概要
三只眼吽迦羅(さんじやんうんから)や闇の者達をまとめ、聖地を支配する鬼眼王(かいやんわん)と呼ばれる王。
一族のなかでも飛び抜けた霊力を持ち、自分に逆らった者には同族でも容赦なく惨殺するほどの凶暴な性格の持ち主で彼の行いを危険視するようになった三只眼達によって聖魔石に封印された。
本来のシヴァと300年前の出来事
幼名はルドラで霊力が強くなった頃に「シヴァ」と改名している。
もともとは、残忍な(長大な寿命を持つため、感情が薄れてしまい、残虐な光景くらいしか楽しみが無くなってしまった)三只眼の中でも優しい心を持った青年で、種の生殖能力が低下し退廃的になっている三只眼吽迦羅の未来を憂い、少しずつ感情を失っていく自身を嫌悪していた。
父親の先代鬼眼王から強大な霊力を持つ三只眼の女子「パールバティー」の教育を命じられ、代々のパールバティーを育てていた。
パイ(三只眼)の母親であるパールバティー三世も彼に育てられ、その娘であるパイ自身も彼に育てられたため恋慕を抱いていた。
人化の儀の被術者として選ばれ(正確に言うと、シヴァ自身が鬼眼王に人化の儀を進言した)、霊力を先代鬼眼王に吸収されるはずだったが、術補正装置である『ニンゲンの像』に狂いが生じた事故で逆に先代鬼眼王とパールバティー三世の人格と霊力を吸収してしまい、新たな鬼眼王となり凶暴な三只眼となる。
新鬼眼王となって以降シヴァ自身は他の三只眼達の人格に抑えられているため中々表に出てこられなかったが、300年前に鬼眼王に殺されかけたパイ(三只眼)を助けるために鬼眼王を抑え、彼女に逃げるよう諭し昏睡に入ったが、恐怖状態のパイによって封印される。
鬼眼王の意思
『人化の法』を行い続けたことで形成された存在。
別の言葉で言えば多重人格者だが、吸収されている一人一人の三只眼の性格が異なるため統制も難しく、力が衰えると人格崩壊が待っているため力を補強するために『人化の法』を行うが統制する人格も更に増えるため負の循環である。
動向
300年前の封印で衰弱しており、封印解除後は活力を取り戻すため亜空間に存在する球城・アマラに暮らしていた先代鬼眼王の妻の一人であり、シヴァの母親・ウシャスとパールバティー四世を被術者にして人化の儀での完全復活を目論んだが、ウシャスのコピーであるラートリーの妨害でパールバティーではなくウシャスとラートリーの霊力を吸収したことで不完全復活する。
その後はコンピューターに神獣ローカパーラの増幅の能力を用いた『破滅の術』をウイルスとしてばらまき、人間から魂を抜き身体を怪物に変えさせる「細胞変質病」を発生させ、パールバティー四世のコピー・カーリーをネグローニに作らせてからの二度目の人化の儀で今度こそ完全復活を果たした。
鬼眼王の目的は全ての生命の中にある「光」を抜き取り、それを一つにまとめたあとはサンハーラの力で自分と融合させ、世界諸共無に帰そうとしていた。
しかし最終決戦にて集めていた「光」が実は「闇」であり、それは自身の崩壊を招くものだと気付いたが時既に遅く存在の損傷を半分ほど貰ってしまい、瀕死状態になるがカーリーに発見されたことによって彼女と融合し、サンハーラの戦いが終わった後は世界の行方を見守ることになる。
幻獣の森の遭難者
あまり表に出ず、ほとんど休眠状態に入っている。
なので終始表人格であるカーリーが出ている。
鬼籍の闇の契約者
サンハーラの残り滓である闇「ウロボロス」が現れたことで目覚め、八雲達に世界滅亡の危倶を唱える。
アマラの発言から統制していた三只眼の人格と霊力の三分の一をパールバティー四世に吸収されてしまったため全盛期より弱体化し、残りの三分の二の統制に苦難し人格崩壊するのも時間の問題となっていることが明らかとなる。
始めは八雲達に味方するような行動を見せるが、実はウロボロスを吸収することで霊力を全盛期同等まで増幅させ第二のサンハーラを行おうと企んでいる。
余談
300年前の人化の儀の被術者だったのは鬼眼王に選ばれたからではなく、自分から志願した。
またパールバティー三世が被術者になっていたのもパールバティーが長生きし続けた果てに迎える末路『人格分裂過多による精神崩壊』を憂い、それを避けさせるため彼女も人化の被術者にさせるよう鬼眼王に勧めた。
「三只眼」の話によるとパールバティー三世は自分も娘もいずれ鬼眼王の贄にされることを見越してまだ赤子だった「三只眼」と心中しようとしたところをシヴァが「命の尊さ」を説くことで阻止しており、このことから「三只眼」が命の恩人だと思うほどシヴァの優しさがどれほどのものだったのかをうかがわせるものとなっている。
関連タグ
シヴァ……インド神話に登場する神。