概要
夜麻みゆき三部作『幻想大陸』と『刻の大地』の主人公三人組の一人。前作『レヴァリアース』には未登場。
各国の情勢や一般常識について詳しく、知識面という意味では常識人。特徴的な前髪は右目の傷を隠すためのもの。
基本的には十六夜とジェンドをまとめるパーティのブレーンなのだが、大のお酒好きで昼間から飲酒して酔っぱらっているほど。幻想大陸では宿屋の女将から叱られていた。
しかも女性を見ると花を片手にナンパを繰り返すなど病的な女好き。普段の言動も「俺とジェンドは無敵のコンビだ」などふざけたものが多い。幻想大陸ではジェンドから岩で潰されたりするギャグ描写が非常に多い（刻の大地でもジェンドの性格が丸くなってきた頃から岩を投げられるようになった）。
後にジェンドの正体が判明した際は、女好きでありながら見抜けなかったことにショックを受けていた。だからといってジェンドに対する態度を変えることなく今まで通り気さくに接している。
素性
かつてある国の騎士団に所属していた聖騎士。ザードとは親友であり戦友でもある。
当時は部隊長にまで出世するほどの実力と人徳の持ち主だったが、魔物討伐作戦中に部隊は壊滅的な打撃を受け、自分とザードしか生き残らなかった。
その時は「みんな死んだんだ！」とザードにつらく当たったが、後にザードが唱えた「人と魔物の共存」が実現可能なのか確かめるべく騎士団を脱退。当てのない冒険へと出る。
このことから一貫して仲間を失う・傷つけられることを恐れており、仲間を守るためなら実力以上の力を発揮する。ジェンドの乱暴な振る舞いを周囲から非難された時も本質を見出し「人質を無視してでもジェンドが魔物を斬らなければ危険だった（魔物が人質を殺す可能性が高った）」「ジェンドは嘘はつかない奴。だから信じた（ジェンドに町民から非難が殺到した時は代わりに頭を下げてその場納めた）」と一貫して擁護している。
幻想大陸でも元聖騎士だが過去は特に語られていない。しかも作者からは「本当に聖騎士なのだろーか」と疑問に思われる始末。
親友の妹であるイリアとは面識があり、シオンと同じく「もしもの時は彼女を守る」とザードと約束を交わしていたが、訃報を聞き彼の家を訪ねた時には既にイリアはウリックとして旅に出ており、約束を果たすことは叶わなかった。
実力
聖騎士の部隊長という経歴が示す通り実力は健在。並の魔物では歯が立たず、ジェンドと二人で戦えばボス級の魔物も太刀打ちできないなどまさに無敵のコンビである。
実力に関してはジェンドに劣るようで、刻の大地のではボスクラスの魔物相手に奮闘するも終始圧倒されており、駆け付けたジェンドがあっさりと倒すという結末を迎えている。
逆にイールズオーブァとの初戦ではジェンドが圧倒される中、剣を持つ余力もないにもかかわらず手傷を負わせ撤退させた（ただしイールは十六夜とジェンドの方に深く興味を抱いており、カイにはそこまで興味はないという）。
また幻想大陸では、洗脳されたジェンドと何とか渡り合い、持ちこたえて見せた。また黒幕のゲラがジェンドを操って十六夜を斬り捨てた時は、普段の彼から想像もできないほど激怒し一瞬でゲラの首を斬り落としている。ゲラの配下の魔物が泣いて必死で命乞いした時は「俺の気が変わらない内に行け！」と怒鳴りつけて見逃した。
十六夜との関係
十六夜>十六夜(夜麻みゆき)には親友ザードの姿を重ねているところがあり、「見ていて飽きない子」と心配しながらも保護者として接している。
ジェンドとの関係
新たな戦友であり仲間でもあるのだが、カイのおふざけに対して容赦なくツッコミを入れる相方でもある。何もしていないのに八つ当たりでされることもある。
幻想大陸では、不思議な泉の水を飲んだことでジェンドの性格が真逆になってしまい、これを「日頃の恨みを晴らすチャンス」と見て召使いのようにコキ使う。結果、正気を取り戻したジェンドから岩で叩き潰されてしまった。
これに限らず刻の大地のジェンドはカイに八つ当たりをすることが多いものの憎からず思っている様子。当人はそのことに気づいておらず、ある場面ではカイから「なんなら俺を斬れよ。できないのかダークエルフ」と言われ、斬ることができなかった。カイは酷いことを言ったと後悔していたものの、ジェンド本人は「どうして自分はカイを斬ることができなかったのか」と考え込んでいた。
関連イラスト
関連タグ
ゼロス・ワイルダー：同じく女好きの剣士。普段は気さくでふざけているが実はシリアスな面を持っているという部分も同じ。
