概要
2億1000万年くらい前(中生代・三畳紀後期)に生きていたとても原始的な哺乳類。名前は「始まりの帯のある歯」という意味。
10センチ程度の小柄な体はネズミによく似ているが、ネズミ(齧歯類)とはまったく別のグループに属し、ネズミが「哺乳綱・齧歯目・ネズミ科」なのに対してコイツは「単弓綱・モルガヌコドン目・エオゾストロドン科」。またネズミは基本的に草食性だが、コイツは昆虫などを食す肉食性だった(家に出るネズミなどは雑食寄り)。
なお齧歯類が現れたのは新生代に入ってからで、5800万年くらい前の事。しかしこの仲間はジュラ紀半ば頃に絶滅した。
ちなみに単弓綱は哺乳類の祖先に繋がるグループだが、まだ胎盤はなかったためタマゴを生んでいた。しかし「哺乳」だけに母乳を出せる特性や、体毛による恒温性など現代の哺乳類に共通した能力もあったようだ。
なおどの哺乳類よりも(それこそあのカモノハシよりも)原始的。