概要
カラスザメは、ツノザメ目カラスザメ科カラスザメ属に分類されるサメ。
英名はSmooth lanternshark、学名はEtmopterus pusillus。
分類の難しいからカラスザメ属においては、種が確定していないときなど、カラスザメ属の種を便宜的にカラスザメと呼称することが有る。
分布
三大洋の深海に分布するが、インド洋頭部、太平洋東部には分布しない。
生態
大陸棚から海底近くに棲む。水深250~1200mまでに生息するが、大西洋南部では表層から水深700mまでとされている。
最大全長50cm程度。
生殖様式は卵黄依存型の胎生で15cmほどの仔ザメを1~6匹産む。
成熟には雄が5~9年、雌では8~11年程度かかると言われている。
ハダカイワシ等の硬骨魚類、甲殻類や頭足類などの獲物を探すとされている。
カラスザメ属について
世界中に約40種以上が報告されている。属という分類単位ではサメの仲間で最大のグループ。
ほぼすべての種が深海に生息し、サメといえども一般的にイメージされる浅場のサメとは外見が大きく異なる。
体型こそサメを思わせるものだが、背びれのトゲ、カラスの名の由来となった黒褐色の鮫肌、そしてかすかな生物発光をも捉えるべく大きく進化したギョロリとした目玉などの独自の特徴を多くもつ。また、ヨロイザメ科の仲間にも見られる体表の微細な発光器を備え、上からの僅かな光に紛れるカモフラージュ能力をもつものも多い。
属内最大種はフトカラスザメで最大1m近くに成長すると言われている。
またペリーカラスザメという、最大20cm程度で世界最小のサメの一種といわれるサメも所属する。
が、殆どの種はだいたい全長30~50cm程度。
分類はサメの中でも困難を極める部類で、学者でもパッと見てわからない事があるほど。
現在は腹鰭の上にある模様で大まかに属内の種を5つに分けている。
カラスザメ属の主な種
- E.gracilispinus クレード
・ヒシカラスザメなど
- E.lucifer クレード
・フジクジラなど
- E.pusillus クレード
・カラスザメなど
- E.spinax クレード
・ニンジャカラスザメなど
- クレード不明