概要
一騎討ちと書かれることもある。
戦争において、戦士同士が一対一で勝敗をつける決闘を指す。
歴史
武芸を尊ぶ古代ローマにおいては、闘技会の中で剣闘士が一騎打ちを繰り広げた。これは一種のパフォーマンスであり、ローマ市民を沸き立たせた。中東では7世紀頃まで長槍を身に着けた騎兵による一騎打ちが伝統とされた。
中国の三国志演義においては、作中で華々しい一騎打ちの逸話が多く挿入されているが、その多くは創作である。しかし中には正史として記録されている事例もあり、太史慈vs孫策、呂布vs郭汜などの例が存在する。
日本においても、鎌倉時代では武士は1対1が基本とされた。武士はまず互いに名乗り、最初に騎射で競い、次に接近して槍や薙刀で打ち合い、それでも決着が付かなかったら馬を降りて太刀で相手を首を取るというものである。戦国時代の講談の中には加藤清正vs本多忠勝、真柄直隆vs本多忠勝、上杉謙信vs武田信玄、加藤清正vs木山正親などの逸話があるが、その多くは創作であろう。
敵軍の有力な将を直接討つことができれば、味方の兵を消費することなく戦争に勝利することに繋がる。そうでなくても、指揮官を喪失した敵軍は士気を落とし、混乱することは必至である。
しかし、最前線で戦う将兵はともかく、名のある大将が自ら戦場に出て一騎打ちを演じるということは滅多にない。近代になり銃砲火器の普及したのにくわえ、軍が組織化していく中で一騎打ちという概念は廃れた。
派生
本来の意味は上記のとおりだが、近年では一対一の状況となることを一騎打ちと表現することもある。
たとえば選挙戦などで候補者が2人であると、○○と××の一騎打ちと呼ばれることが多い。スポーツにおいても、実力伯仲の選手による試合を一騎打ちを呼ぶこともある。
創作
創作物では互いの主要なキャラクター同士がこの一騎打ちを行うということは決して珍しいことではなく、ゲームや漫画などであればかなりの見せ場になることが多く、描き手の腕の見せ所の一つでもある。
先述した三国志演義では数多くの一騎打ちのエピソードがあるため、それを元に作成された三國志シリーズや真・三國無双シリーズなどのゲームでは一騎打ちの概念が存在する。
刀剣乱舞においても条件次第で一騎打ちが発生することがある。
三国志大戦における一騎打ち(正しくは一騎討ち)
双方のプレイヤーの武将カードが直接かち合った時に、稀に起きるイベント戦闘。
流れてくるバーをタイミング良く打つ事で攻撃の強弱が決定し、それによって発生した判定により、勝敗を決する。
引き分けならあまり戦況に影響は与えないが、負ければ即時撤退となるので「一騎打ち発生>キーとなる武将が負けて撤退>\(^o^)/オワタ」は、初心者から上級者まで問わず良く見る光景である。
なお、一騎打ちが発生した時の武力が高かったり、あるいは特技「勇猛」を持っていると多少有利に進められる。