概要
ヤナギ科ヤナギ属の落葉高木(学名Salix babylonica)。中国中南部を原産とし、新緑の美しさや柔らかな枝ぶりを観賞するため、日本でも古くから庭園に植栽されてきた。
葉は細長く、枝が垂れ下がる(枝垂れる)特徴的な樹形で、「柳に風」というヤナギの風になびくイメージはこのシダレヤナギの印象が強い。なお、「柳に風」とは言うが、根が浅いため風には弱く、実際のところ強風で倒れやすい木である。ヤナギ属の樹形は多様であるが、シダレヤナギ以外で枝垂れる樹木としては他にセイヨウシロヤナギ(ホワイトウィロー)などがある。
花は葉に先立って早春に咲く。雌雄異株であるが、日本にはほとんど雄株しか導入されなかったので、挿し木で増やすのが一般的。なお雌株は日本では稀だが、お馴染みの雄株とは違いあまり枝垂れないので容易に見分けられる。水辺のイメージが強いが、日当たりのよい場所であれば乾燥にも耐え、街路樹にもよく使われる。