概要
創作ジャンルにおけるコミッション(Commission)とは、有料のイラストリクエストのこと。通常のイラストリクエストは無料で行われるが、コミッションでは代金を支払う。その分、より細かく具体的な内容の指定や、修正の依頼が可能である。
主に日本より海外で盛んであり、イラスト・漫画に限らず着ぐるみや3Dデータなどのコミッションも行われている。pixivでは海外の絵師によって行われていることが多いが、2018~19年頃から日本の絵師も行うことが多くなりつつある。説明文に英語で"Commissioned by~"などと書いてあったらこれの事である。
日本ではこうした有償依頼はあまり行われてこず、むしろ拝金主義や著作権侵害として嫌われることも多かったが、近年では海外から輸入される形で数年前から少しずつ広まり始め、2018年にオープンしたSkebなど、国産のコミッション依頼サイトもいくつか登場してきている。また2020年には、pixivも(先駆者のSkebによく似ているが)リクエスト機能を実装した。(pixivリクエスト)
コミッションで作成される作品は商業目的の作品ではなく、あくまで個人のためのオーダーメイドだという意味合いが強い。この関係上、自分が創作したオリキャラの作品を依頼する人もいるほか、版権作品の二次創作イラストを依頼する人もごく普通に見られる(海外のコミッション文化が入ってくる以前の日本では、版権作品のキャラの絵を有償依頼することは、「版権モノで金を取るなんて拝金主義ではないか」「著作権を侵害しているのでは?」などと疑問視され好まれないことが多かった)。
また、完成した作品は作者でなく、依頼主がコミッション作品として公開することもある。その場合は、無断転載と誤解しないように注意。作者と依頼主の両方が同時に公開する場合もあり、この場合どちらが作者なのか混乱に陥りやすいので、双方の作品の説明文をよく読もう。依頼者自身もクリエイターとして他人のコミッションを引き受けている場合もあり、このような場合は特に誤解が生まれやすい。うっかり通報などをしないようにしよう。
実際に依頼するには
コミッションの依頼を受け付けている作者は、ブログや公式サイト・SNSのプロフィールなどでそのことを明記しているし、Skebなどのコミッション依頼サービスに登録している場合も多い。また、作者によって設けている依頼条件はさまざまである。条件は人によって多種多様なため一概には言えないが、多くの場合は次のようなことが書いてあるはずだ。
- 現在、依頼を募集中か?
- どのようなジャンル・種類なら受け付けているか?
- 得意なもの、不得意なものは何か?
- 料金はいくらか? 支払い方法は何か?
- 依頼したい場合、まずどうすれば良いか?
これらを読んだ上で、まずはコミッション作品を依頼したい旨や依頼内容を、SNSやコミッション依頼サービスのメッセージ機能、あるいはメールなどで作者に伝えよう。何らかのリアクションが返ってくるだろう。後は納得いく作品が完成するまでやり取りをすればいい。
(事前にその作者の作品や、実際の依頼内容を見ておくことをおすすめする。完成した作品がどのぐらいのクオリティに仕上がりそうか、そのクオリティが自分の払う代金に見合いそうか、よく吟味しておくべきだ。)
当たり前のことだが、こちらがお金を支払っているからと言って横暴な態度や自分勝手な行動を取って良い訳ではない。わざわざ時間と労力を費やして作品を作ってもらうのだから、作者にはきちんと敬意を払い、丁寧な態度で依頼をお願いしよう。
同じ内容の依頼を他のクリエイターに何度もゴリ押す特定のユーザーもいる為、節度は考えるべきである。(例:時津風がアーボックに巻かれてるskeb受注絵、ウェンディがハクリューに巻かれてるpixivリクエスト受注絵、大食いフウロ)
関連イラスト
関連項目
有償依頼:類義語
クリエイター:コミッション(依頼)を受ける側
クライアント:コミッション(依頼)をする側
関連サイト・サービス
別名・表記ゆれ
外部リンク
コミッション - ニコニコ大百科:海外のコミッション文化と日本の違いなどについて、本記事より詳しく解説されている。参考にされたい。