概要
事の発端は16巻。遠山キンジがヨーロッパで眷属のスパイだと疑われ師団から逃げる羽目になったことである。
なんとかして師団の包囲網を抜け情報を集めたいキンジだったが、中々リバティー・メイソンの包囲網を抜ける方法が無い。
そんな時、元眷属でキンジと共に逃亡していた少女、リサ・アヴェ・デュ・アンクの提案で変装し、包囲網を抜けることにしたのだが──
その時リサが渡してきたのは黒を基調とした、メーテルが着ているような女物のロングコートと黒髪のウィッグだったのである。
こうして「3代前に中東からヨーロッパに移民したペルシャ出身の令嬢」という設定の黒髪長髪美人、クロメーテル女史が出来上がったのである。
容姿
その姿は姉のカナに負けず劣らずの美人であり、潜伏先のブータンジェ在住男性により、Facebookにグループができ、カナに美人と言われ、カナ大好きのパトラに認められ、入国審査官のお兄さんに惚れられ、空港を歩けば女優と間違えられて憧れの視線が突き刺さるというものである。普段は「ネクラ」「昼行灯」と呼ばれるキンジとはえらい違いである。
作中では
当然女装癖などないキンジは「もうこの姿にはなりたくない」と思っていたが、翌年度の留年に際し、転校までの準備期間として後輩と同じクラスで勉強をするために武偵高側から変装を命じられ、結局また女装し「クロメーテル・ベルモンド」として1ヶ月間高校に通うことになった。(この際、担当の蘭豹にだけ正体を明かしたが、彼女も名前を明かすまでは分からなかった。初見で気付いたのはかなめ辺り。)
26巻では、高校を退学になったので武偵免許を維持するために武偵事務所を設立した時、商品の『武偵まん』を売り切るために女装した。
続く29巻では、高認を受けるため勉強していたところ、兄・金一の命令で全寮制の女子高で潜入捜査する羽目になり、同じ任務に着くアリアたちにも正体を明かす羽目になった。
そして30巻。生存しているとされる父を探すためにアメリカに向かう時、アメリカの目を誤魔化すために女装した。この時、一緒に父を探す手伝いをしてくれることになった後輩の風魔からは、この女装の出来栄えに驚かれた。
キンジにとっての唯一の救いは、この姿では女性に密着されてもヒステリアモードになりにくいことである。