概要
ゴーディアンとは、アニメ作品「闘士ゴーディアン」の主役ロボットであり、合体システムの総称でもある。
プロテッサー、デリンガー、ガービンの三体のロボットで構成される本システムは状況に応じて使用するロボットを変えて戦う戦法を取ることを可能とした。当初、分離後のロボットは待機状態になってしまい、その欠点を打破した敵の攻撃を受けることも多かった。
2クールあたりからデリンガーとガービンの遠隔操縦が可能となり三体を同時に操れるようになった(プロテッサーも自立行動が可能だがそのシーンはほとんどみられていない)。それに伴い、合体攻撃や大技を使用することが多くなっている。
イクストロンという未知の物質を動力源としているが、それに対応した人物でしか動かすことができない。パイロットのダイゴは幼少期に父である大滝博士によりイクストロンを注入され、その事実を知らないまま叔父である源爺さんの下で育った。その事実を本人が知ったのは、イクストロンの真相を知らされた時であった。
不安定かつ未知数な動力源を採用しているうえに適任者が限られるため量産は向かず、現存するものはダイゴ用に製作された1セットのみ。
アニメ作中では、前半が大河原邦男がデザインし(直し)た(後述)ものだったが、後半になり、玩具会社のポピー側から提示されたものにアニメ用のクリンナップを掛けたものとなる。
合体システム
上記の通りゴーディアンは3体構成となっており、着重ねるような合体方式を取る。
順番としては、
このマトリョーシカのような斬新な合体は『分身合体』と呼ばれ、玩具ではそれを完全再現、大ヒットした。この合体システムは後にバイカンフーやゴッドマーズ、エクスカイザーなどに流用されることとなる。
システムを構成するロボ
プロテッサー
ダイゴが直接搭乗する小型のロボ。
全高3.5メートルという小柄の体型を活かし、スピード戦法を取ることが多かった。
外見はアメフト選手をイメージしたものだが、これは地元ではダイゴはアメフト選手として有名だったことを反映したため。大滝博士は意外とこういう点も見てデザインしてたのかも。
武器は、当てると対象物を破壊できる(ボム自体は破壊されない)ラグビーボール型の武器である「ゴーディアンボム」と、それをドリル状に変形させ貫通力を強化した「ボムドリル」や接近戦用のビーム剣「緑光剣」を使用する。
デリンガー
プロテッサーを収納する中型ロボ。全高6メートル(5メートルの記載もあり)。
格闘戦を主体とした戦闘スタイルをとり、瞬発力が高い形態とされる。他の2形態と異なり、それほど目立った活躍がないのが欠点だが、危機的状況を覆す場合はよく使われている。
斬る・投げる・叩くの3つの動作を駆使する斧型の「マグナムバンチ」とレイピア状の細身の剣「赤光剣」を武器とする。
ガービン
デリンガーを収納する大型ロボ。全高15メートル(10メートルの記載あり)
防御力はもとより、攻撃力も3体の中でも高い。半面、スピードは他の2体より劣る。ゴーディアンそのものを指す場合はこの形態で紹介されることが多い。
武装がこれでもかというくらい多く、主なものを述べても
- 脛に1発ずつ装備する「フットミサイル」
- 前腕を射出して敵を破壊する「ガトリングアーム」
- ゴーディアンボムが変形し、伸縮自在な棍棒となる「マイティーライボー」
- 頭部アンテナが外れて様々な武器に変型する「ガービンフッカー」
- 傘のように開くことでシールドになるだけでなく砲撃武器にもなる「シャインシェルド」
- シャインシェルドから分離し、それ自体が接近戦用の刺突武器となる「デュークスクリュー」
- バスタードソード並みの大きさのヒート剣「白光剣」
と、遠近共に武装が豊富。1回限りの武器や技を加えるとおよそ倍はあるといえよう。
しかしそれだけではなく、上記2体との連携技(3機がスクラムを組み、なだれ込むように敵を粉砕する「アヴァランチクラッシュ」や3機がそれぞれ発生させた竜巻を融合させることにより相手を吹き飛ばす「バキュームアタック」など)があるため、それを含めるとかなり多くなる。ここまで武器や技のレパートリーが多い主役ロボは珍しいといえるのではないだろうか。
デザイナー
元来の原型の作者はポピー(現・バンダイ)の村上克司。アニメ前半では、これを作品メカデザイナの大河原邦男に拠って、アニメ用に線を減らしたものが用いられていたが、後半デザイン協力として河森正治が加わった際に、ポピーからデザイン変更を要求され、河森が村上デザインを基準に再度デザインし直して、そちらが本編に用いられた。その為に、前期大河原版と、後期河森版とのデザインに差違が生ずる事となる。前期大河原版の特徴は、以下の通り。
- ガービンの頭部が頭頂に向けて長目で、テーパが明らかである。
- 三体の口の装甲が山形に造型されている。
- 三機とも胴体の装飾部が簡略化されている。
- プロポーションが大河原版の方の頭身が大きくスマートに描かれている。
これ等の特徴は、前期OPを視れば明らかに見て取れる。尚、こちら前期版は、それ迄立体化に恵まれなかったが、今は亡きシーエムズコーポレーションの『BRAVE合金』で立体化(後期版も流通限定で立体化)したのち、2015年、マルサンのダイカモデルにて再販されている。
2021年3月に発売された『超合金魂』でもガービンのみ前期版が再現されているが、差し替えの関係上頭部のみの再現に留まっている。
関連イラスト
関連タグ
バイカンフー:直系の後継ロボ。