ショーン・ホワイト
しょーんほわいと
「ウルトラマンマックス」の登場人物についてはリンク先を参照。
乳児期は心臓病で手術するなど病弱な子供であったが、6歳からスノーボードを始めその才能を開花させていき、13歳の時にはすでにプロ契約。
近代のスノーボード界では「皇帝」「絶対王者」等の異名で呼ばれることもある、正に生ける伝説である。数々の大会で賞を総なめにし、トリノ・バンクーバー五輪の男子スノーボードハーフパイプで2連覇を達成するなど輝かしい記録を持つ。前人未到の大技を次々と開発し、大きな大会で優勝するためには彼が披露した大技を成功させられるかどうかが一つの基準となった。これを目標として各国の選手が練習に励んだことで、業界全体の技能レベルが格段に向上したとも言われる。
ハーフパイプ競技の大技として知られる「ダブルコーク1080」のパイオニアであり、得意技の1つである「ダブルマックツイスト1260」は世界で数人しか出来ない大技である。また、ソチオリンピック金メダリストのユーリ・ポドラドチコフ選手が大会決勝で決めた「CABダブルコーク1440」は現時点で彼とショーンにしかできない。
さらに新技として「トリプルコーク」も既に隠し持っているのでは?という噂もある。
2014年2月のソチオリンピックでは五輪3連覇を賭けて競技に臨んだ。各国のメダル獲得予想では断トツの金メダル候補であった。しかし、予選こそ大会記録の点数でトップ通過したものの、決勝では着地でミスをするなど精彩を欠いたことが響いて4位に留まり、連覇だけでなくメダルすらも逃すという残念な結果に終わった。
なお、同大会では新種目のスロープスタイルにもエントリーしていたが、コースが危険すぎることやハーフパイプの三連覇に専念したいとの理由から棄権している。
2018年の平昌オリンピックではハーフパイプでライバルの平野歩夢とハイレベルな勝負を繰り広げて金メダルを獲得、ソチのリベンジを果たした。
2022年、同年開催の北京オリンピックを最後に現役を引退することを発表。
自身の集大成として同大会に臨んだが、着地でミスを連発したことが響いて思うように得点を伸ばせず、最終成績は4位とあと一歩のところでメダルに手が届かなかった。
しかし、長年スノーボード競技をけん引してきた彼の功績をたたえ、競技終了後は会場を訪れていた世界中の関係者や選手から万雷の拍手を浴びた。
- スノーボード競技において彼の活躍は目覚ましい。特に男子ハーフパイプ競技では過去10年にわたってほぼ負けなしである。例としてウィンタースポーツの最高峰の大会として知られる「Winter X Games」では以下の成績を収めている。まさにレジェンド。
2003年 Winter X Games 07 Superpipe 優勝 2003年 Winter X Games 07 Slopestyle 優勝
2004年 Winter X Games 08 Slopestyle 優勝
2005年 Winter X Games 09 Slopestyle 優勝
2006年 Winter X Games 10 Superpipe 優勝 2006年 Winter X Games 10 Slopestyle 優勝
2008年 Winter X Games 12 Superpipe 優勝
2009年 Winter X Games 13 Superpipe 優勝 2009年 Winter X Games 13 Slopestyle 優勝
2010年 Winter X Games 14 Superpipe 優勝
2011年 Winter X Games 15 Superpipe 優勝
2012年 Winter X Games 16 Superpipe 優勝
2013年 Winter X Games 17 Superpipe 優勝
- さらにスノーボードだけではなくスケートボードでも世界一に輝いたことがある。なんなのこの人。
- 大の親日家としても側面を持つ。さらに言うと、自他ともに認めるガンダムヲタク。ただし今ではガンダムにあまり興味はないらしい。
- 自身を破って銀メダルに輝いた日本の平野歩夢については「まだ15歳なんでしょ?彼は引退するべきだと思うよ。」と冗談を交えながらも大きく称賛していた。
- 平昌オリンピックの決勝では直前滑走の平野が大技である「ダブルコーク1440」の連続技を決めて95.25点の暫定一位の好記録を出されて追い詰められたが、ショーンは「アユムがやっているのを見たことで、自分もやるというモチベーションが生まれた」と奮起し、最終滑走で同じく「ダブルコーク1440」の連続技を見事に決め、その後も「バックサイド1260」などを成功させ、97.75点を叩き出して逆転優勝。ソチ五輪の雪辱を果たした。競技後のインタビューでは「アユムにはライバルとして自分を後押ししてくれたことに感謝している。とてもうれいしいよ」と平野の健闘を賞賛し、平野自身も「見ていて「これはやられたな」と思った」「過去一番の滑りだった」と逆転勝利したショーンを賞賛していた。
- 次の大会である北京オリンピックでは平野が金メダルを獲得。この大会で引退を決めていたショーンは試合の後自分から平野に声をかけ、抱擁を交わして彼の健闘を讃えた。