CV:速水奨
基本データ
全高 | 22.1m(飾り含む) |
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重量 | 86.8t |
跳躍力 | 378.5m |
走行速度 | 186.7km/h |
体力12 知力9 速度7 攻撃力11 耐久力15 地位10 勇気13 器用度8
概要
エクスカイザーの「巨大合体」形態の一つ。
サポートメカであるキングローダーを召喚し、人型へと変形したそれの内部へとエクスカイザーが格納される形で合体を完了するという、勇者シリーズの主役ロボとしては他に類を見ない「入れ子式」の合体方式が特徴である。
(合体途中の状態。エクスカイザーがほぼそのままの形で、ボディ内部に収まるようになっているのが確認できる)
物語当初からの主戦力の一つであり、キングローダーの一時戦線離脱を挟んだ中盤以降はほとんどドラゴンカイザーに出番を譲る形となっている。
また、エクスカイザーの最強形態「グレートエクスカイザー」への合体時にも、ほぼそのままの状態でその中核を担う。
グレート登場以降はキングエクスカイザーにフォームアップした場合も直後にそのままグレートになってしまうためか、キングエクスカイザーとしての出番は少なくなるが、最終回ではグレート状態からドラゴンジェットと分離しながら戦う活躍を見せた。
能力
合体前のエクスカイザーと同様に、白いライオンの頭を模した胸部も特徴の一つで、合体の際にこれが姿を現すのもやはりエクスカイザーと同様である。
そのライオンの目からは「カイザービーム」、口からは「反重力ビーム」と「カイザーブラスター」と呼ばれる火炎を吐くこともでき、カイザーブラスターは後述のカイザーソードの刀身を熱する際にも活用される。
もう一つの特徴としては、キングローダー時の上部甲板が変形した背中の巨大なウイングが挙げられ、短時間のみではあるもののこれと背面のブースターを活用したホバリングも可能となっている。
合体前と比べ、そのパワーもおよそ3倍ほどにまで上昇し、ガイスターの繰り出すガイスターロボとも互角以上に渡り合えるようになる。
武装は合体前のエクスカイザーがそうであったように、胸部の獅子の顔や腕などに遠距離兵装を多数備えた形となっている。
前腕のスリットからは「カイザーショット」と呼ばれる四方手裏剣、両膝からは二連装式の「カイザーミサイル」をそれぞれ発射可能で、翼を模した両肩のマークからはエネルギーを発生させることで、これを光の斧として相手に投げつける「カイザーウイングブレイク」も繰り出せる。
攻撃以外にも、全身からのエネルギーの波状照射による「キングバリヤー」の展開、それに合体前と同様に物体修復の効果を持つ「フォーミングビーム」の照射もできる。
さらに物語後半からは、額からエンブレム状の光線を空へと放つことで、もう一つのサポートメカであるドラゴンジェットを異次元より呼び出せるようにもなった。
そしてキングエクスカイザー最大の武器が、右足内部に格納されている「カイザーソード」である。
翼状の鍔が特徴的なこの長剣は、前述の通り火炎照射によってエネルギーを蓄積、その状態から刃を振るうことで拘束用の巨大火球「カイザーフレイム」を繰り出せるようになっている。
これで相手を動きを封じた上で、ソードを天高く掲げて光の刃を伸ばし、雷のエネルギーも合わせ相手を一刀両断にするのが、必殺の「サンダーフラッシュ」である。
この技で相手を撃破し、元通りカイザーソードを右足へと収納した後、胸のライオンが雄叫びを上げるまでが一連の流れとなっている。
変則的なパターンとしては、第9話で披露した「真空桜吹雪」が存在する。
これはカイザーソードを回転させ、発生させた真空の渦で周囲に舞い散っていた桜の花びらも巻き込みつつ竜巻を起こし、相手の身動きと視界を封じるというもので、それに続けてサンダーフラッシュを繰り出すことで相手を撃破せしめている。
備考
エクスカイザーの記事でも触れた通り、当初は胸のライオンはエクスカイザーのボディがそのまま活かされる形とされており、マックスチームとの連動も視野に入れていた企画最初期の案などからもそうしたスタイルが確認できる。
変形・合体機構、そしてスタイリングがほぼ決定に近付いてからも、キングローダーの上部甲板が(決定稿ではオミットされた側面カバーと併せて)マント状のパーツとなる案なども存在し、カラーリングについても黄色を基調に黒もしくは赤を多用した、合体前のエクスカイザーのそれとは大きく印象の異なるそれが模索されていた時期もあった。
必殺武器であるカイザーソードは放送当時なりきり玩具として発売されたが劇中とデザインが違っていた。
何故かと言うと1980年代にアメリカのマテル社で発売された「HE-MAN」と言う玩具シリーズの「powerSword」の成型色とシールを変更し発売されたからである。
なお、後に登場した、グレートエクスカイザーのカイザーソードはドラゴンカイザーの必殺武器ドラゴンアーチェリーと合体したことにより色は違うが、玩具とデザインが同じになった。
立体物
勇者シリーズの初代ということもあってか現在も商品化に恵まれている。
ただし、そのたびにネックとなっているのが可動である。
旧タカラ
放映当時に発売された巨大合体キングエクスカイザーはフォームアップ遊びに特化した商品であり、合体した後動く部分は肘のみというかなり割り切った作りとなっていた。
ただし、劇中と同様のエクスカイザーがキングローダーの内部に入っていないと顔部分が出てこないといったギミックは本品のみで再現されている。
また、本品のエクスカイザー及びキングエクスカイザーの角はメッキの材質の関係か脆く、グレートエクスカイザーに合体する際やドラゴンカイザーにフォームアップする際に干渉して折れるといったことは多かった模様。そのため現在出回っている中古品は大抵角が折れてしまっている。
マスターピース
2005年にはトランスフォーマーで有名なブランドであるマスターピースにて商品化がなされた。
こちらもフォームアップギミックが再現されており、エクスカイザーの再現度も高く、当時品と比べてもプロポーションが大幅に改善されている他、マスクを外した状態やエフェクトパーツ等も充実していることで、現在もエクスカイザーの決定版として語られることが多い。
ただし、やはり入れ子合体の関係から可動範囲が狭めで腰が回らず、スポーツカー形態時のエクスカイザーの後部から腕部分が丸見えといった点が欠点として挙げられることが多く、現在は十数年前の製品ということもあってか、やはり現在の物と比べるとプロポーションは見劣りしてしまう上に経年劣化によって黄ばんでいる物も多い。
D-STYLE
2014年にはコトブキヤのディフォルメプラモブランドであるD-STYLEにて商品化された。
こちらもスポーツカー・トレーラー形態が再現されているが、サイズの関係からフォームアップは再現されておらず、完全な差し替え方式となっている。
超合金魂
2021年には待望のバンダイの超合金魂での商品化が決定した。
展示品のプロポーションはマスターピース以上にアニメに近いスタイリッシュな形に仕上がっており、フォームアップも再現されることが明言されているが、元々グレートエクスカイザーへの合体を考慮せずに設計していたことが原因で更なる各部の見直しが必要となり、細かな微調整に時間が掛かっていることで2024年12月現在も発売されていない。
SMP
2022年にはバンダイの食玩ブランドであるSMP ALTERNATIVE DESTINYにてプラモデルとして商品化された。
こちらは完全な合体機能を排した可動特化の製品で、一部のパーツはメタリック塗装済みとなり外見には大幅なアレンジが行われている。
また、勇者パースを再現するための延長されたカイザーソードの刀身パーツが付属している。
T-SPARK
時は流れて2024年7月5日。タカラトミーの新ブランドであるT-SPARKにて発売が決定した。
合併後に版権がバンダイに渡った関係でタカラがキングエクスカイザーを作るのは実に19年ぶりとなる。
通常のエクスカイザーは当時から34年経過していることもあってかMPと比べても非常にプロポーションがアニメに近い物となった。
ただ、ポージングなどをする関係で可動に特化した製品となっており、劇中での入れ子式合体はオミットされ、バーンガーンやヴィクトリオンの様な背中に収納されると言う合体形式に変更されている。
また、玩具オリジナルで基地形態とジェット形態が追加されたものの、トレーラー形態は再現できない。
また、ドラゴンジェットの発売も示唆されており、合体を前提としているのか他のフィギュアと比べると肩幅が広くマッシブ寄りの造形である。
ファンからは「フォームアップが無いキングエクスカイザーはありえない」や「玩具オリジナルの形態を増やしておきながらOPで毎回出てくるトレーラーモードができないのは意味不明」という否定的な意見もあれば、「可動前提ならしょうがない」と割り切る意見もあったり、「他の勇者の技術を基に再設計したキングローダーという設定なら全然OK」「子供向け玩具の癖が残っていてむしろ良い」といった好意的意見も飛び交い完全な賛否両論といった状態である。