概要
中生代に栄え、白亜紀の終わりとともに絶望した原始的な哺乳類のグループ。
臼歯のかみ合わせ面が「3つのトンガリが一列に並んでいる」という形なので、「三錐歯」という名前がついた。同様に中生代に栄えた多丘歯目もやはり歯の形に由来しており、こちらは丘が連なったような形から。
三錐歯目はモルガヌコドン科(メガゾストロドンなどが属するグループ)を起源とするグループと考えられ、その後ジュラ紀中期から白亜紀後期まで化石が知られている。
臼歯の基本的パターンは、モルガヌコドン科から白亜紀に絶滅した最後の仲間に至るまでほぼ同じだが、顎の二重関節は消失している。
他の多くの中生代哺乳類と同様大部分は小さな食虫性の動物で、夜行性だったと考えられている。
ただ何事にも例外はあるもので、当時の哺乳類としては比較的大型の捕食者も輩出し、ゴビコノドン科のレペノマムスは大型種ともなると1mくらいあり、また幼体とはいえ恐竜を捕食していた様子。満州で発見されたレペノマムスの化石の腹部には、消化途中のプシッタコサウルスの幼体がおさめられていた。
夜行性の動物では1m近くという大きさに達するのは難しいとされており、彼らは昼行性だったのではないかとされる。