のスーパーカー、ハイパーカーによくあるセミAT(パドルシフト)とシーケンシャルミッションを同時に装備し、ドライバーの好みの方でシフト操作が可能。クラッチペダルはなくいわゆる「フラットシフト」を搭載。これによりクラッチ要らずで前後にレバーをガコガコするだけでシフト操作が出来る。
ドアについて、ゾンダが普通の横開きドアであるのに対しウアイラはガルウイングドアとなっている。イタリア車でガルウイング搭載モデルは数少ない為、そういう面から見ると貴重なモデルとなる。
ウアイラ最大の特徴として、ドライバーの操縦に連動して適宜動くエアロパーツをフロント、リアにそれぞれ2つ、合計で4つ装備している。正式名称「ダイナミックアクティブエアロフラップ」。
車名のウアイラは、ケチュア語で「風」を意味し、南米の先住民族が信仰する神の名でもある(パガーニ・アウトモビリの創設者、オラチオ・パガーニ(Horacio Pagani)はアルゼンチン出身)。
バリエーション(デビュー順)
全部紹介したいのだがその中にワンオフモデルが多すぎる為、ワンオフモデルを除外して記述する。
BC (ベニーケイオラ) (2016)
ジュネーブ・モーターショーで発表された特別モデル。ウアイラのバリエーションとしては初のリアウイングを装備する。
車名のBCは、同社の最初の顧客であるベニー・ケイオラ(Benny Caiola)氏のイニシャルから取られたものである。20台限定生産。
Roadster (2017)
ジュネーブ・モーターショーで発表。クーペ同様の100台限定生産。エクステリアに大幅な改良が加えられた他、ルーフが着脱式になった為、ドアの開閉機構がガルウイングドアではなくゾンダと同じ横開き式のドアに変更された。
BC Roadster (2019)
ウアイラ BCのオープンモデルで、レースゲームアプリであるCSR Racing 2にて初披露され、その後ペブルビーチ・コンクール・デレガンス2019にて実車が初公開された。
40台のみ限定生産される。
YouTubeに投稿された動画は必見。
Imola (イモラ) (2019)
2019年、名前の由来であるイモラ・サーキットにて発表された。詳細は当該記事参照。
→イモラ
R (2021)
ゾンダにも「R」の名前を冠したモデル(ゾンダ R)(公道走行度外視)が存在しその自然吸気エンジンで甲高いサウンドを響かせていた。そんなレーシングモデルが満を持してウアイラベースでデビュー。音に至っては最早F1マシン顔負けの次元である。
30台限定生産。ミラノモーターショーで実車が展示された。
Codalunga (コーダルンガ) (2022)
2022年6月に発表されたロングテールのビスポークモデル。
車名はイタリア語でロングテールを意味する。
完成まで2年を要し、そのデザインは1960年代のル・マンで活躍していたマシンがヒントになっている。
最高出力は840ps、最大トルクは1100生産台数は5台で、価格は700万ユーロ(約9億4000万円)から。
その血は「理想郷」へ
2022年、先述のコーダルンガのデビューからしばらくして、ウアイラの後継ぎとなる「ユートピア(Utopia)」がデビュー。詳細は当該記事参照。
関連タグ
ゾンダ(Zonda)→ウアイラの先代
ユートピア(Utopia)→ウアイラの後継ぎ
イモラ(Imola)→ウアイラベースの特別モデルの1つ
外部リンク
以下パガーニ・アウトモビリ公式: