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概要編集

マイクロフォンマイク)の一種で、互いに平行な2枚の金属板を近接させるとコンデンサになるという原理を応用したものである。ここからコンデンサーマイクの名前がある。

1枚の金属板に対して、近距離で平行にダイヤフラム(蒸着などにより金属を貼り付けたプラスチックフィルム、または金属薄膜)を張ると、金属板とダイヤフラムがコンデンサとなる。ダイヤフラム張った側を音声を吹き込む側とする。

ここに音声を吹き込むと、空気の振動がダイヤフラムに伝わり、振動に応じて電極間の距離が変わるため、音声の振動に比例した静電容量の変化が発生する。

ここに高抵抗を介して電極間に直流電圧をかけると、静電容量の変化をそれに比例した電圧の変化として取り出すことができる(この回路をコンデンサマイクロホンカプセルと呼ぶ)。


カプセル自体の出力インピーダンスが高いため、コンデンサーマイクの電気的な出力を効率的に取り出す為には、インピーダンスを変換するための前置増幅器(プリアンプ)が必要である。インピーダンス変換素子としては真空管、電界効果トランジスタ(FET)などの極めて高い入力インピーダンスをもったものが用いられ、これは一般にカプセルの近傍に置かれる。


ダイヤフラムと対向する金属板(背極、バックプレート)との間の距離は、一般的に数十μmで、電気容量は数10pF程度である。金属板には全面に渡って小さな穴を開けて空気の流通を妨げないようにし、ダイヤフラムが振動しやすくなっている。ダイヤフラムは加わる電圧によって金属板に吸着しないように、一定の張力をかけて保持されている。そのため、コンデンサーマイクロホンの振動系は高域に共振周波数を持つ。中には共振周波数が可聴帯域にあるものもあり、このマイクの個性の一つとされている。


以上の方式を「DCバイアス」と呼ぶが、ダイヤフラムに作用させていた直流電圧をMHz帯の低電圧高周波に置き換えたものが「HF(High Frequency)バイアス」、「RFバイアス(Radio Frequency)バイアス」と呼ばれる方式である。

振幅や周波数の変調を可聴周波数の音声に変換するので雑音を抑えつつ周波数帯域の上限を伸ばす事が出来る、

DCバイアスでは絶縁を保てない多湿な環境や雨天でも性能が落ちないなど有利な点が多い。


用途編集

主な用途は音響測定や録音、あるいは各種機器へ組み込むなど小型化が求められる場合等である。

上述の雑音を抑える特徴から、音楽を高品位で収録する場合に使用されることが多い。

スタジオなどではボーカル、弦楽器、金管楽器にしばしば利用される。

逆に野外や舞台などのPA(パブリック・アドレス)での使用では制約を受ける。

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