もとの言葉の意味はラテン語で「鍵のかかった」の意味。巷でよくいわれる「根競べ」云々はもちろん誤りだが、語感が似ているため、駄洒落の代表格として知られている。そもそもの起源となる故事からしてリアル根競べの様相を呈していたこともあり、あながち間違っているとは言いがたい面もある。
古くから何度か方式が変わっているが、現在では全世界のカトリックの聖職者の中から選出された、使徒座空位(ローマ教皇がいなくなった状態)発生日時点で80歳未満の枢機卿達約110-120名がバチカンのシスティーナ礼拝堂で行う。21世紀には2005年と2013年に行われ、いずれも115名が参加した。
選挙システムとしては、枢機卿達が無記名投票を行い、1人の人物に2/3の票が集まるまで繰り返し投票を行うもの。これに参加する枢機卿達は専用の宿舎に泊まり込み、選挙期間中は手紙、メール、マスメディアなどといった外界との連絡手段を一切絶つ。ただこれでも緩和された方で、1978年以前は選出まで礼拝堂と教皇宮殿に缶詰にされていた。高齢者が多いため体調を崩す者もおり、文字通り命がけで望む選挙であった。
使用した投票用紙は焼却され、その際薬品を混ぜて白か黒の煙が出るようにし、決まったら白の煙、未決の場合は黒の煙がそれぞれ投票毎にあげられる(厳密には焼却処理は午前午後それぞれ1回づつ。午前午後各2回行われる投票で、1回目で未決ならそのまま2回目の投票を行い、2回目が終わったところで2回分がまとめて燃やされる)。
上記のような方式から非常に結果が読み辛い選挙とも言われ、またローマ教皇は世界の政治経済にも大きな影響を及ぼす存在であるため信徒以外にも注目が集まる。