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概要編集

中華人民共和国北京で開催された冬季オリンピックである。

マスコットキャラクターは冰墩墩雪容融


北京では過去に夏季北京オリンピック(2008年)が開催されており、同一都市で夏季オリンピックと冬季オリンピックが開催されるのは北京が全世界で初の事例となる。また、メインスタジアムも2008年と同じものが使用される。

また、2018年平昌オリンピック2020年東京オリンピック(2020年)に続き東アジアで三大会連続の五輪開催という珍現象も起こった。


2015年7月31日のIOC総会で、カザフスタンのアルマトイとの一騎打ちのうえ、立候補国の中国の委員3人とバッハ会長を除いた85人で投票し、北京が過半数の44票を獲得して、40票のアルマトイをわずかな差で破り決定。棄権が1票だった。


COVID-19の世界的パンデミックが未だ収束しない現状を鑑み、夏の東京大会に続き「外国からの観客を受け入れない」「出場選手にワクチンと出入国前、期間中のPCR検査義務付け」が決定している。


問題点編集

ソチ、平昌に続く積雪量の少なさは相変わらずである(オスロ等の辞退、更には世界的な降雪量の減少傾向で仕方のない面も多いとはいえ)。


北京市内ではとても積雪量が確保できず、スキー等の雪上競技は北京から160km離れた張家口で人工雪をフル稼働して行うこととなっており、これはこれで観客や選手の輸送の問題が発生している。


また、2008年の夏季大会でも解決しきれなかった大気汚染を中心とする公害も未だ深刻な状況となっている。

皮肉にも夏季の降雨は増加傾向で、大規模水害の頻発により財政負担や農業被害も大きく、三峡ダムなどの大型ダム決壊不安といった新たな課題も持ち上がっている。


2020年のコロナ禍は表向き解決したとしているものの、デルタ株オミクロン株の出現で対策の困難さが増している。

その一環として東京大会でも導入していた「バブル方式」を引き続き厳格に適用しており、選手や随行スタッフはもちろん、取材クルーも会場と宿泊施設のみの往復となり市中に出ることが禁止された。



さらに中国の女子テニス選手に政府高官が性的虐待をした疑惑が勃発。一時は行方不明になったり、脅されているかのような不自然な「生存報告」が寄せられるなど、命すら危ぶまれる事態に陥っていた。

この件が元でオリンピック前に中国で開催予定だった女子テニス協会主催による国際大会が中止。アメリカなどはオリンピックに対しても政治家の派遣や視察を行わない「外交ボイコット」を表明した。また、中国政府側の言い分を丸呑みするかのようなIOCの態度にも批判が集まった(参考)。

日本は明確にボイコットとは発言しなかったものの、岸田首相はもちろん皇族や閣僚も現地に行くことはなくJOC幹部のみが訪問した。


他にも独裁体制由来の信用の低さが響いており、選手向けスマートフォンアプリのセキュリティに関して各国政府より警告が出されている。


ロシアとベラルーシ編集

ロシア連邦に関しては、組織的なドーピング体質が改善されていないとして今回国としての出場が認められなかった。

一定の条件を満たした選手のみがROC名義で個人出場する形となり、国旗・国歌の使用も禁止された。目立つ活躍をした選手も多く、その度に「ROC」の意味と由来の解説付きで全世界に紹介される姿には、誇りと恥とを同時に振り撒く奇妙な空気が漂っていた。


そんなロシアであるが、オリンピックとパラリンピックの合間にあたる2022年2月24日、突如としてウクライナへの侵略に踏み切ってしまう。

当人達はあくまで「特別軍事作戦」を標榜していたものの、オリンピック休戦規定に真っ向から反することは明らかであり、各国からの非難が相次いだ。また、侵略に加担したベラルーシに対しても同様の非難が上がるようになった。


何故このような反応が目に見えるタイミングで決行したのかについては、パラリンピックまでに「作戦」を完了できる想定だった説、春が訪れ雪解けが進むと足を取られて不利になると焦った説、あるいは名声が落ち切ったことによる一種の「無敵の人」状態に陥った説などが唱えられているが、定かではない。


ともあれ、この時点で両国のパラリンピック選手は既に大半が北京入りしており、加えて習近平主席も両国を容認する意向を示したことから、その処遇が問題となった。

一時は国籍を一切表記しない全くの個人選手として扱う案なども出たが、選手レベルでの非難も強く、対戦拒否の訴えも続出したことから、開会式直前に「円滑な開催ができなくなる」という理由での全面的な出場停止が決まった。


開会式ではアンドリュー・パーソンズIPC会長が平和を訴え、「PEACE!」の悲痛な叫びが会場に響き渡った。

しかし、中国では該当箇所の通訳が省略される、音量が不自然に下がる、録画からカットされるといった事例が相次いだという。主席への忖度と見られている(参考)。


この後、世界の各スポーツ連盟でも両国選手の追放が相次ぐこととなった。


大会本番編集

開催地は「雪が降らないのに気温は低い(スキーのスタート地点は日によってはマイナス20度を下回る)」「強風が吹く」という難所となり、平昌に続き強風に悩まされることとなった。

コースは硬くなった人工雪でスキー、スノーボードなどで不調の選手が相次いでおり、スキーも一部日程が強風のため延期になった。

スキー競技でも転倒者が続出し、女子アルペン大回転では6人が転倒などで棄権しアメリカのニーナ・オブライエンが脛の開放骨折という負傷となった。


また、COVID-19陽性での欠場も相次いでおりスキージャンプで金メダルが期待されていたオーストリアのマリタ・クラマーを始めとした有名選手も欠場を余儀なくされた。


選手の尊厳無視の理不尽編集

中国や友好国のROC=ロシア等に有利になるような理不尽な判定も多く、スキージャンプ混合団体では「スーツの規定より1cm大きい」として高梨沙羅を始め4カ国5人の選手を失格。スピードスケートでは韓国人選手が中国人選手に転倒させられ失格し、韓国側コーチが抗議。

韓国では反中の機運が高まり、ネット上でも中国人と韓国人のバトルが発生(ただ、韓国も仁川アジア大会であまり人のことは言えない前科があるのだが)。


フィギュアスケート男子では羽生結弦のショートプログラム演目中リンクに穴が空いていたとして回転不足と判定され、これが響き、連覇がストップ。


スキージャンプの審判問題では、競技経験皆無の審判がいたことが発覚したり、炎上した審判同士が責任のなすりつけ合いを始めるなど、運営に根本的な欠陥が生じており、日本のスキー連盟も「提案」と言う形ではあるが国際連盟に文書を提出するに至った。

スノーボードでも金メダルを獲得した平野歩夢が2回目の判定に納得がいかないことを仄めかしておりアメリカのメディアでもコメンテーター達が激怒して大荒れとなった。


ジャッジ以外の運営ミスも多発しており、アルペン大回転ではスタッフがコースに器具を置き忘れ競技に危険が出たとして選手側から激怒のコメントが出た。



また、ROCもこれだけ問題視されていたにもかかわらず、女子フィギュアスケートのカミラ・ワリエワにまたもドーピング疑惑が噴出。結局ワリエワを暫定措置扱いで出場させたもののワリエワは騒動の重圧に耐えかねてフリーでミスを連発し3位以内には入れなかった。

この際エテリ・トゥトベリーゼコーチが彼女を責め立てる様もカメラに捕らえられ、スケートファンの怒りが爆発。バッハ会長がROCに苦言のコメントを出す事態となった。


問題だらけな事もあり、アメリカなど今大会の視聴数は前大会の平昌五輪よりも激減している。


選手村では編集

感染症対策の一環として、食堂の大部分を機械化する試みが取り入れられた。

これは近年急速に発展する中国の人工知能技術を世界にPRする場でもあった。


ただ、その分味の方は二の次になっていたようで、「世界三大料理」という前提で行くと肩透かしを食らったとか。

コスト面の問題からか価格も高めであり、厳格な行動規制から他での調達もできなかったと、合わない人にとってはディストピアそのものであったという。


また、フィンランドの選手がSNSに投稿した「宿舎の天井から盛大に水が噴出」する様子は何故か()すぐ削除させられ、「消すと増えます」の法則により世界中に拡散している。


日本人メダル獲得者編集

上記のような逆境の中ではあったが、日本人選手のメダル獲得も相次いだ。

最終的なメダル獲得数は金:3個、銀:6個、銅:9個の合計18個となり、それまで過去最多であった前回大会の平昌五輪を凌ぎ、歴代最多のメダル獲得数を記録した。


フィギュアスケート団体や、女子スノーボードなど、日本選手初のメダル獲得種目が相次いだほか、スキージャンプやノルディック複合団体等、長らくメダルから遠ざかっていた種目でもメダル受賞者が出る快挙もあった。

カーリングは、女子(ロコ・ソラーレ)が男女を通じて初めて決勝に進出。惜しくもイギリスに敗れて銀メダルに終わったものの、日本代表として初の決勝進出という歴史的な快挙に日本だけでなく世界中のカーリング関係者からも称賛の声が上がった。


また、メダルには届かなかったものの、アイスホッケー女子は多くの強豪国を相手に互角以上の戦いを見せ、日本のレベルが着実に上がっていることを世界に印象付けた。

フィギュアスケートペアの三浦璃来木原龍一(通称:りくりゅうペア)は同種目で日本選手初の入賞(7位)を果たし、同種目における日本選手の更なる飛躍と成長を期待させる結果を残した。


金メダル編集

銀メダル編集

銅メダル編集


話題となった選手編集

スノーボードにおける伝説的存在。

長らく現役であり続けたが、この大会を持って遂に引退となる。結果は4位と惜しくもメダルには手が届かなかったものの、その最後の雄姿は国を越えて多くの選手・スタッフ・観客たちに見届けられ、大団円となった。

ROCのフィギュアスケート選手。

弱冠15歳でありながら男子顔負けの力強く美しく完成度の高い演技でROCの団体金メダルを決定づけた…はずだったが、先述の通りドーピング疑惑が持ち上がり、メダル授与式も急遽中止された。

一連の騒動でオリンピックというものにもすっかり辟易してしまったのか、その後はエキシビションにも出場することなく帰国している。

なお、その後スポーツ仲裁裁判所はドーピングを事実と認定し、2021年12月から4年間の資格停止と全ての記録を失格とする処分を申し渡している。これにより、3位であった日本代表が繰り上げで銀メダルを授与されてもいる。

天と地と

日本どころか世界でもその名を知らぬ者はいないであろう男子フィギュアの絶対王者。

不調という報道が続く中、前人未到の「4回転半」に挑戦するが、残念ながらあと一歩及ばなかった。それでも個人成績は4位。2位鍵山優真、3位宇野昌磨と男子は全員ベスト5入りを果たしている。また、試合後のインタビューも大きく話題となり、記者会見時には現地のスタッフ・ボランティアも一堂に集まったという。インタビュー内容でも自分を破って優勝したネイサン・チェンを「本当に素晴らしい演技だった」と絶賛するなど、その姿勢も高く評価された。

日本の女子スキージャンプ選手。

しかし、今大会は団体においてスーツの規定違反による失格という予想外の展開に。その動揺の中でも2回目のジャンプは98・5メートルと好成績を残し、チームは何とか4位となった。様々な意見が交差する中、本人も「私の失格のせいで皆んなの人生を変えてしまった」と大きく悔やんでいるが、ルールの問題点や高梨一人に責任があるのかという意見も多い。実際、オリンピックのスペシャルキャスターであった櫻井翔も「胸を張って日本に帰って来てもらいたいなと思います」とねぎらう言葉をかけている他、彼女のインスタグラムにも日本だけでなく世界中のファンから同様の励ましの言葉が数多く書き込まれているという。


関連項目編集

2022年 中華人民共和国 北京 北京オリンピック 冬季オリンピック 冰墩墩 雪容融


2018年2022年2026年
平昌オリンピック北京オリンピック(冬季2022)ミラノ/コルティナ・ダンペッツォ

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