概要
テレビ番組などで、画面にメインで映っていない出演者が行う「賑やかし」やいわゆるリアクション芸の声のこと。
バラエティ番組においては、お笑い芸人がガヤに回ることが多く、特にガヤで大きな声を出す、ツッコミを飛ばすなど目立つ活躍をする場合「ガヤ芸人」と呼ばれることもある。
もともとはアニメや吹き替えのアフレコで使われていた用語で、多くの人の声が聞こえる様子を表す「がやがや」に由来する。
エキストラ、モブとおおむね同じ意味で、街の中のように人が多く集まっているときの効果音としての声、固有のキャスト・明確なセリフが与えられていない「その他大勢」のことを指す。
1950年代には、ラジオドラマにてガヤを担当する俳優・声優のことを「ガヤ族」と呼んでおり、メインの出演者とは区別されていた。ただし、現代の収録の現場ではわざわざ「ガヤのためだけの声優」が用意されることはなく、基本的にはその時アフレコに参加している(アフレコブースにいる)声優たちにアドリブでセリフを話させる、という形で収録される。
声優陣の性別によって収録が分かれているが、その声優の声質や声の高さ、現場の人数構成によっては異性の収録に交じる場合も多い。また、演出上その場にいない性別の声が必要というときは、異性の声に近い声が出せる声優のほかに、スタッフや同じスタジオに来ていた時間のある声優、見学中の新人などが手伝うこともある。
バラエティ番組において「ガヤ」という用語が広まったのは、一説にはよゐこの濱口優がきっかけだとされる。
濱口は『クマのプー太郎』などで声優経験があり、ここで「ガヤ」という言葉を知った。その後『めちゃ²イケてるッ!』の現場などで共演者に「今日もガヤばっかりやった(画面にあまり映らず、盛り上げ役、賑やかし役に回るばかりであった)」と愚痴ったところ、これが面白がられて芸人仲間を中心に「ガヤ」が「画面に映らない声だけの盛り上げ、賑やかし役」を指す形で使われるようになったという。