概要
スズキ目クロホシマンジュウダイ科の魚。全長35cm。体つきはチョウチョウウオ科の魚によく似ており、幼魚もチョウチョウウオ科同様にトリクチス幼生を経る。但し、本種は背鰭に深い欠刻があり、鱗がごく小さく微細、完全な側線をもつことなどが異なる。体側には黒色斑があり、これは個体によって若干大きさが異なる場合があるが、成長に伴い小さくなる。
和歌山県、宮崎県、琉球列島/インド洋~太平洋に分布する。 浅海の内湾や河口、マングローブに生息する海水魚~汽水魚だが、淡水に対する耐性が高く、河川の上流域で観察されることがある。その為熱帯魚として流通することもあるが、淡水で飼育すると余り長生きしないので、汽水か海水で飼育するのが良い。
食性は雑食性で、ゴカイや小エビ、プランクトン、海藻やコケ等口に入るものならなんでも食べ、時には人糞すら食べるという。
幼魚は観賞魚として流通するが、成魚は現地では食用魚として扱われる。味は淡白な白身で非常に美味しいとされ、淀みのない内湾で漁獲されたものは刺身でもいける程。
ただし、背鰭と臀鰭の棘には毒があると言われており、注意が必要。