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「ほ、ほんまもんや・・・ほんまもんのアホや・・・」


CV:大竹宏(Dr.スランプアラレちゃん)/ 田中一成(DR.SLUNP)


概要

則巻千兵衛が開発した手足が付いている擬人化カメラ型ロボットであり、被写体を写してその複製を産みだすことが出来る。


ある日の夜、則巻千兵衛が則巻アラレ達と翌日に一緒に遊園地に行く約束をした直後、

山吹みどりからかかって来た翌日の映画の招待の電話で、みどりに対する恋心(スケベ心)で思わずOKしてしまった。

その直後ブッキングしたと気付いた千兵衛がアラレたちに謝りに部屋に行った瞬間、遊園地に行ける気持ちで部屋中メチャクチャにするアラレ達を見て、もし断れば自分は殺されてしまうと感じた千兵衛はもう一人わしがいればいいと思いついた。

こうして徹夜で完成させたのがコピーくんである。


「はじめまして、わたしコピーくんです。」


身長は2メートル位で、前述の通りのカメラ型の身体に特殊ゴム製の白色の手足が付いていて、両手には赤い手袋をはめている。両足には赤と黒の二色柄の靴を素足履きしており、靴を脱ぐと白い5本指がある裸足が姿を表す。目を兼ねたレンズの下には口があり、その口の中は歯と舌がある。右肩の部分にはシャッターを切る為のケーブルレリーズ

がある(コピーくんの腕は短いのでシャッターボタンには届かない)。左肩には撮影用フラッシュが装備されている。

口調は中年のオッさんみたいな感じの声でおっとりとしたスローな感じで話し、普段は標準語の敬語を話す。一人称は「わたし」。

食事時には電池を食べ、好物はリチウム乾電池でありご飯の時はボリボリ食べる。



コピーくん、千兵衛の複製を産む

造られた直後から必死になっている千兵衛に駄々をこねられ、自分の説明を懇願するものの断られたコピーくんは呆れながら彼の複製を産む羽目になってしまう。


「わかりました、わかりました、だだっ子かあんたは、じゃそこへ立ってください」


被写体である千兵衛を撮影可能位置であるコピーくんの前方に立たせると、レンズの部分を回しながらピントを合わせる(ピントを合わせる前のコピーくんの視力はボヤけて良くない。また、ピントの合わせ音が妙にカッコいい)。

ピントを合わせるとケーブルレリーズを右手に持ち、強烈なフラッシュをたきながら撮影する。

ちなみに一度に連続して撮影する事ができる。


「はーいチーズしてください、いきますよ! それワン、ツー、スリッ!」


撮影が終わったコピーくんは右手に持っていたケーブルレリーズを放すとピタッと動かなくなり、

身体内部の被写体分析装置が複製製造装置と連動し始め、身体の点滅(製造装置の発光)と共に体内の複製室(フィルムカメラのフィルム室にあたる四角形の部分)に分析装置のデータを元にして、

性格・身体・精神がそっくり同じの複製が、撮影と同時に複製室では体内で蓄積された上述の電池の食べかすである余剰物質エネルギー(よーするにうんこ)をベースに造り始める。時間経過と共に身体の一部分がゆっくりと点滅するのが、次第に身体全体に発光が広がっていき、それと共に複製が造られていく。なお、この時のコピーくんの感覚はあって、身体に複製が宿るのが気になる事がある。ちなみに複製製造時間は5秒から十数秒である。


「うーーーん.....」


やがて、全身点滅が停止すると複製室に完全たる複製が宿り、産気にも似た強烈な便意が瞬時に発生する。便意を感じ取ったコピーくんは思わず両手を握りこぶしで前に突き出して前傾姿勢になり、大量の汗を流すほどの全身全霊で歯を食いしばって唸り声を上げながらいきみこんで複製を産み始める。


「う~~~!う~~~~~!うっ!! うっう"~~~~~ぅ"!!」


普段のおっとりかつ低いコピーくんの声とは対照的に、まるでおっさんがトイレで大きいものを出すために踏ん張っている感じの甲高くて部屋中に響く程の唸り声を上げながらの懸命のいきみと共に複製室が膨張してガス(よーするにおなら)が充満してくると同時に、複製室が急速収縮してそれらが複製を排出する力となって複製室の後方にある複製排出口であるカバーが開くとめでたく複製が誕生するのである。


「う〜〜〜!う〜〜〜〜〜〜っ!!うん!うん!!ウンッ!!!」ポンッ!


痛快な排出音を発しながら産み出された複製は千兵衛が逆さまになった感じになって頭部から打ち付けられて落下した。近づいた千兵衛が指で複製をツンツンすると倒れこみ、倒れこんだ瞬間、衝撃を感じた複製は"シュビビン"と痛快な起動音を発しながら行動を開始した。

一方、複製を産み終えたコピーくんは


「ふはぁ〜〜 あ〜〜えがったぁ〜〜〜 すっきりしたぁ〜〜〜」


と深い安堵のため息をつきながらカバーを閉じると、何所からか取り出したハンカチで複製を産んだ時に流した汗を拭きながら千兵衛と複製の方に振り向いてその様子を見つめた。


ところが、複製が動き出した瞬間に千兵衛本人とどちらがデートが行くか喧嘩になってしまい、研究室全体をメチャクチャにする大喧嘩に発展してしまう。

これは前述の通り、コピーくんが性格、身体、精神等をひっくるめてオリジナルとまったく同じ複製を誕生させたからであり、ブッキング対策には何も効果も無かったのである。

この様子を見ていたコピーくんは呆然と「あれれ?」「ありゃりゃりゃ」「ええ〜〜っ・・・」と呟きながら喧嘩を見ているしか方法はなかった・・・(コピーくんの役目はあくまでも複製を産む事であり、その役目を終えた彼は無責任にも喧嘩を止めようとしなかった・・・)



アホ呼ばわりした挙げ句の果てに

喧嘩がエスカレートし、遂に家から飛び出した二人の背を見ながら続けて家を出たコピーくんは、喧嘩しながら消え行く二人に


「ほ、ほんまもんや・・・ ほんまもんのアホや・・・」


とアホ呼ばわりして呆れてしまうのであった。

その直後、遊園地に行く用意をしてコピーくんの姿を見つけたアラレとガッちゃんが家から出てきて、コピーくんにつおい?と尋ねると、


「つおくはありませんががすばらしい能力があります」


興味を持った二人はその能力見せてほしいと頼んだ。

当然のようにコピーくんはアラレ達を撮影位置にあたる前方に立たせると、コピーくんはさっきの千兵衛の複製出産と同じように

二人にピントを合わせ、フラッシュを焚きながら撮影した。

そして十数秒後・・・


「うううっ・・・ああっ、でるでるでるっ・・・! でぇ〜〜るぅぅぅ〜〜〜ぅ"! うっ!う~~~~~ん! うお~~~~~っ!!」


コピーくんから甲高い唸り声が周辺に響き渡った・・・


コピーくんが千兵衛をアホよばわりしてここまで至るまで僅か1分15秒程であった・・・

これが新たなる大きなトラブル誕生の始まりだった・・・



千兵衛と複製の大喧嘩はさらにエスカレートし、2時間経っても決着がつかなかった

みどりとのデートの時間に大幅に遅れた責任をお互いになすりつけた時、二人は異変に気付いた。

野原のあちこちにアラレとガッちゃんが姿を現していたのだ。

その異様な光景を目にした二人はようやく冷静さを取り戻し、大急ぎで自宅の周辺に戻ってみると、

なんと自宅周辺にはアラレとガッちゃんの複製が山の様に増加していたのである!


コピーくんが一回目の複製出産直後、面白がったアラレ達に言われるがままにシャッター連続切りによって、複製を山のように出産してしまったのである。

千兵衛とその複製をアホよばりしたにもかかわらず、数分も経たないうちに自制も無く複製を山のように産んでしまった事は、

開発者の千兵衛と同様にアホだったという証明だった・・・


山の様に増加したアラレとガッちゃんを目にして、ただ呆然とする千兵衛とその複製をよそに、

自宅のそばには山の様なアラレとガッちゃんの無邪気な笑い声に囲まれて天を仰ぎながら倒れこんでいるコピーくんの姿があった。

それは一度に大量の複製を産んでは疲れきって眠りに就かっていた。


「う、う~~ん つかれちったぁ~~ ぼくちゃん~~もうおねむぅ~~~~ ぐぉ~~~ ぐぉ~~~」


と口をニッコリとして寝言を言いながら眠りに就いてしまった。レンズと口の間から鼻ちょうちんが膨らんで、よだれを垂らしていびきをかきながら眠るその姿はついさっきまで一生懸命にアラレとガッちゃんの複製を産み出していた姿とはうって変わり、

無邪気な子供の様な可愛らしい姿だった・・・




一方、映画館ですっかり待ちぼうけを食わせられた山吹みどりは怒りでこう呟いた。


「センベエのうんこたれ! 」


チョーン!!

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